テラーノベル
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※エーミール愛されです。
※転生ものです。
※私がにやにやするための文章をAIに手伝ってもらいながらつくっています。
※某ゲーム実況者様のお名前をお借りしております。
ご本人様にご迷惑のかかりませんようご配慮お願いいたします。
『無能と蔑まれ隣国に送られた私、実は現代知識の天才教授だった件 〜帝国の怪物たちが離してくれません〜』
ー第一章 雨の境界線ー
聖教国中央大聖堂_
天井まで届くステンドグラスから差し込む五彩の光は、召喚の儀式を終えたばかりのエーミールを無慈悲に照らしていた。
「……判定を」
教皇の冷徹な声が響く。
神官が震える手で水晶をエーミールの胸元にかざした。
魔力適性:『 0 』
聖印:『 なし 』
その瞬間、大聖堂の空気が凍りついた。
元の世界で大学教授を務め、歴史、数式、論理…の世界に生きていたエーミールにとって、この状況は理解を超えていた。
だが、周囲の反応はあまりに明確だった。
「国庫の半分を投じた英霊召喚だぞ!? 現れたのが、魔力も持たず、言葉すら通じぬ……こんな痩せ細った『家畜』だと仰るのか!」
「これではこの戦いに勝てぬではないかっ!」
教皇の激昂とともに、周囲の騎士たちの視線は一変した。
召喚の衝撃で喉を焼き、激しく咳き込むエーミールは、床に伏せたままただ荒い息を吐く。
手元には、現代知識の結晶である眼鏡が転がり、皮肉にもそのレンズが教皇の醜い怒り顔を鮮明に映し出していた。
「地下牢へ放り込め。……使い道は、後で考える」
_1年後。
聖教国は休戦要求の賠償金の一部として、エーミールを『異世界人の奴隷』の名目で帝国へ引き渡すことを決定した。
行き先は、魔力よりも鉄と火薬を信奉する軍事国家。
_国境の検問所。
降りしきる雨の中、鉄格子の馬車から引きずり出されたエーミールは、泥の中に膝を突いた。
「おい、起きろ。ガラクタ」
聖教国の騎士が、泥まみれのエーミールの背中を軍靴で踏みつける。
寒さによる高熱と飢えで、身体はすでに限界を迎えていた。
em「……ッ、……っ!」
エーミールは這いつくばったまま、倒れた衝撃で泥の中に転がった眼鏡を探した。
「何を探してやがる。無能のくせに、生意気な」
騎士が、エーミールの指先に視線を落とす。
そこには、泥に塗れた銀フレームの眼鏡があった。
騎士は下劣な笑みを浮かべると、エーミールの目の前で、それを思い切り踏みつけた。
_パキッ
レンズにヒビが入り、フレームが歪む。
エーミールの心臓が、凍りついたように止まった。
それは、前の世界と自分を繋ぐ、最後の絆だった。
em「……あ、……ぁ……」
掠れた悲鳴が、雨音に消える。
騎士たちはそれを見て大声を上げて笑った。
「家畜が泣いてやがる!」
「……ハッ、つくづく勿体ねえな。あんなに人形みたいに綺麗なツラしてたのに、今じゃ薄汚ねえ泥人形だ!」
騎士がエーミールの伸び切った髪を乱暴に掴み上げ、泥と高熱に濡れたその『美貌』を嘲笑う。
「これじゃあ、夜の店でも値がつかねえゴミクズじゃねえか!」
彼らは動けないエーミールを泥の中に蹴り飛ばした。
冷たい雨が頬を打ち、泥の匂いが鼻をつく。
(ああ……。ここが、私の墓場か)
絶望の淵で、エーミールは静かに目を閉じた。
だが、その時。
雨音を切り裂くように、硬質な軍靴の音が近づいてきた。
gr「トントン、これが聖教国が『至宝』と抜かした代物か? 随分と、湿ったゴミを寄越してきたものだな」
挑発的に笑う男の声。
それに応える、冷静で低い声が響く。
tn「せやな…言葉も解さず、魔力もない。ただの『死に損ない』や」
赤いマフラーを巻いた男が、手元の書類に目を落としながら事務的に答えた。
ut「げっ、泥まみれやん。もっとマシなもん寄越せばええのに」
sho「これ、ほんまに生きてるん? 蹴ったら壊れそうやん」
rbr「これが賠償金の一部? 価値あるんか?」
軽薄な笑みを浮かべタバコを吸う男と、身を乗り出して覗き込む2人。
tn「……文句言うな。賠償金は受け取った。仕方ないが一旦、撤退や。……と言いたいとこやけど、状況は最悪やな」
トントンが忌々しげに書類を叩く。
tn「降り続いた雨で、元来た道は土砂崩れや。別の退路も探しとるんやけど…現状、半分はもっていかれると思うわ」
shp「物資も限られてるので、早めに帰りたいんすけどね…」
頭上で交わされる会話は、今のエーミールには意味を持たない『音』でしかなかった。
しかし、薄れゆく意識の淵で、エーミールのぼやける目に『それ』が映った。
トントンが手にしている書類の束。
その一番上のページに踊る、羅列された『数字』。
それは、この世界に来てからエーミールが唯一『理解できる』ものだった。
em「…………ッ、……っ!」
喉が焼けるように熱く、声は出ない。
エーミールは這いつくばったまま、手を伸ばし、トントンの軍靴を強く掴んだ。
(違う。その計算は、間違っている。……気持ちが悪いほどに、美しくない)
kn「おい、なんやこいつ!」
zm「……殺してもええ? どのみち使い物にならんやろ、これ」
銃を抜く音が聞こえた。
だが、エーミールは死の恐怖よりも、目の前の『数式の歪み』に我慢ならなかった。
死の間際にあっても、彼の『探究心』だけは、枯れ果てることはなかったのだ。
彼は震える指を泥の中に突き立て、一心不乱に数字を刻み始めた。
__10426
zm「……あ? なんの数字や、これ?」
tn「………総兵員数や」
トントンが眉をひそめる。
しかし、エーミールはそれを無視し、さらに計算を繋げる。
em(道中の気圧変化、吐息が白く凍る速度、馬車の揺れと石の転がり……)
泥の上に、禍々しくも美しい数式が侵食していく。
shp「待って下さい…これ…さっきの」
tn「……この書類の………再計算しとるんか……」
その言葉を聞いた瞬間、それまで静観していたグルッペンが動いた。
gr「トントン、その書類を貸せ」
自ら泥の中に膝をつき、エーミールの眼前に書類と地図を叩きつけるように見せた。
gr「……続きを書け。お前には、何が見えている?」
言葉はわからない。
けれど、目の前の男の瞳に宿る『知への執着』は理解できた。
エーミールは雨で歪んだ書類を見つめると、再び泥に指を沈めた。
tn「……なんや、この数式は……いや、待て…これ…予想される損失まで全部数字に入っとるんか…」
zm「適当書いとるだけちゃうんか…?」
ci「そんなんわかるわけ……」
大きく一つの数字を泥に叩きつけ、グルッペンを見上げる。
__0.3127
gr「……この退路の生存確率は、三割を切るということか」
エーミールはさらに計算を続け、初めて見るはずの地図に、生存率が最も高いとするルートへ血まじりの指で迷いなく一本の線を引いた。
その横に、力強く刻まれる。
__0.8331
それを書き終えた瞬間、エーミールの指から力が抜けた。
身体が泥の中に沈む。
だが、最後に正しい答えを遺せたことに、彼は満足していた。もう死んでもいいと。
gr「……ふはは、いい土産をもらったな」
グルッペンは、泥だらけのエーミールを引き揚げ、自らの漆黒の外套で包み込んだ。
そして、泥の中に転がっていた歪んだ眼鏡を拾い上げ、エーミールのポケットにそっと入れた。
gr「トントン、全軍撤退だ。この男の指したルートへ進め」
tn「……本気か? ここは道やないぞ、崖や」
gr「何を言う…お前も確信しているだろう。これは『ガラクタ』ではない。……神が、俺たちに授けた『勝利の女神』だ」
帝国の『怪物たち』の勘は鋭い。
この数字は本物だと直感していた。
聖教国の騎士たちが呆然と立ち尽くす中、彼らは泥まみれの『無能』を至宝のように抱え、雨の中へと消えていった。
_数日後。
エーミールが目を開けると、そこは絹のシーツの上だった。身体はまだ重いが、熱は引いている。
その伸び切った髪は綺麗に整えられ、泥人形だった姿は、再びあの『人形のように美しい』青年の姿を取り戻していた。
gr「気がついたか?」
枕元には、グルッペンが座っていた。
彼はエーミールの前に、手帳と一本の万年筆を置く。
gr「満足して死ぬにはまだ早い。……お前が見ているその『美しい世界』を、俺にも見せてくれないか」
言葉は通じない。
ただ、この世界に来て初めて聞こえる、やわらかい音。
エーミールは、震える手で万年筆に手を伸ばした。
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【世界観の補足】
※魔法が存在する世界線です。
技術: 戦車ができる前くらいのイメージ
魔法: 便利な「道具」や「兵器」の一つ
•聖教国→魔力=神に愛されている
•帝国→魔力=兵器・エネルギー
※エーミール愛されの転生ものが見たくて書きました。それはありえないだろうみたいな部分も多々あると思いますが、エーミール可愛いな〜と流して頂ければ幸いです。
コメント
2件


この物語すっごい好きです!刺さりました!最高ッス!
み
