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俺は広場の中心に向かった。おそらくここで鉄鉱石の売買をしているのだろう。40かそこらの男が話しかけてきた「兄ちゃん…遠いとこ着てもらって悪いけどね鉄は今非常に高いんだよ」「ご安心を。私は鉄を買いに来たのではなく売りに来ましたから」「ほぉ?いくら分ですかね」「鉄鉱石400kg」「4…400!?」「えぇ」「そうなりますと金貨が4億枚になりますが…聖金貨でお支払いしましょうか?それとも何か商品に変えてよろしければ…」「今の値段で金貨2億枚分の鎧を頂けないでしょうか?残りの金貨は聖金貨でお願いします」「それではまた鉄の値段があがってしまいます…!」「そこで私からも良いことを教えて差し上げます。ここから東に半日程の所にミヤシロという移民族街があるのはご存じですよね?」「それはもちろん」「そこでしたら鉄鉱石を格安で購入できます。ミヤシロは鉱山資源が豊富ですのでここ近辺の領主などに話を通して大事業を起こしてもお釣りが返ってくる程の利益を生むと思いますよ。それに私はこの鎧を侯爵に契約書とともに譲ります。つまり鉄の値段が上がった分勿論今の値段と差が生まれてしまいます。その差額を貴方がたは侯爵に半強制的に請求できるのです」「わかりました。貴重な情報、ありがとうございます。それでは鍛冶屋に今の値段での金貨2億枚分の鎧を出すように言っておきます。聖金貨は後ほど契約書と御一緒にお渡しいたします」「でしたらその時は今の鉄鉱石の値段で記載していただけますか?」「構いませんが?鉄鉱石1g100金貨から今の数からおよそ…20gで1金貨になりますがこの通りの記載でよろしいでしょうか?」「助かります!鉄鉱石はどこに渡しに行けばよいですか?」「こちらで引き取るので広場近くの空いている場所にでも」「分かりました」そう言うと俺はシュリメルのもとへ行き広場に場所を移動させた。それから細かい調査や査定、書類の確認などをして「特に問題なさそうですね。こちら契約書と誓約書、聖金貨20枚になります」「確かに」「鎧ですがここの突き当たりを右に曲がった所にある共通倉庫にあるとのことでしたのでそちらの方でこの誓約書を見せていただければ大丈夫ですので」「わかりました」そして俺たちはすぐに鎧を取りに行きそのままドランシア帝国北部にある要塞地区グレイスヴァルドに向かった。鎧が重いこともあってかドランシア帝国にたどり着くのにすでに半日過ぎていた。「荷馬車で運べない分の鎧はノルディアの人が侯爵に直接渡しに行ってくれるらしいから俺たちは一旦宿で休むか?」「そうしてくれぇ…俺は今日ほとんど手綱を握ってたせいでクタクタだよ…」「悪かったよ今日はお前の好きな巨大チーズinハンバーグ作ってやるから元気出せ」「本当か!?」「本当だよ。リーニも食べたい物あったら言ってね」「アップルパイ食べたいな」「わかった。じゃ一緒に買い出しに行こうか。シュリメルはいつも通り宿取ってきておいて」「へいへい」そう言って俺たちは1日動きっぱなしだった体を休めるため各々用意に向かった。