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ども、主です。それでは本編どうぞ!


ーNoside

かすかに草むらが揺れ動くこの街で、💛は一人、佇んでいた。ここが、💛の実母の故郷だという。緑豊かでなんと空気が美味しいのだろう。💛は、特別に外出許可を得ていた。その理由は、、、

💛「(まさか❤もここの出身だったなんて、、、。)」

そう、同じ出身地だからであった。もともと生まれ故郷を知らない💛だったが、兄及び新帝に教えてもらった。偶然なのか、神の掟なのか。都とはまた違った雰囲気だった。

???「あ”?なんだお前さん。見かけねぇ顔だな。」

あまりに景色に見入りすぎて、人がいることに気づかなかった。鍬を持った男が一人、こっちを見ていた。なんだか不思議な感じがした。綺麗とはお世辞でも言いにくいが、農民であることは誰でも分かるような姿だった。

💛「あ、えっと、、、💛と言います。この国の皇子です。」

???「ふーん。、、、じゃ、俺の息子も知ってるんだな?」

💛「息子、、、?」

???「父ちゃん、草むしり終わったよ〜」

そこにいたのは、💛がここに来た目的、❤だった。❤は王宮とはまた違った姿で、その汚い男と似たような格好をしていた。❤は主人に気づくと、ぼとりと持っていた籠を落とした。中から薬草が転がる。

❤「る、💛様、、、どうしてこんなところに、、、。」

💛「❤こそ、そんな格好で何してるんですか、、、?」

❤「そ、そりゃあ、、、王宮に戻るまででも、、、父c、、、父の手伝いを、、、。」

???「父なんて堅苦しい。ぱぱと呼べばいいじゃないか。」

❤「父ちゃん!俺はもう赤ん坊じゃないって!」

💛「(あー、、、関わったらいけない人だ、、、。)」

❤「俺の父がとんだご無礼を!」

💛「い、いいえ。僕は気にしてないので、、、。そして、僕がここに来た理由は、、、」

父「早く言ってくれ。畑作業が忙しいんだ。」

政治の知識に乏しいのか、臭そうな頭をぽりぽり掻いている。こんな環境で❤は育ったのかと思うと、哀れに思えてきた。❤はくっついてくる父を剥がそうとしていた。いわゆる過保護というやつか。

💛「、、、貴方を、、、❤を妻に迎えるためです。」

❤「お、俺、、、を、、、ですか、、、?」

父「お、俺は認めないぞ!な、なぁりっちゃん。」

❤は父親からは「りっちゃん」と呼ばれているらしい。❤の眉がぴくぴく動いている。笑っているように見えていてもその笑顔からは殺気を感じる。流石の💛でも引いてしまう。

❤「父ちゃん!一応お偉いさんの前ではちゃんとしてるんじゃないの!もう、、、あっち行ってて!」

父「そういうわけにもいかないだろう。りっちゃんのお婿さんはこの村から選ぶと言ったではないか。」

💛はニヤリと笑う。その目は新しいおもちゃを見つけたような目だ。これなら❤の父も黙るかもしれない。

💛「、、、残念でした。」

父「は?」

💛「、、、『水嶺(すいれい)』って人をご存知ですか?あれ、僕の実母で、ここ出身と聞きました。」

父「、、、!?す、水嶺、、、どうしてこの村の神と崇められたあの人のことを、、、。」

❤「父ちゃん、知ってるの?」

父「あぁ。だが、子供はいないと言っていたぞ。聞き間違いじゃあないか?」

💛「ん〜、、、じゃ、これを見せれば❤は貰っていきますね?(サッ)」

父「、、、そ、それは、、、!」

ここに来る前に💗に聞いておいて良かった。💛が見せたのは、額にある痣。この痣は、都では「忌み子」を意味するが、この村では「神童」を意味する。正反対な解釈だが、これが世界というものだ。💛は最初これを憎んでいた。こんなもの、早く消え去ってしまえばいい。そう思っていた。、、、母親を知るまでは。

ー数年前…

💛「ここの作物は安全性に長けてるようですね。さて、僕はこれで帰るとしますか。」

???「あんた、、、もしかして💛かい、、、?」

💛「、、、誰ですか?」

???「、、、ッ。ごめんね。何でもございません。私はこれで。」

💛「、、、?何だったんでしょうか、あの人。」

あの時、声をかけてくれたのは母親。それを知ったのはつい最近だ。何も知らずに他人を見るような目で見てしまったことを、今でも悔やんでいる。そんな母は、「梅毒」という病で昨年亡くなった。

父「、、、あの人にしかついていない痣が、、、どうして、、、。」

💛「これで、僕が水嶺の息子だと証明できました。、、、いいですよね?」

父「まっ、、、まだだ!りっちゃん、ぱぱと一緒にこの村にいるよな?」

❤「、、、ぱぱ。」

父「、、、!りっちゃん、、、」

❤「、、、俺は、💛様の妻になります!!」

父「え、、、えええ!!?」

💛「い、いいんですか❤、、、お父様のことを見捨てて、、、。」

❤「いいんです。くっついていられるのも嫌ですし。」

❤は、父親をまるで潰れた毛虫を見るような目で見ていた。よっぽど嫌だったのだろう。父親が哀れに思えてくるが、さっきまでのあんな過保護があったら嫌になるのも無理はない。

❤「、、、💛様。」

💛「なんですか?」

❤「、、、こんな俺でも、、、好きでいてくれますか、、、?」

隣で例のおっさんが悔しそうに布を噛み締めている。それが怖かったが、💛は思い切り息を吸った。

💛「もちろんです!そう、永遠に!!」

❤「、、、!ありがとうございますっ、、、。」

そよ風が、母親のようにほんのり温かいと思えるのは、きっと身体が火照っているせいだ。💛はそう、自分を誤魔化した。


はい!いかがでしたでしょうか?今回長くなっちゃってすみません!いいねやコメント、フォローよろしくお願いします!それじゃ、おつてぬ〜

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