テラーノベル
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👻🔪×🍱🦖です。
nmmnが分からないお方は見ないでください。
この世の全てに関係ないです。
視点主は全て🍱🦖です。
MADTOWNの世界線です。
「うぇーん?」
「ぁう……」
あまったるい声を出しながら僕を詰めるように名前を呼ぶ暗い髪を持った彼。
そんな彼の腕は今や僕の腰に回されている。
逃げられないように、と。
近くなった顔に抵抗してみてもその距離は離れない。
「はっ、はなせよばかー!」
ぎゃんっ!と彼に喚いてみるが結果が変わる様子はない。
むしろ暴れようとしたからか腕の力が強くなる。
多分、いくら騒いでも助けは来ないだろう。
なんてったってここはギャングのアジトだし、こいつはボスだから構成員が助けてくれるわけが無い。
さらに言うなればボスの部屋に今いる。
「まだそんな口聞けんだ?」
「うちに借金してるくせに」
「うぐっ、」
僕が掴まった理由はこいつのギャングに借金をしてしまったこと。
ひりつく勝負のために親友から1億2000万借りたのだ。
しかしその勝負には負け借金をした。
もちろんすぐ返せる訳もなく絶対返すからね!!と言いそれとなく話を逸らしたのだ。
だがしかしあろうことかそいつはボスに告げ口をし借金のことがバレ、電話でちゃんと返せよ?とボス直々に言われた。
言われた、のだが…。
結局のらりくらりと躱していたので返していないのだ。
それを知ったボスがわざわざ僕を呼び出して今に至る、と。
「ろ、ロウにじゃなくて、まぜちにしたんだけど…」
「でもそのまぜ太さんうちのギャングなんよ」
「んで、俺がそのギャングのボス」
「知ってるよな?」
「知ってるけど、さぁ」
この街に来たばっかりの頃、スーパーに行った際に出会った叶さんに教えてもらった。
当時はまさかのギャングのボスという職業に就いてるとは思わなくて驚いたものだ。
ただ救急隊の仕事で見かける度に、なるべくしてなったんだなぁ、って思った。
「そろそろ借金返してもらわなきゃなぁ?」
「ねぇ~~、もうちょっとまってくんなあい?」
「ちゃんと返すってぇ!」
今は1億2000万なんて持っちゃいない。
返せるものがないのだ。
だから少し甘えた声でボスに強請る。
だがそんな声を聞いてニコリと笑うボスに駄目そうだなこれ、と悟る。
「ん〜?」
「俺らだいぶもうお前のこと甘やかしたと思うけど?」
そう言われちゃあ何も言えないじゃないか。
そちらの構成員にはだいぶお世話になった。
お金をくれたり、飲食物をくれたり、犯罪に必要なものとか…。
あと構成員2人刺したし1人指名手配にしたことがある。
過剰請求だってした。
…いやほんとに甘やかされてるなとは思う。
「…だから今もこんな掴まえ方なの?」
傍から見れば恋人同士の逢瀬だ。
やめてくれ。
ギャングのボスの恋人が一端の救急隊とか笑えない冗談だ。
掴まえるなら手枷でも付けて地下に転がしておけばいいし、椅子に縛り付けたっていい。
それをせずにこんな抱きつくような形で掴まえるのはだいぶ緩いのではないのだろうか。
「…あー」
その指摘に彼は目を瞬かせる。
今度はハッ!と笑い顔を近づけてくる。
「俺がしたかっただけやね」
「っ、ちょ!?ちかいっ!!」
あまりの近さにビックリして大声をだす。
離れようと思い顔を勢いよく逸らそうとしたがいつの間にか腰に回っていたはずの手が片方頭に回されていたらしく結局動かせなかった。
そのまま逃げないように僕の頭を固定しさらに顔が近づいてくる。
唐突な行動に目を回しながらぎゃんぎゃんと喚く。
「な、なんなの!?はなれろよー!」
「っ、いい加減に、…んっ、!」
僕が目を閉じたと同時に唇に何か柔らかいものが当たった。
目を見開くとそこには至近距離のこちらを見るロウ。
感触と視界の情報を咀嚼しながらされている行為がだんだんと頭に浮かんでくる。
それが完全に形になる頃には腕の位置は変わらないもののもうロウの顔は離れている。
そしてようやく理解した僕は顔に熱が集まる。
「な、にっして、」
何かを言おうとするがその前にまたロウの顔が近づき柔らかい感触が唇から伝わる。
何度も何度も角度を変えては繰り返されるそれに頭がおかしくなりそうだ。
「んッ、…んぅ、」
なに、されてんだろぼく…
だんだんと頭が回らなくなってくる。
展開についていけない。
あれ?借金を返せてなくて…、それを返せって言われて…、それで…?
「ウェン」
「ぁ、?」
「口開けろ」
言われたとおりに口を開けると、何かが侵入してくる。
ぬるっと僕の口内を掻き回して、上顎を刺激したり、僕の舌を絡めとってくる。
それに少しずつ脳が溶けていく。
え、なんでこいつこんなに上手いの?
なにがどうなって…わかんない、きもちい…
「ふ、ぁ…んん…ひぅ…んッ」
唾液が溢れてきてぐじゅ、と音を立てる。
息が上手く吸えなくて涙が出てくる。
も、むりっ、しぬ…!
そう思い必死に胸を叩くとようやく離される。
その時に糸を引く唾液がなんだか見ていられなくって目を逸らした。
「…ハハッ!かわいっ、」
「は、ぇ…」
少し腕の力を緩められると、ガクッと身体が崩れ落ち、ロウに寄りかかる形になる。
え?あれ?たてっ、立てない、
自力じゃ立つことが出来なくて、さらに混乱する。
その様子に嬉しそうなロウに頭を撫でられ額に唇を落とされた。
「はーぁ、ほんと馬鹿で可愛いなお前」
「ぁ…?」
「俺が目を離した隙にいなくなってるかと思えば知らんやつらと仲良くしてるし」
「人懐っこい笑顔を誰にでも向けるお前を何度閉じ込めてやろうかと思ったか」
「救急隊にもなってるしな」
嬉しそうな声で語るロウの言葉を上手く理解できない。
さっきので完全に頭が蕩けてしまった。
話しながらもロウは僕を抱き上げる。
「俺がボスってあんま分かってねぇだろお前」
「ほいほいここまで来ちゃうし」
「あでも借金は好都合かもしれん」
「理由ができたしな」
「ん…?ぅん…?」
抱き上げた僕をベッドに優しくおろし頬を撫でてくる。
その手がなんだか冷たくて気持ちが良く、擦り寄ってしまう。
彼は僕の上に乗り上げ、こちらを見下ろす。
その目はなんだか燦然とギラついており、獣を思い出すような瞳だ。
低く喉を鳴らしくつくつと彼は笑う。
「な、身体で返せよ」
「うぇーん?♡」
「ぁう……♡」
コメント
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wnくん受け大好きだし、話どタイプです!! 次の投稿楽しみにしてます