テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
2件
好きすぎます 🥹💖 この後の展開がたのしみすぎる、、
どうして。
どうして、
jpだけ、色がないんだ。
授業が終わっても、
その疑問が頭から離れなかった。
周りを見れば、
色はちゃんとある。
友達と笑うオレンジ。
部活の話で弾む黄色。
疲れた紫。
——全部、普通だ。
なのに。
隣にいるjpだけが、
最初から最後まで、
透明だった。
(無感情……?)
そう考えようとして、
すぐに否定する。
だって。
「ya、次の授業移動教室だよな」
jpは、
ちゃんと俺に話しかけてくる。
忘れないし、
気にかけるし、
一緒に行こうとする。
無感情の人間が、
こんなことをするだろうか。
「……うん」
一緒に立ち上がる。
廊下に出ると、
人が増えて、
色が一気に濃くなる。
それなのに。
じゃぱぱの周りだけ、
やっぱり、何もなかった。
まるで、
最初から“見えないように
なっている”みたいに。
(……隠してる?)
ふと、
そんな考えが浮かんだ。
感情を、
全部。
俺は足を止めていた。
「ya?」
名前を呼ばれて、
はっとする。
「どうした?」
また、その言葉。
気づけば、
今日だけで何度も言われている。
俺は、
jpを見つめてしまった。
近くで見ても、
何も、見えない。
真っ白でもない。
真っ黒でもない。
——透明。
まるで、
感情そのものを
俺から切り離しているみたいだった。
(もし……)
もし、
jpの感情が
本当に“無い”んじゃなくて。
俺の能力が、
じゃぱぱにだけ
通用していないとしたら。
背筋が、ぞくっとした。
「……なんでもない」
そう言って、
歩き出す。
jpは少し遅れて、
俺の隣に並んだ。
「変なの」
ぽつりと、言う。
「みんな、
俺のこと見てくるのにさ」
心臓が、跳ねた。
「yaは、
見てくれない」
——見てる。
誰よりも。
感情が見えないからこそ、
誰よりも、見てしまっている。
でも、
それは言えなかった。
「……そう?」
「うん」
jpは、
少しだけ笑った。
その瞬間。
ほんの一瞬だけ。
本当に、一瞬だけ。
透明だったはずの場所に、
淡い色が、揺れた気がした。
気のせいかもしれない。
見間違いかもしれない。
でも。
俺は、確信してしまった。
jpは、
無感情なんかじゃない。
——ただ、
俺には見えないだけだ。