ハッカ飴

目黒が何度もミラーで後ろを見ている。

渡辺ーどうした？

目黒ーん〜、ずっと同じタクシーが付いて来る。翔太くん、後ろ見ないで。

渡辺ー誰？

目黒ーさっきのコンビニからなんだ。見つかったかな。

渡辺ーファン?

目黒ー若い女の子が2人。

渡辺ーどうする？

目黒ー巻かなきゃ帰れない。翔太くん、ちょっと運転荒くなるから。

渡辺ーわ、分かった。

車線を変え、右に左に走っている。相手はタクシー運転手。負けずに付いて来る。1時間以上走っただろうか。手持ちのお金がなくなったのか、見なくなった。

目黒ー翔太くん、もう大丈夫。

渡辺ー酔った。

目黒ーあれ？ここ、そばにリッツ・カールトンあるじゃん。休んでいく？

渡辺ーん〜気分悪い。

目黒ー行くよ？

渡辺ーん。

スタンダードの部屋を取り、渡辺と2人、大した変装も出来ず、足早に歩いて行く。誰にも声を掛けられることなく、部屋に入る。渡辺は、すぐベッドにダウンした。

目黒ー大丈夫？

渡辺ーん〜何とか。

目黒ーハッカの飴、スッキリするかも。

渡辺ーちょうだい。

目黒ーん〜どっちかがハッカでどっちかがミルクだと思うけど。

そう言って、目黒は１つ口にする。

目黒ーハッカだ。翔太くん？

渡辺ーあ〜。

目黒ーいいの？

渡辺ーん、んっ・・。

口移しでハッカを舐める。

目黒も横になって、一休み。

横からコロコロ言わせ飴を舐める渡辺が、そっと手を握ってくる。

目黒が握り返す。横を向いてキスをする。

渡辺ーばか、飴が詰まる。

目黒ー噛んじゃって。

渡辺ーお水ある？

目黒ーん、ちょっと待って。

渡辺は、飴をガリガリ噛んで水で流し込む。

渡辺ーはぁ〜スッキリした〜。

目黒ー俺たち、夜のドライブって碌なことないね。

渡辺ーな？何でだろ？

目黒ーでも、ホテル入ったし。

渡辺ー・・だから？

目黒ーふふふ、ね？

渡辺ー何の準備もしてないけど？

目黒ー大丈夫じゃない。なくても。

目黒は、あぐらをかいた、足の上に渡辺を乗せる。耳元で言う。

「舐めるのと、アメニティの乳液、どっち？」と。

渡辺は目黒にしがみつく。

目黒ー翔太くん、うつ伏せになって？

渡辺ーん。

目黒ー下だけ、持ち上げるよ？

渡辺ーん。

渡辺は、脱ぎ散らかした服の中から目黒の服を抱きしめている。

蕾を舐める、いやらしい音がする。

渡辺の艶っぽい声も聞こえてくる。

不意に目黒が渡辺を抱き上げ、向かい合って、押し入ってきた。

渡辺ーばか、んっ・・はぁ・・。

密着した2人。どちらも動かない。

目黒が小さく腰を突き上げている。

足らない。渡辺には足らない。

渡辺ー目黒！わざと？

目黒ー自分から動けるでしょ。

渡辺ーやだ！

目黒ーじゃあ、このままね。

渡辺ーん〜ん。

目黒ーずっと、奥、当たってるでしょ？我慢出来る？

渡辺ー意地悪！

目黒ー感じてるなら、翔太が動いて？

渡辺ーんっ・・はぁ・・いい。

渡辺ーもう一度、翔太って言って？

目黒ー俺の可愛い翔太、もっと動いて？

渡辺ーはぁ・・いい・・んっ・・んっ・・。

渡辺ーだめ・・だめ・・くる・・れん・・はぁはぁ。

感じすぎて、身体が震えてきた。

腰を振りながら目黒に抱きついてくる。キスをして渡辺は果てた。

目黒も、渡辺の奥に放つ。

帰りの車の中。渡辺は眠っている。

ハッカの飴ばかりが入ったポッケから、１つ食べる目黒。

完