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孤独毒 第2話

毎晩毎晩。起きてしまうようになってしまった。私はノア。アンジェがいつもいつも叫ぶ声が頭から離れなくて。時々見に行くけど、いつも泣き叫んでて…。怖かった。アンジェの番が終わってしまった。終わったら、また施設にいた子。私は真相を知ってしまった。

「ノア、貴方の里親が決まったわよ」

遂に私の番が来た。私はトットにお別れを告げないと。トットはアンジェを亡くしたんだから…。亡くならないと解放されないあの実験に私は今から行くんだから。

「はい、楽しみにしておきます。お姉さん。」

私は暗い声でそう答えた。

お別れ会ではあまり話さない子も私が居なくなるのを想像し、泣いてくれた。温かな時間だった。この時間が…ずっと続けばいいのに。そんなささやかな願いは叶わない。

「トット、トイレもうひとりで行ける?大丈夫かなぁ、私は心配だよ…。頑張ってね。」

そう伝えて、私はお姉さんの方を向く。お姉さんは私の手を握った。その手は…とても冷たかった。

「…ノア、さようなら。楽しかったわよ。」

お姉さんはそう私に伝えた。私は涙が零れ落ちそうになった。

「お姉さん、…また会えますかね?」

「…会えたらいいな。」

お姉さんにそう言われ、車に乗る。その瞬間、すごい眠気に襲われた。

「お姉…さ、アン…ジェ、、トット……」

私はみんなを呼び、深い深い眠りに落ちた。

「おはようノア。」

見知らぬ男性2人が私を手術台に寝かす。

「何をするの、?」

知ってるけど、知らないことを口に出す。

「…とても楽しいことさ。待っていてね。準備を進めよう。」

私の体に手術を施し始めた。

「…」

そして、電気を流す。

「う、うあ”ああああああああああっ!」

分かっていたのに、苦しすぎて声が出る。男達は頷き合い、電気をとめ、また手術。そしたら起こされて

「これを浮かせてみなさい。」

と言われて、力を込めると手元が光った。

「?!なにこれ!」

そして、モノを作り出した。

「失敗だな!ふざけるな!」

男の人の片方が私を殴った。

「お前の落ち度だろうがw」

もう片方の人は笑うが、庇いはしてくれない。

やがて、お姉さんが入ってきた。

「ちょ、ちょっとなんで殴ってるのよ!」

お姉さんは私をチラリと見る。私は意識がある。

「もう!いい加減にしなさい!」

そう言って私を抱き上げる。身体中が痛い。

「お姉…さん、会えた…ね?」

私はゆっくり笑い、眠りに落ちた。目が覚めるとお姉さんのベッドに乗せられていた。

「う、痛…」

そう言い、部屋を見回していると、お姉さんが入ってきた。

「あ、ノア…。起きたのね。ごめんなさい、殴るのを止められなくて」

そう謝ってきた。お姉さんは悪くないのに。

「私ね?この施設で子供たちを育てて、あの男達に渡すことで借金を返済してるのよ。」

そう話し出した。聞きたくもなかった真実。お姉さんは悪くない。それを染み染み理解する。

「お姉さん、私…どうなっちゃうの?」

「ノアだけは逃がしたい…でも、」

そう話していたまさにその時。

\ドッカーン/

大きな音がなり、建物のブザーが鳴った。

「ノア、大丈夫?!」

お姉さんに声をかけられ…

「ベッドの下にいてくれる?頭を守るのよ!この頭巾を被っていいわ」

そう言ってお姉さんは部屋を出ていった。そして数分してお姉さんが戻って来た。子供達を連れて。

「ノア!どうしてお前がいるんだよっ?!」

トットが私を見て驚く。すると、

「こんな所にいたのね。子供達を連れて逃げるなんて貴方には無理でしょう?」

そう声が聞こえる。そしてそこには綺麗な赤髪の女性とグレーの髪の男性がいた。

その時、

\ガーンッ/

建物の上が壊れた。私は何かにフワッと守られるのを感じた。…。目を開くと、お姉さんがいた。他の子供たちはどうなったのだろう。

「…お姉さん?どうして、?」

「ごめんね、身勝手ね。私ったら。貴方がロヴァーに似てるから、ただそれだけよ。」

「ロヴァー?」

「私の娘…。」

そう言われ、驚く。私はお姉さんの娘に似ているのだそう。だからってここまで命をかけられるものなのか。」

「全く、こんなに崩壊が早いなんて聞いてないわよ。帰ったらお仕置ね」

と、女の人が近くに来て言った。

孤独毒(アメールの過去)

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