クロ「すみませんが、どなたでしょうか?入学生では無さそうですが・・・」
クロウリーは悩んでいた。
入学式の最中、スーツを着た自分の知らない子供が会場に2人が入ってきたのだ。
それも、フードを被っており顔も見えないし、何も言わず自分の目の前に堂々と佇んでいる。
入学する生徒だと思ったが、普通は入学する生徒は黒い馬車によって連れてこられた生徒は黒い棺桶に入っているのだ。
・・・だが、自分の目の前に立っている子供は黒い棺桶に入っていなかった。
クロ「転入生が来るという話も無いですし、生徒はこれで全員ですが、」
クロウリーの言葉に1人の子供がピクリと反応した。
?「おい。生徒が全員揃っているというのは、本当か?」
子供の言葉にクロウリーは不思議に思いながら、返事をすると___。
?「おかしいな。お父様は、入学の手続きができていると言っていたのだが」
ずっと黙っていた子供が、口を開いた。
クロ「すみませんが、お名前を聞いてもよろしいですか?」
『アリス・ワトソンです』
「「「えぇぇぇぇぇぇ!!!?」」」
その言葉に、会場が驚きの声で湧いた。
「おい、ワトソンってあの有名な吸血鬼一族だよな」
「確か、新しい王が誕生したとか・・・」
「じゃあ、アイツが新しい王?」
会場が、アリスのことでコソコソと騒がしくなる。
クロ「皆さん静粛に!!」
クロウリーは大声で注意し、アリスの方へ視線を動かす。
クロ「アリスさん、先程の話は本当なのでしょうか?」
実際、クロウリーも驚いていた。
いや、驚きよりも焦りのほうが勝っていた。
もし、この子供が本当に吸血鬼一族ならば殺されてしまう。
なぜなら、クロウリーはアリスが入学することをすっかり忘れてしまったのだ。
これが前国王に知られたら、即あの世行き。
『えぇ、本当ですよ。証明になるかはわかりませんが、ユニーク魔法を使えばわかってもらえると思います』
アリスは、周りにいる生徒に離れるよう指示し、近くにクロウリーしかいない空間を作った。
『では、させていただきますね』
クロ「え、えぇ・・・」
コメント
2件
フォローしといてよかった気がする。今も昔も好みは変わらないね。
神作では?