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#大森元貴受け
りょうちゃんの部屋は段ボールがいっぱいでおっきな家具はなくガランとしていた。
「来てくれてありがとう···ごめんね、呼び出して···」
「本当に引っ越すんだ···で、なに?」
わざと冷たく言い放つ。
そうでもしないと本当に明日から居なくなるんだって現実に押し潰されそうだから。
「最後に···元貴の顔、ちゃんと見ておきたかった。1回だけ、ハグしてもいい···?」
お願い、と俺に向かって両手を少し広げる。決して無理矢理じゃない、けどいつでも受け止めてくれるその腕の中が大好きだった。
「なんだよ、最後最後って···そんなの言って最後にヤりたいだけじゃないの?!自分から別れるって言ったくせに、だいきらいだっ!」
「···ごめん、そうだね···勝手なこと言ってるね」
「ズルいよ!りょうちゃんのばかっ····本当は···嫌いじゃないのに···なんで?なんでなの?別れたくないよ···」
バグだけなんて言わないで。
キスして愛して。
跡が残るくらい激しくして。
···最後なんて言わないで。
「悪いと思ってるなら寂しくなくなるくらい抱いてよ、愛してよ!それくらいしてくれたって」
いいでしょ、という言葉はりょうちゃんの唇のせいで声にすることが出来なかった。
「元貴が大好き。それは嘘じゃない···笑顔も泣き顔も僕を叱る顔もその声も匂いも何もかも···世界で一番愛してる」
「じゃあ、わからせてよ···」
唯一残ったベッドでりょうちゃんは今までで一番深く愛してくれた。
時間をかけて、何度も俺だけが気持ちよくなって頭が真っ白になってりょうちゃんがはいってくる頃にはしがみついて声にならない声をあげることしかできない俺に愛してる、と何度も言ってくれた。
珍しく息が上がっていたような気がするりょうちゃんは疲れたのか全てが終わると子供みたいに眠ってしまった。
その頬に触れる。
キスをして髪を撫でて俺は服を着てりょうちゃんの部屋を出て行った。
「···バイバイ、元気でね」
バイバイするのが一番嫌いだ。
だから今、さよならする。
最後まで優しいりょうちゃんは俺に痛みも跡も残さなかった。
気持ちよさ、心地よさ、温もり。
何度でも欲しくなるものだけを俺に残して、りょうちゃんは行ってしまった。
コメント
6件

同じ熱量で好きなはずなのになぁ
私、これしか見てないから、シリーズものの雰囲気とかよくわかんないんですけど、すっごく感動しました!続きが楽しみです!