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#からぴち
まい
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第29話 君なんて大嫌い!!
(ごめんなさい、もふくんのお悩みですが、もふくんはまだでてきません!次話ででてきます。)
(じゃぱたつ注意!ちょっとシリアスなかんじです)
11月下旬。
文化祭が終わってから、少しずつ日が短くなってきた。
放課後の校舎には、もう夕方の薄い光が差し込んでいる。
窓の外を見ると、木々の葉っぱもすっかり色を変えていた。
最近は、帰る頃になるとかなり冷える。
俺は両手をこすり合わせながら、相談部の部室に入った。
💚「さむーーーい!」
💛「うるさいなぁ。入ってきて第一声がそれかいな。」
💚「だって寒いんだもん!」
たっつんは呆れたように笑いながら、机の上に置かれたプリントを整理していた。
いろんな相談内容が書かれている。
最近、相談部にはまた依頼が増えている。
文化祭が終わってから、特に増えた気がする。
色んな人に知ってもらえて嬉しい!
今日も、明日の相談に向けて二人で準備をしているところだ。
💚「えーっと……これは明日使うやつで……こっちは……」
💛「それ、昨日のやつ。」
💚「あ。」
💛「もうちょっとちゃんと見てから置き。」
💚「はーい。」
俺がプリントを入れ替えると、たっつんが小さく笑った。
💚「……なに?」
💛「いや。」
💚「なんだよー。」
💛「なんでもないって。」
そう言って、また作業に戻る。
こういう時間が、俺は好きだった。
特別なことをするわけじゃない。
ただふたりで机を囲んで、明日のことを話して。
くだらないことで笑って。
困っている人が来たら、一緒に考える。
それだけ。
でも――。
それが、なんだか心地よかった。
💛「……なあ、じゃぱぱ。」
💚「ん?」
たっつんが、ふと手を止めた。
💛「最近さ。」
💚「うん。」
💛「じゃぱぱ、ちゃんとできるようになったよな。」
💚「……え?」
💛「相談のときもそうやけど。前は俺が先に気づいてたことも、最近はじゃぱぱが先に気づくこと増えたし。」
そう言って、たっつんは少し嬉しそうに笑った。
💛「最初の頃なんか、俺と半分こするとか言いながら、俺がおらんかったら何もできへんかったのにな。」
💚「ちょっと!それは言いすぎじゃない!?」
💛「あはは、ごめんごめん。」
俺も笑う。
確かに。
最初の頃は、たっつんに頼ってばかりだった。
でも今は――。
少しずつだけど、自分でも考えられるようになった。
誰かが困っていたら、自分から声をかけられるようになった。
たっつんの背中を追いかけるだけじゃなくて。
少しずつ、隣に立てるようになった気がする。
💛「……今はもう、俺がおらんでも大丈夫やろ。」
💛「じゃぱぱひとりでも大丈夫になったやん。」
💚「…………え?」
その言葉を聞いた瞬間。
なぜか、胸の奥がズキッとした。
『俺に君がいなくても大丈夫?』
💛「え、なに?」
💚「それって…」
💚「…俺に、たっつんがいなくても大丈夫ってこと?」
💛「……え?」
たっつんが目を丸くする。
💛「いや、そう意味ちゃうけど…」
💚「じゃあ、どういう意味?」
💛「どういうって……」
たっつんは少し困ったように眉を下げた。
💛「じゃぱぱが一人でもちゃんとできるようになったってこと。」
💚「…………」
💛「前は俺がいろいろ言わんと動けへんかったやろ。でも今は違う。」
💚「…………」
💛「だから、もう俺がずっと横におらんでも――」
💚「嫌だ。」
💛「……え?」
自分でも驚くくらい、はっきりと言葉が出た。
💚「嫌だよ。」
💛「じゃぱぱ……?」
💚「俺が一人でもできるようになったからって……」
胸が苦しくなる。
💚「たっつんがいなくてもいいってことじゃないじゃん。」
💛「……?」
💚「俺が一人でもできるってことと、たっつんがいなくても平気ってことは違うよ!」
💛「いや……だから、俺は別に――」
💚「じゃあなんでそんなこと言うの!?」
💛「……え?」
たっつんが言葉を失う。
服の裾を指が白くなるほど強く掴んでいる。
いつも冷静なたっつんが焦っている。
ごめんね。
自分でも、どうしてこんなに怒っているのか分からなかった。
ただ。
さっきの言葉だけが、頭の中から離れない。
『俺に君が居なくても大丈夫?』
君がいなくても。
それって、逆にも当てはまる。
つまり――
💚「たっつんは、俺がいなくても平気なの?」
💛「え?」
💚「俺が一人でできるようになったから、もう俺の隣にいなくてもいいって思ってるの?」
💛「…そんなこと思ってへん!!」
💚「でも言ったじゃん!」
💛「……それは…」
💛「俺は、じゃぱぱが一人でも立てるようになったことが嬉しいって言ってるだけや!」
💚「…………」
💛「俺がおらんくても大丈夫って、そういう意味で――」
💚「だから!!」
声が震えた。
たっつんがビクッと震える。
ごめん…そんなつもりじゃ、なかったのに。
💚「俺が一人で立てるようになったってことと!」
💚「たっつんと一緒にいたくないってことは、全然違うんだよ!」
たっつんが目を見開き黙り込む。
部室の中が、急に静かになった。
窓の外では、風が木の葉を揺らしている。
💛「……じゃぱぱ。」
💚「俺……。」
喉が詰まる。
声が上手く出せない。
💚「俺、たっつんがずっと隣にいてくれると思ってた。」
💛「…………」
💚「小さい頃からずっとそうだったじゃん…」
💚「俺が困ってたら、たっつんが来てくれて。」
💚「俺が怖がってたら、手を引いてくれて。」
💚「なんでも相談部だって、二人で始めたじゃん。」
💚「俺の…俺だけの『ヒーロー』だったじゃん。」
気づけば、声がどんどん小さくなっていた。
💚「……なのに。」
💚「俺が一人でできるようになったら……」
ほとんど聞こえないような。
漏れ出たような本音。
💚「たっつんはいなくてもいいの?」
💛「……違う。」
たっつんが小さく呟いた。
💛「違うって……。」
その声は、いつものたっつんとは思えないくらい弱かった。
冷たい汗頬を流れる。
💛「俺は……。」
何かを言おうとして。
でも、言葉が出てこない。
目を逸らしたい。
今すぐ謝らないと。
でも、目が逸らせない、言葉が喉の奥につっかえて出てこない。
💛「……じゃぱぱは、もう俺がおらんでも大丈夫やと思っただけで……。」
💚「…………」
💛「俺が、じゃぱぱと一緒にいたくないとか……そんなこと、一回も――」
💚「じゃあ!」
涙がこぼれそうになる。
💚「じゃあ、なんでそんな言い方するの!?」
💛「……っ…」
💚「俺、もうひとりでもできるよ!」
💚「できるようになったよ!」
💚「でも……!」
声が震える。
目が熱くなる。
やっと、たっつんから目を引き剥がし、少しだけ俯く。
💚「たつやと一緒がいいんだよ……。」
たっつんが、息を呑んだ。
俺は、自分でも何を言っているのか分からなくなっていた。
ただ、胸の奥に溜まっていたものが、全部あふれてくる。
これは全部。
俺の本音だ。
💚「俺、たつやがいないと寂しい。」
💚「たつやが他の人と話してるだけでも、なんか嫌になるときだってあるし。」
💛「へ……?」
たっつんの目が、わずかに揺れた。
俺は、そんなことにも気づかずに続けた。
💚「みんなでいるのだって楽しいけど……。」
💚「たつやが居ると、もっと楽しい。」
💚「こんな自分が嫌になる時だってある。」
💚「でも…大好きなんだよ。」
💛「…は……。」
💚「だから……。」
目の前が滲む。
💚「だから、いなくなっていいみたいに言わないでよ……。」
💛「…………」
たっつんは、何も言わなかった。
ただ、目を見開いて俺を見ている。
でもその表情はどこか困っている感じがして。
その顔を見たら。
余計に悲しくなった。
ごめん。
ほんとにごめん。
俺が全部悪いのに。
俺の一方的な想いかもしれないのに。
💚「……もういい。」
💛「…じゃぱぱ?」
💚「たつやなんて……。」
ぽろっ。
頬を、涙が伝った。
自分でも止められなかった。
次から次へと涙が溢れてくる。
気がつくと、泣いていた。
💚「たつやなんて……大嫌いっ!!」
💛「っ……!!」
たっつんが息を呑む。
たっつんの目に影が差す。
俺は、その場から逃げるように走り出した。
💛「じゃ、じゃぱぱ!」
後ろから、たっつんの声が聞こえる。
何かを言っている。
でも。
そんなの、今は聞きたくなかった。
俺はその声を無視して、ただひたすら走った。
涙が止まらない。
廊下を走る。
階段を駆け下りる。
冷たい風が吹き込んでくる。
それでも止まれなかった。
どうして。
どうして、こんなことになっちゃったんだろう。
本当は。
こんなこと、言いたかったんじゃないのに。
ただ――。
いつまでもこのまま、変わらずにずっと。
君と一緒に居たかっただけなのに。
部室には、たっつんが一人残っていた。
💛「…………」
何が起きたのか。
まだ、ちゃんと理解できていなかった。
ただ。
最後に聞いた言葉だけが、頭の中に残っている。
――『大嫌い』。
胸の奥が、ズキッと痛んだ。
💛「……俺、そんなつもりじゃ……。」
誰もいない部室に、たっつんの声だけが響いた。
机の上には、二人でまとめていた相談部のプリント。
窓の外には、夕暮れの空。
いつもなら隣にいるはずのじゃぱぱは――もう、ここにはいない。
💛「…………じゃぱぱ。」
たっつんは、ぎゅっと拳を握った。
そして。
小さく俯いた。
――俺は、ただ。
君が一人でも歩けるようになったことが、嬉しかっただけなのに。
それなのに。
どうして。
こんなことになってしまったんやろう。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
今回は雰囲気がガラッと変わりました。
じゃっぴとたっつんの珍しい喧嘩シーン。
軽い言い争いはありましたが、ガチの喧嘩は初めてですね。
あと、今回の話を書いてて思ったのは『もふくん優し!!』です笑
もふくんめっちゃ優しいです、生徒会長さん結構メロいかも笑
次回 第30話 何よりも大切な君へ ♡100↑
コメント
5件
コメント遅くなった、、、仲直りしてくれ〜!ってすごく思ったので楽しみにしてます
続きがぁ〜気になるぅ〜続きを恵んでください!
ううう…読んでて胸がギュッてなったよ…😭💦 普段あんなに明るいじゃっぴが、あんなふうに震える声で「たつやが一緒がいい」って言うのが、本心すぎて刺さった…。 「大嫌い」って叫んだシーン、実は反対の気持ちって分かってるだけに切なすぎるよ…💔 たっつんも悪気なかったんだろうけど、二人のすれ違いがリアルで辛かった…次話、どうかあの二人がちゃんと向き合えますように…!!🔥🙏