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漬物🥒
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聖次
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冷たい風が、強くなった日。
商店街の花屋を前に、小さい花が咲いていた。
「わぁ…パンジーだ」
「可愛い〜!」
日葵がしゃがみこむ。
紫、黄色、白。どの花もこちらを見ている。
「パンジーの花言葉は”もの思い“と”私を思って“だよ!」
「可愛い花言葉だな」
「ね!そう思う!……なんかさ」
日葵は、指先で花びらをなぞる。
「この花、考えてる顔してるよね」
確かに、どこか人の顔してるみたいだ。
「何考えてるだろうな」
「ん〜…気になるよね。
忘れられたらどうしよう、みたいな?」
冗談みたいに言う。
でも、声は静かだった。
「逆に、忘れたくない花だな」
俺は思ったより早く、言葉が出る。
日葵は、少し驚いた顔をして、
それから、柔らかく笑う。
「そっか!パンジーたち、良かったね〜忘れたくないって」
その一瞬。
立ち上がろうとした日葵は、どこか苦しそうだった。
「日葵?…どうした?どこか痛むのか?」
「なんか、ちょっと気持ち悪いだけ…」
笑う。すぐに。
でもいつもの笑顔──では、ない。
「最近さ、胃の調子が悪いんだよね」
軽い口調。
でも、
その手は無意識に腹部を押さえつけている。
「…病院行くか?」
「…大丈夫だよ!もう、大袈裟だなぁ!」
そう言って、パンジーを指でつつく。
「ねぇ」
花を見たまま、言う。
「本当に、忘れないよね」
「うん、忘れない」
少しの間。
「私のこともね」
その言葉は冗談みたいで、冗談じゃなかった。
パンジーの花言葉──「もの思い」
「私を思ってて」
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