こんにちは〜!!
初投稿のあーちゃまデス…まだまだ下手っぴですが緩めに見てもらえると助かります!!
叶 『』… 葛葉【】
葛葉side
…この森を彷徨ってから何日経っただろうか…疲れていては羽があっても飛べはしないし、飛ぶ気力もない。グダグダとただ歩いているだけ… 雲が黒い、ポツポツと雨が降ってきた。
【はぁ…何だよ気分も雨模様ってか(笑)……】
疲れているせいか思ってもいない冗談までも口走ってしまう…
【疲れてんな〜どうすっかな…なんか雨宿りできる場所は…】
段々と雨脚も酷くなっていく、頭から肩にかけて段々と雨水が滴る。こんなにも濡れていては魔族とて体調を崩す、雨宿りできる場所は…と少し早足で歩いていると、少し開けた場所へ出た。
【はぁ、はぁ、何だ此処?教会か?誰も来ないだろこんな所…】
ただ不思議だった。何故こんな所に?誰も来やしないだろうに…
ふわっと甘い香りがした
そこには満開の百合の花、誰かが世話をしているのだろうか、砂埃一つなく、綺麗に管理されているように思える。
【綺麗だ…】
小声で意識していなかった言葉が溢れた。
綺麗な百合の花を眺めていると、ふと 後ろから人の気配がした、
(ザッ)
【誰だ!!!】
素早く剣を抜くとそこには綺麗に整えられた薄茶色の髪と青味がかった灰色の綺麗な瞳をした男が立っていた。
彼はビクッと肩を上下させたかと思えば素早く腰裏から小さな拳銃を取り出した。
『貴方こそ誰ですか。その身なりからして村の人では無さそうですけど、』
村?そんなものあったか?俺は森に入る前の記憶を思い出す。あ〜、そんな物もあった気がするぞ。こんな身なりの俺を怖がらずに食べ物や何やらを押し付けてきた奴らだ。最初は迷惑だったが、あいつらのお陰で食事には困らなかったな… そんな事を思い出していると男は呆れたように『はぁ、』と息を吐きながら拳銃を下ろした。
『何なんですか、誰だ何だと言いながら僕が聞いても何も答えず黙りですか。』
何だコイツ、言い方が気に障る奴だな…
『名前は、なんと言うんです?敵意はなさそうですし、攻撃もして来ないと言うことは…友好的では無さそうですが話は通じそうです。』
【名前?そんな物教えないと行けないのか、】
『何です?教えたくなければご自由に、僕は貴方の名前なんて興味無いですし、』
何だコイツ、本当に気に障る奴だな、教えないとまだグチグチ続きそうだし。減るもんでも無いしな。
【仕方ない…サーシャだ、サーシャ様と呼べ人間。】
男はキョトンとした顔で目を丸くする、まさか教えるとは…何て思って居るのだろう、まあ良い。俺が名を教えたにも関わらず彼奴は何も言わないな…
【おい、人間。お前名前は?俺だけ名乗ってお前が教えないのは失礼だろう?名前は?】
男は俺の言い方が気に要らないのか、少し眉を寄せ、顔をしかめながら口を開けた。
『叶、僕の名前は叶といいます。』
『”夢叶わない”と書いて叶です。よろしくお願いしますねサーシャ。』
いつの間にか雨は止んでいた。”夢叶わない”変な奴だと思いつつ、いつの間にか俺は差し出された手のひらを強く握っていた…。
サーッと少し甘い香りの風が吹いた気がした
…これが俺と叶が初めて出会った頃の話だ
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