テラーノベル
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『……え?』
「ごめんね?あ、もう充電ないみたいだから切るね」
一方的に電話を切った。
充電がなくなりそうなのは嘘じゃない。
隼人君にモバイルバッテリー借りる前だったし、スマホ画面には残り五%と表示されている。あのまま話していても時間の問題だったはず。
「あーあ。誕生日なんだけどなぁ」
朝早くに待ち合わせして、プレゼントもらって、新幹線と電車に乗って移動して、手を繋いで、気持ち伝えて、キスしたのに……
そんな矢先、隼人君とあの子がキスしてた。
「あはは、最悪じゃん」
そんなことを考えてる間もずっと電話がかかってきていた。マナーモードにするわけでもなく電源を切るわけでもなく放置する。
大丈夫。私が何かしなくてもそのうち切れる。
コメント
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第74話、読み終えました。朝からずっと積み上げてきた幸せな時間の直後にあの光景……「あはは、最悪じゃん」の一言に、彼女の心がぽきっと折れる音がしました。充電切れを口実に電話を切るのも、かかってくる電話をわざと放置するのも、あまりに痛々しくて。傷つきながらも冷静なふりをする主人公の心情が、切実に伝わってきました。
夏目萌*優しい彼~コミカライズ
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