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久しぶりの空腹感 昨日ケガを
したから 貧血にでもなったかな?
前みたく 長鉈さんに血もらえる
かな? イヤイヤさらに失血させ
られて プラス マイナスゼロに
なりそう
這いばい男さんに頼む?
痛いの 可哀想かな……
アカガサ?アイツは喜びそうだね
しばらく 狩りに行けないから
かまって あげてないしね
……でも 今日はいやだな
銀髪さんの ところで相談して
実験体用の 血を少し分けてもらった
しかし 賞味期限ダイジョブこれ?
マズイ!! 臭い!!
薬だと諦め鼻をつまんで飲み下した
体調は良くならない 貧血では
なかったかな? 空腹も治まらない
今日は あまり動かず 休むことに
した 頭がズキズキと痛む
目を閉じる
『アイツと区別がつかないとか』
『ヒドイなぁ』
『あなたは わたし を抱きしめて
くれたでしょう?』
『思い出して!』
『あなたは 家族 なんか求めて
なかった』
『あなたには わたししか』
『わたしには あなたしか
いなかった』
『わたしを呼んで… 』
『ぶっ壊そう!』
LINEの着信のように
ボッ ボッ と
言葉が頭に流れ込む
誰?
わたしは何を忘れてしまったの?
目を覚ませば わたしは廊下を
さまよっていた
ここはどこ? 赤いぐちゃぐちゃが
すがり付いて 話しかけてくる
『あなた! あなた!
目を覚まして!!』
なんだこれ?気持ち悪い……
わたしはそれを払い除けようと
手を伸ばす
『あなた!!』
これは…この声 這いばい男さんだ!
すんでのところで私は攻撃を
止めた
揺さぶられて 目を覚まし
周りをみた 先ほど見た廊下
となりには やはり這いばい男さん
がいた
よかった攻撃なんかしなくて!!
恐怖でカタカタと身体が震えだす
わたしは どうしてしまったの?!
このまま みんなと居たら
わたしは みんなを食い殺すかも
しれない!!
どうしよう?! どうしよう??
わたしは這いばい男さんを置いて
走り出す!
どこへ?そうだエレベーター!!
この小さな世界を壊してしまう
前に外へ!!
『なに いってんの?』
『壊すためにここに きたんじゃん !』
『ぶっ壊そう!』
『ぶっ殺そう!』
『全部全部全部全部ゼンブ!』
『ころせころせころせころせころせ』