フレイムがまさかの二戦目のGIIを制した。その3ヶ月後…時は寒き冬
「ダイヤはさ、なんでキタサンと仲良いんだ?」
「…なんでですか?」
「いつも一緒にいるから」
「ふふふ、それはですね…」
「ダイヤちゃーん!!」
「あっ!キタちゃん!」
「キタサン!」
「何話していたの?」
「なんでキタちゃんと仲がいいかって話してたの」
「…もしかして、ダイヤと俺が一緒に帰ってるところみてヤキモチ焼いてるとか??」
「ち…違いますよ!!」
フレイムの言葉に焦ってしまったキタサンブラック。やっぱりだろう。
「朝言ってたよ、フレイムさんとダイヤちゃん仲がいいとかなんとか」
「クラちゃん!」
その場に現れたのはサトノクラウンだった。
サトノクラウン
ダイヤと同じサトノ家の娘。しっかり者だが、肝心な時に失敗してしまうところがある。
(なぜか僕も入ってしまった…)
「グランも一緒だったのか!」
「えっ…いや…その…」
「恥ずかしがるなよ、うちら同期なんだし気軽に話せよ」
「けど…僕なんかが一緒にいて…」
「多くいる方が楽しいだろ!ライバルだけど仲間だろ!笑えよグラン!」
(フレイムさんはすごいな、気高い性格で観客にも人気がある…)
「そういえばフレイムさん、さっきから携帯の通知来てない?」
「あぁ、さっき投稿したやつかな?」
フレイムは携帯を開いた。ウマッターからの通知だった。
「これだよ、俺が投稿したやつ」
投稿内容
GoodMorning!水曜日も頑張りましょう!!今日はヴィランズワンダーランドのリドルのコスプレです!
「えぇ?!これフレイムさんなの?」
「ヴィランズワンダーランドのコスプレだ!」
「…凄い!」
「超カッコイイじゃんフレイム!!」
キタサン達はフレイムのコスプレ姿に驚いていた。
「俺コスプレもやってるから!メイクの技術や」ポーズも結構やってるさ」
「凄いな!!二刀流だね!!」
「二刀流って…あっそうだ!今週土曜日勝負服とスノーウィを使って大井競馬場で撮影するんだけど、キタサン達もモデルになって貰えない?」
「モデル?」
「俺らの特集をやって欲しいって言われて、モデル雑誌で取材するんだけど、参加してくれない?」
「是非!私もモデルの仕事やってみたい!」
「楽しそう!私も!」
「私もやってみたい!」
「グランも参加しようぜ!!」
「いや…僕は…」
「気にすんなよ!みんなと一緒に撮ることもあるから恥ずかしがらなくてもいいんだよ!」
「そう…?やって…みる…」
「決まりだな!!」
こうしてフレイム達はモデルの撮影や取材の依頼を受け入れた。
土曜日
大井競馬場
「撮影所ここって言われたけど…」
「フレイムさんまだ来てないかな?」
「けど…なんか風景素敵じゃない!」
空は日没になっている。すると
「ダイヤちゃん!あれ見て!!」
キタサンが見えた視線の先には…
「わぁ〜!!イルミネーションだ!!」
この時期、大井競馬場はイルミネーションが行われている。このイルミの中で撮影する予定だ。
「皆お待たせ!!」
フレイムが後から合流した。
「フレイムさん!イルミネーション綺麗だね!」
「撮影するのはイルミネーションの中!絶対綺麗だぜ!!」
「…綺麗」
グランも圧巻なイルミネーションに笑みがこぼれた。
「ほら見て、他のコスプレイヤーもこの場所で撮るみたいだから、俺たち本物のウマ娘だからその中に混ざるよ」
「楽しそう!あっ!テイオーさんの勝負服来てる人もいる!!」
「ねぇ!キタサンブラックじゃない?!サトノダイヤモンドもいる!!」
「しかもメジロフレイムもいるじゃん!!」
「認知度高ぇな!!俺たち撮影するので!」
「撮影?!見ていってもいいですか?」
「もちろん!!後でファンサするから!!」
「「やったぁ!!」」
フレイムは完璧な対応でファンと交流した。
(やっぱり凄いなフレイムさん!!)
「グラン!たまにファンと交流しろよ!!」
「え…?僕?うわぁ!!」
「シュヴァルグラン、同期で友達でライバルなんです!」
「シュヴァルグランちゃんね!すごく可愛い!!」
「か…可愛い?!そんなこと…ないです…」
「照れ顔可愛いぞ!!」
「フレイムさん…!!」
フレイムの言葉に恥ずかしくて顔が赤くなるグラン。嬉しいかもな!
「んじゃ撮影するから行こうぜ皆!!」
「それでは行きま〜す!」
カシャ! カシャ!
「おぉ!最高じゃん!!」
フレイムはツリーのイルミネーションを背景に撮影。
「キタサンブラックさん!次は笑顔でお願いします!」
カシャ! カシャ!
「わぁ〜素敵!!」
キタサンは馬の形をしたイルミネーションを背景にし、違う方角からの撮影もやった。
「この背景でどうですか?」
「その辺りに撮りましょう」
ダイヤはユメヲカケルの曲が流れている噴水を背景に撮影。
「もう少しカッコイイポーズお願い出来ます?」
「こうですか?」
クラウンは庭みたいなイルミネーションを背景に撮影。
「え…えっと…こう…ですか?」
「硬くならなくていいんですよ!」
グランは通路のイルミネーションを背景に撮影。
フレイムが撮影を全て終え、イルミネーションのツリーを眺めていた。
(…母さん…父さん…)
「フレイムさん!撮影終わった?」
「え…あぁ終わったよ!ダイヤ達も終わったらしいから最後は皆で撮ろ!!」
「いいね!」
「んじゃ最後は全員でツリーをバックに撮影するぞ」
「ツリーを背景ってなんか綺麗!」
「うん…綺麗…」
「じゃ開始するぞ!!」
「シュヴァルグランさん!もう少し笑顔で!」
「え…笑顔?こう…?」
「そうです!!そのままの表情でキープしてください!!」
(楽しいな…これがずっと続くといいな…)
フレイムは思った。後に過去の事を話すのはまだ先だろう。
「OKです!皆さんお疲れ様でした!!」
「「「「「お疲れ様でした!!」」」」」
「はぁ〜楽しかった!イルミネーションの撮影!」
「中々ないだろ!こういった綺麗なところで撮影!」
「勝負服使って撮影中々ないよね!」
「本当に楽しかった!」
「僕…こんなにたくさん写真撮ったの初めてかも…」
「まぁグランはこういうのってあんま苦手だからね。けど緊張しなかっただろ!」
「うん…楽しかった!!」
(…楽しいな…友達がいるって)
5人は寮に戻った。
翌日
トレーナー室
「へぇ〜イルミネーションで撮影ね!」
「大井競馬場のイルミネーション人気なんだよな!」
「そうなんです。次は桜を背景にしてローマさんと撮りたいです!」
「桜…いいよ!一緒に撮ろ!!」
(楽しんでこいよ2人とも!)
廊下
「ローマさんは好きな宝石とかあります?」
「宝石…知ってる範囲だったらアクアマリンかな?」
「アクアマリン!石言葉で勇敢だね!」
「石言葉詳しいな!名前もダイヤモンドだからかな?」
「ふふふ、そうかもね!」
「うわ!」
「きゃあ!」
突然誰かにぶつかった。フレイムは倒れなかったが、ぶつかった相手はぶつかった衝撃で倒れてしまった。
「大丈夫フレイムさん?!」
「大丈夫、君こそ大丈夫?」
「えっと…大丈夫…」
そのウマ娘は体格が小柄、髪は白く、いかにもか弱そうに見える。
「ごめんなさい、よく見てなくて」
「だ…大丈夫なので…失礼しますっ!」
「あぁちょっと!!」
そのウマ娘は去ってしまった。
「今の子誰?」
「ユリノテイオーさんだよ。ローマさんと宝塚で戦った子だよ」
「ユリノテイオー…?」
フレイムがユリノの事はまだ知らないままだ。
次回
学園を歩いていたフレイム。その場に現れたのは…トリプルティアラを最初に獲得したメジロラモーヌ。幼少期のフレイムとは?
お楽しみに!!
コメント
4件
全然💦俺も今月から専門学生だから投稿が超遅くなるので💦
春期講習とか卒業式とかで忙しくって全く見れてませんでした(´;ω;`)