テラーノベル
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校門の前。
「今日も平和そうだな…」
空が肩を揺らして歩く。
「平和じゃないだろ」
陸が低く呟く。周囲の生徒たちはすでに、二の足を踏んでいる。
校庭の片隅から視線が刺さる。
日家――伝説のヤンキー一族が登校する日だ。
「……あれが、日家か」
小さな声が漏れる。
長男・陸、次男・海、三男・空。
後ろには四男・日本、そして長女・にゃぽん。
その姿を見た生徒たちは、自然と距離を取る。
誰もが知っていた。
日家は、ヤンキーの中でも最恐――
そして日帝三兄弟は最強。
⸻
陸が一歩前に出る。
「今日も平和に行こうぜ」
低い声だが、威圧感が尋常じゃない。
海は冷静に陸の隣に立つ。
「平和に、というのは論理的には困難だ。なぜなら校内には我々を試す者が必ず現れるからだ」
論理的で冷静。言葉の端々に、計算された威圧がある。
空は片手をポケットに入れて、にやりと笑う。
「まあ、面倒ごとが起きても、俺らで片付けるけどな」
日本は少し後ろで、兄たちの様子をうかがう。
「……僕、目立たないようにしよう」
でも、兄たちの背中に守られている安心感もある。
にゃぽんは少し前に出て、髪をかき上げる。
「……何か面白いこと、起きるかな」
兄たちには及ばないが、その気配だけで周囲は緊張する。
⸻
廊下を歩く三兄弟と日本、にゃぽん。
一人の不良生徒が、挑発的に立ちふさがる。
「おい、日家の奴らって本当に強いのか?」
陸がじっと相手を見る。
「理屈じゃなくて、試せばわかる」
海が冷静に計算する。
「ここで反応すれば、相手は論理的に後退する。逆に我々が歩みを止めれば、相手の挑発は継続する」
空は笑いながら、肩をすくめる。
「ま、見せてやろうぜ」
⸻
不良生徒は戦慄する。
目の前に立つ陸、海、空――
その威圧は数段違う。
陸の拳は軽く握られ、海の視線は冷たく、空の笑みは余裕。
これだけで、相手は後ずさりするしかなかった。
⸻
「……くそっ」
不良は小声で吐き捨てる。
周囲の生徒たちはさらに距離を取り、ざわつく。
陸がゆっくり歩き出す。
「平和に行こう、って言っただろ」
海が横で静かに頷く。
「論理的に、挑発は無効化された」
空は肩をすくめ、にこりと笑う。
「でも、ちょっと面白かったな」
日本はまだ緊張しているが、兄たちの論理と力で守られている安心感がある。
にゃぽんも、クスクス笑いながら周囲を見渡す。
⸻
廊下はいつの間にか、日家のものになっていた。
噂通り、日帝三兄弟は無敵。
でも、それだけじゃなく、海の冷静な論理、陸の圧倒的力、空の自由な強さ、にゃぽんの鋭い感覚――
それぞれの個性が組み合わさり、完全無欠のチームになっているのだ。
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れもん
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