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85 ◇儚さを想う 【完結】 長男[蒼馬悟] 33才
母さんの葬儀を終え、俺と父さんが電車に乗るため、帰りのプラットホームを目指して
階段を下りていた時のことだった。
弟の圭は、所用があり急いでいたため、一足先に葬儀場を後にしていた。
通夜の時に俺も弟も、そして父さんも勿論泣いた。
母の早い死に、悔しくて泣いた。
だが、今日は3人とも落ち着いて葬儀に参加できたと思う。
父親は義両親や親戚に囲まれて食事をしていた時も、悲しみを堪えつつも
ちゃんと対応していた――――ように見える。
それなのに……
親父は駅の階段を降りながら突然号泣し出したのだ。
近くのベンチに座っていた女性が、見かねて席を譲ってくれて――
父親は崩れるようにベンチに座るとそのまま号泣し続けた。
俺は、部下の女性とずっと付き合うのをやめずにいた父親だから、とうの昔に
母親のことなど愛していないのだと思っていたので、どういうことかと――――
驚くしかなかった。
この時初めて母を思う気持ちが父にこんなにもあったのかと、気付かされた。
そして更に驚かされるようなことが続いた。
そのあと、1年残っていた定年退職を待たず、付き合っていた女とはばっさりと
縁を切り、好きだった酒もやめた。
そしてそれから1年後定年退職を迎えた。
俺はずっと前に家を出ているから、日常を窺い知ることは難しいが、
一緒に暮らしている弟から近々家を出ると聞いた。
弟の様子から、親父のことはあまりよく思っていないような様子が垣間見える。
父親が号泣した話を弟にはしていない。
何度か、話そうかと思うこともあったが、話しそびれている。
あの時の姿を見た自分でさえ『だからなんだっていうのだ』という気持ちが
消えなくて、今更じゃないのかって思うからね。
母親が父親から平然と無碍にされたことも、酷い仕打ちに悲しい想いをしたことも、
何も変わらないし、変わることはないのだから。
親父の罪は消えやしないってことだな。
ずっと考えてたことがある。
美代志くんと母さんのこと……。
親父がしっかりと母さんの気持ちを掴んでいたら、母さんはあんな亡くなり
方をしなくてすんだんじゃないだろうかっていうことをね。
そして、俺と弟の存在が、母さんの支えにはならなかったのだということも
悲しみに拍車がかかる。
❖ ❖
悟は、夜のしじまの中――――
大好きだった人を立て続きにふたりも亡くし、途方にくれて儚げに佇む自分の姿を
窓ガラスの中に見ていた……。
――――── お し ま い ――――──
最後まで、この作品にお付き合いくださり、ありがとうございます。
途中まで書き終えて、続きの連載投稿のために読み直した時、やはりやはり
の詳細箇所では『へぇ~、こんなこと書いてたんだ』状態になりました。
書かない期間が、少し長引いてしまったからなのですが。
そうなんです、大体は覚えていても忘れるのが早いっ。😱
細部までは記憶に留められない。
おそろしいことに、まったく記憶にない文章もありました。
それと──
ハピエンにならなくてすみません。
どうしても、ハピエンにできませんでした。😭
―――――――――――――――――――――――
現在これを書いているのは3月28日なのですが、新作『胡蝶の夢』が
完結していなくて、残念ながらしばらく連載休止となります。
『胡蝶の夢』は、プロットもどきを頭の中で考えてから何度も書き始めようと
したのですが、1文字も書けない期間が長くありました。
その合間に書いたのが本作品になります。
『胡蝶の夢』──2025.6月からプロット作成
最初の第一歩が翌、2026.02.10前後 でした。
そして、まだ書き終えることができておりません。^^💦
✅また新連載が始まりましたら、ぜひお立ち寄りください。
無茶苦茶、喜びます~☆彡
話があちこち飛びまくりで失礼します~
追記:
この小説を書きたいと思った理由の最大の1つは、大事な人のことを大切に
してこなかったのに、意外な言動{誰の目も憚らず、号泣して悲しめる}
シーンを書くことでした。
おそらく『正義の駅のプラットホームでの号泣』を書きたかったの~?
意外~、と思われると思います。😱 冷めないでくださいね。(お願い)😭
それでは、またっ (^^)/ ごきげんよう 設楽理沙