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14「カイくん、それ新しいリングですか?可愛いですね!」
2「そうなんだよ〜!いいっしょ!!」
ハルに指輪を褒められたカイは嬉しそうに右手を見せびらかしている。
11「ねぇマサ。あれってさぁ」
12「うん。そうだと思う」
11「だよねぇ?!?!?!」
カイ達を見つめるシューヤとマサヒロの意味深なやり取りをユーキは不思議そうに聞いている。
5「え、なになにどーゆうこと」
11「えぇ?!ユーキちゃん分っかんないのぉ〜??!!タカシくんは分かるよね?」
何も分かっていないユーキに呆れぎみのシューヤは、後ろで鞄をゴソゴソとしていたタカシに話を振った。
7「ん〜?ペアリングのことぉ?」
5「ペアリング?!え、誰と誰が?!?!」
12「ふはっ、ユーキくん鈍感すぎでしょ」
11「さすがユーキちゃんなんだけどウケる」
カイの指輪がペアリングであることをさも当たり前のように言うタカシの手にはシルバニアが握られており、シューヤ達の会話にはあまり興味がなさそうだ。それがどうしたと言いたげである。
11「ペアリングとかカイくんとリョウガっち以外いないでしょ」
12「こないだのリョウガくんの誕生日のあとくらいからずっと着けてるっすよ」
5「うそじゃん全然気付かなかったんだけど!」
7「カイとか時々むっちゃ嬉しそうに眺めてんで。ユーキの鈍感さにねこちゃんも呆れてもぉてるわ。なー? 」
ねこちゃんがねこちゃんに話しかけている。なんとも平和な光景である。
5「んぇ〜。気付いてなかったの俺だけー?なんかショックなんだけど」
お得意のぷく顔で拗ねてしまったユーキを慰めるようにシューヤが声をかける。
11「や、でもハルとアロハも気付いてないんじゃない?ほら、ハルは普通におにゅーのリングだと思ってカイくんから話聞いてるっぽいし。アロハも見てみ?リングの話振られてちょっと照れてるリョウガっち見てめっちゃ不思議そうな顔してるぜ?」
5「ほんとだー。なんだ〜、俺だけじゃないじゃん!」
シューヤの言葉に機嫌を良くしたユーキは、さっきとは打って変わってニコニコとしている。
「そのペアリングいつ買ったの?」
楽屋に響くストレートな質問に一瞬時が止まった気がした。全員が声がした方を向くとリョウガが大きな目をさらに大きく見開いてタクヤを見つめていた。どうやらさっきの質問はタクヤがリョウガに向かってしたようである。
4「そのリング、カイとのペアリングでしょ?いいじゃん。いつ買ったの?」
フリーズしてしまっているリョウガに畳み掛けるように質問を重ねる。リョウガの顔はもう真っ赤である。
3「いや、えっと…これは、その、誕生日、に、貰った……」
4「へぇ。似合ってんじゃん。良かったね」
3「あ、うん…ありがと」
恥ずかしさからかいつになく素直になっているリョウガを少し遠くから見つめるカイの顔はだらしなく緩んでいる。
2「リョウガ〜っ!な〜にかわいい顔してんのー?」
リョウガの可愛さにたまらなくなったカイはリョウガに抱きついた。
3「ちょ、離れろっ」
4「このリングカイが選んだの?」
2「そーー!めっちゃ可愛いでしょ?リョウガの細くて綺麗な指が映えるデザインにしたんだよ〜」
4「へぇ。流石。センスいいじゃん」
2「でっしょ!」
3「おいっ無視して俺越しに会話すんな!」
リョウガの抗議を意に介さず会話を続ける2人とそのやり取りを見つめる7人。ペアリングのことに気がついていなかったアロハとハルは特に驚きの表情をしている。
13「それペアリングだったんですか?!だから謎に顔赤くしてたんだ…。変だなって思ったんですよね」
14「リングの話振った時になんで話してくれなかったんですか?!カイくんちょっと酷くない?!?!」
13.14「みんなもそう思うよね?!」
アロハとハルの息の揃った問いかけにシューヤ達は笑いそうになっている。
11「いや、2人以外は気付いてたよ?あ、ユーキちゃんは気付いてなかったわ」
5「ねぇ言わないで!!」
12「逆になんで気付かねぇんだよ」
11「タカシくんとか見てみ?当たり前すぎて興味無いからシルバニアと遊んじゃってるからね。」
7「ねこちゃん、そろそろこの格好やと寒いかなぁ?冬服用意したらなあかんなぁ」
13.14「ほんとだぁ」
マイペースなタカシの様子に、楽屋はなんとも言えないふわふわとした空気になっている。
3「なにあれ。かわい」
2「ね、癒されるよね」
リョウガとカイの右手に輝くペアリングを横目に、タカシとねこちゃんのやり取りを見つめる一同であった。