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それは社内の休憩室で、たまにオフィスの近くに出没する美味しそうなキッチンカーで買って来たお弁当を、愛未と愛実と一緒に広げていた時のこと──
「ねぇねぇ美都、あの約束ってどうなったの?」
エミが、ふと思い出したように、そう尋ねてきた。
「……あの約束?」って、何のことだろうと首をひねる。
「ほらあれだってば、チーフと、あいか……」
エミがそこまで口にしたところで、とっさにその先を察して、休憩室でお弁当を食べているのは私たちだけじゃないんだしと、慌ててその口を塞いだ。
「うん……モゴッ。にゃにするのにゃ……美都」
「シーッて。そんな話、他にも人がいるところで、しちゃダメだってば」
声をひそめて言う私に、
「そうそう、その件はトップシークレットなんだから」
同調するようにも話したアミが、
「……まぁそのうち、周知の事実にもなるかもだけど、ね?」
と、突拍子のない一言を付け足したせいで、顔が一気にボッと火が点いたように真っ赤になった。