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タクちゃん!やさぴ〜ね〜リョガさん!タクちゃんもタク似も!
第13話、拝読しました🌷 「失くした」という罪悪感でしょんぼりしているリョウガと、それに気づいて優しくフォローするタクヤの距離感が絶妙でした。特に「俺似のやつ、買ってきなよ」の台詞、あれは反則級に甘いですね…!照れ隠しの口調まで目に浮かぶようで、読んでいて胸がきゅっとなりました。 ラストの抱きつきシーンも、タクヤが突き放す腕に力を入れていない描写が、二人の関係性をよく表していて好きです。 素敵な第13話をありがとうございました✨
楽屋の片隅で、リョウガは魂が抜けたような顔で自分のスマートフォンを見つめていた。
正確には、スマートフォンのストラップホールを、穴が開くほど凝視している。
そこにあるはずのものが、ない。
一週間前、タクヤが「これ、めっちゃ可愛くない?」と一目惚れして、お揃いで買ったばかりのキーホルダー。タクヤが選んだそれは、どことなくリョウガの雰囲気に似た、愛嬌のあるキャラクターだった。
「あれ、キーホルダーは?」
背後からかけられた声に、リョウガの背筋が凍りつく。
振り返ると、不思議そうに首を傾げるタクヤが立っていた。
「あ、いや……えっと。んー、家に忘れてきた」
「は? 肌身離さず持っておきたいからって、わざわざ携帯につけてたじゃん。なのに外したの?」
「……そう、なんだ。気分転換的な?」
リョウガの泳ぐ視線。不自然なほど早口な言い訳。
タクヤはジト目でリョウガをじっと見つめると、短く溜息をついた。
「……怒んないから、正直に言って」
逃げ場を失ったリョウガは、項垂れて消え入るような声で白状した。
「……ごめん。……失くした。あんなにタクヤが可愛いって言ってたから、絶対に失くさないって決めてたのに……」
リョウガの落ち込みようは、見ていて不憫なほどだった。
タクヤが大切にしていた『可愛いもの』を失くしてしまった罪悪感。一週間という短さで失態を犯した情けなさ。
だが、返ってきたのは意外な言葉だった。
「……別にいいよ」
「…え?」
「確かに可愛かったけど。あれ、リョウガに似てたからお揃いにしたいなって思っただけだし。リョウガがリョウガ似を持っててもあれでしょ」
タクヤは少しだけ照れくさそうに視線を逸らすと、リョウガの肩を軽く小突いた。
「今日の仕事終わり、俺が買ってあげるから。……俺似のやつ、買ってきなよ」
「……いいの?」
「それなら……失くさない…だろ/?」
「失くさない」の後に、小さな声で(照)という文字が見えるような初々しさを滲ませるタクヤ。
その優しさに、リョウガの絶望は一瞬で歓喜へと塗り替えられた。
「おう! ありがとう、タクちゃん!」
感極まったリョウガが、そのままの勢いでタクヤに抱きつく。
「おい! 離れろ、ここ楽屋!!」
「誰もいないから大丈夫だって」
「誰もいないからじゃなくて、誰か来るかもしれねぇだろ!」
「良いじゃん! ドキドキしてさ♡」
「きも」
タクヤは全力で嫌そうな顔をしてみせるが、突き放す腕に力は入っていない。
「そんなこと言うなよ、傷つくだろ……」
「はいはい。……後で構ってやるから、今は離れろ」
タクヤの「後で構う」という言葉に、リョウガはさらに顔を輝かせた。
失くしてしまったキーホルダーは悲しいけれど、新しく手に入れる「タクヤ似」のそれは、きっと前よりもずっと、大切に握りしめることになるだろう。
楽屋の静寂の中で、二人の世界だけが、ほんのりと熱を帯びていた。
𝐹𝑖𝑛.