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⚠︎︎口調違い、解釈違い⚠︎︎
ついに3日目になった朝。いつも通り変わらずbroooockと駅に向かう。するとふと後ろから肩をたたかれた。振り向いた先は昨日再会したnakamuとシャークん。「きんとき、おはよ!また会ったね。」
「nakamu!おはよう」
思わず笑みがこぼれる。
「すまん、ちょっとbroooock借りる。」
「何〜強引〜」
「だまれ」
broooockはシャークんに手を引かれ、少し距離があるところに行ってしまった。
「あのさ、きんときちょっといい?」
「ん?」
「あのbroooockって人と付き合ってるの?」
「はぁあ?!」
すこし動揺して大きめな声が出てしまったが、俺はすぐにいつものように戻る。
「もしかして…昨日いたのって」
「……怒らない?」
チラチラと態度を伺うようにnakamuは言った。
「…付き合ってないし、昨日のことは誰にも言わないで」
「わかった…何があったかわかんないけど、頑張って」
これではまるで俺が告白してるみたいな応援…、少し引っかかったが、2人と別れ、電車にのる。
この日の昼休み。
ガヤガヤと騒ぐ教室の中、一際背が大きくて目立つ彼の腕を引き、いつもの場所へ連れていく。
「聞いてよ、僕シャークんにバレてた笑」
どうやらあくまでまだ友達の彼も言われたようだ。
「nakamuに俺も言われた。」
俺は彼が俺の密かな怒りに気づいて欲しくて、わざと素っ気なく話す。すると少し反省したのか肩を落とした。
すると下の階の廊下で喋っている女子高生の声が耳を貫いた。よく聞いてみると、
「今日さ〜クラスの男子がくっついてたんだけど笑」
「やば笑いちゃついてんじゃん笑」
「ね笑ちょっときもって思っちゃった笑」
……
「誰のことだろうね」
「流石に俺たちじゃないよ。」
と信じたい。俺はこいつとくっついてなんかないし、付き合ってもない。
俺はそのきもい対象にはならない。やっぱり世の中はまだ偏見で蔓延って…
「そんなこと言う暇があったら別のことすりゃあいいのにね」
「……え?」
「ん?いや、女の子たち、暇なのかなぁって」
「……」
「いや、何があったとしても人の勝手なんだから何も言わなかったらいいのになぁって」
broooockは淡々と話す。
「ほら、こうやって傷つく人もいるでしょ?」
彼は俺の肩に頭を乗せる。
「…うん、そうだよね。」
「ごめんね、僕の勝手で傷つけちゃって」
「何言ってんの、ただの告白で傷つくわけないでしょ」
俺はbroooockが乗せてきた頭に自分の頭を乗せる。この時間が続けばいいのに。
委員会のことで呼ばれ、帰る時間が遅くなった。そのため、broooockは先に帰っていいよと行ったのだが、靴箱に行くと何故かいる。
「え、broooockまだいたの」
「うん。待ってた」
彼は当たり前だというように立っていた。30分ほど彼は何をしていたのだろうか。見ていたスマホを見ると何やら写真を見ていた。
俺、俺、俺。1面、俺。
こんな量の俺の写真を見るのは初めてで少し動揺した。
「な、なんでこんなに…」
「……ずっと好きだったし〜」
それは友情なのかどうか分からない言い方と表情だった。
「さっ、帰ろ?」
今日は彼の背中について行くようにゆっくり歩いて帰る。というのもbroooockの顔を見れないのは俺のせいじゃないはずだ。
日が西に沈む帰り道。突如broooockが言った。
「…きんさん、隠れて。ほらあそこ」
急なことに驚きながらも俺は指さされた先を見た。
先にいたのはあの2人。なんだ、声をかければいいじゃないか。
と少し身を乗り出して道を進もうとすると、
「もう少し待って、」
「えっ?なんで?」
broooockを不信に思いながらまたあの2人を眺める。nakamuとシャークんは話をしている。すると突如会話が止まり、nakamuからシャークんに軽く頬にキスをした。
「……」
俺はびっくりしたが何も声が出なかった。
2人は周りをキョロキョロしながらも頬が夕暮れと同じ色に染まっていた。
「…回って帰ろ?」
「…うん。そうしよう」
靴の音がカツカツと耳に残る。俺は2人のことを考えていた。
「あの2人付き合ってたんだね…気づかなかった!」
broooockもどうやら困惑しているようだ。まぁ俺も気づかななったなぁと思う。それだけ今世界にはそういう人達が増えているんだなと実感する。
と思ったところで家に着く。今日は金曜日。明日はゆっくり休もうかな……
「じゃ、broooock。また月曜日…ぁぇっ」
俺はbroooockに手を引かれ、体が彼に近づく。俺が背伸びをすればキスをできそうな距離だ。
「明日も会うよ。月曜日だなんて言わないで」
西から差し込むオレンジ色の光に照らされて透き通るような青い瞳もオレンジ色を反射していた。
「わかった、明日遊ぼっか」
そういうとbroooockはパッといつもの笑顔に戻った。
「ほんとっ?!やったー!また連絡するね!」
怒涛の勢いで走って帰って言った。俺は呆れながら少し口角が上がっていることに気がついた。ドアノブに手をかけた瞬間
「見られてないよね?」
「見られてたら恥ずかしすぎて死ぬ……」
やばい、あの2人だ。
「なんか見られてた気もしなくもないんだけど」
俺はその言葉を聞いた瞬間、ドキッとなりすぐに家に入った。
色々準備を済ませ、長い日だったな、と今日を布団の中で振り返る。いいことも悪いことも。
broooockはなんで俺をそんなに好いてくれるのか、とか
俺はどうしたらいいのだろうか、とか。
考えていても答えは出ない。
今日わかったことはnakamuとシャークんが付き合っていることなだけ……。
時刻は23時。そろそろ寝ないとな……と思ったとき、スマホからバイブ音がなった。
「もしもし、broooock、遅かったじゃん」
「えへへ……ちょっと忘れてて…」
「で、明日のこと?」
「まぁそれもあるし…いま星綺麗だからさ」
星?確かに今日は晴天だったけど……
俺はカーテンを開けて、スリッパを履いてバルコニーに足を踏み入れた。そして見上げる。
「お〜…なかなか綺麗」
「でしょ?
……きんさんはさ、僕のことどう思う?」
「……どうだろ、まだ、いまいちわかんないや」
「僕はずぅっと大好きだから」
「…やめろ、恋人みたいな」
「…どう思う?」
「……」
俺はバルコニーで星を眺めていた。
俺も本当の気持ちなんて分からない。
broooockの気持ちに応えられるかなんて分からない。
この告白の返事も決めてない。
でも……
「…まぁ、好き、なんじゃないかな」
と、broooockの返事を待たずに切った。
顔が熱い。言うんじゃなかった。こんな……恋人みたいな!
俺は家に入り、布団に潜った。
まだ5月だと言うのに、顔が火照って寝るどころじゃない。
明日彼にあったら、心臓が爆発しそうだ。