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俺が了承した途端···これまた何もかも決まっていたようにりょうちゃんがグループを辞めることが公になり、けどあくまで留学であり不仲や解散などではないとポジティブに明るく事は進んでいった。
「···なんだか今日で最後なんて信じられないね、このスタジオともお別れなんて···若井、元貴、本当に今までありがとう、皆さんも···お世話になりました」
集まれる限りの人が集まると、スタジオはぎゅうぎゅうで、りょうちゃんがどれほど愛されていたかわかる。
綺麗にお辞儀をして、誰からともなく始まった拍手の中、りょうちゃんはスタジオをあとにした。
「明日にはもう引っ越しだっけ?」
「そう、だいぶ片付いたよ···荷物が多すぎてびっくりしちゃった」
2人とも喋らない俺を気にしながら、なるべくいつも通りで居るのがわかった。永遠のさよならじゃない。喧嘩別れでもない。
だからいってこい、って見送るべきなのに最後の最後まで諦めの悪い執着心の塊のような俺は明るくなんて振る舞えなかった。
「じゃあ、僕はこれで···若井、元貴をよろしくね。本当にありがとう」
ぎゅっと抱き合ってりょうちゃんが若井の肩を強く叩くと若井は任せて、なんて勝手なこと言って優しく背中を叩いた。
そして離れると俺に向き合っていつもみたいににっこりと笑った。
「元貴、僕のワガママを聞いてくれてありがとう···どこに行っても元貴の音楽を聴いて頑張るよ」
頭が真っ白でなんにも言葉が出なかった。だから精一杯の気持ちで 頷くと、それだけで満足そうにりょうちゃんも頷いて俺の背中を優しく叩いてさっとタクシーに乗り込んで帰ってしまう。
これが終わり?
これで終わり?
崩れ落ちそうになる俺に若井が寄り添ってくれる。
あの皆に説得された日、りょうちゃんに別れようってメッセージを送った。
俺の大嫌いな既読スルーをして、次の日たったひと言「うん」って返事が来てそれきりだった。
なのに今さらなんで?
『最後にもう一度だけ元貴に会いたい』
そんなメッセージがさよならしてから何にも考えられないまま仕事もせず家でぼんやりしていた俺のもとに届くなんて。
会ってやるもんか、都合のいいことばっかり言って、今更会いたいなんて···。
頭の中では散々文句を並べた。
けどそう思いながらも俺はカバンを持って夏の気配を感じるぬるい夜、タクシーに乗り込んでいた。
こうもり@スランプ
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稀灯 夏成🩵🍸
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コメント
6件

んんっ!?最後に会いたいってなんだ。不穏すぎる!
最後の💛ちゃんの言葉…🥺 どうするんだろう…💦💦 続きがますます楽しみです💕
切ないです🥲でも続き楽しみにしてます❣️