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最年長同士の恋

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最年長同士の恋

1 - 最年長同士の恋

♥

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2026年01月22日

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iris stpl 黒紫 様

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同じ会社に所属しているとはいえ、俺たちは別グループだ。

それぞれのグループで「最年長」「お兄さん役」を任されて、後輩たちの前では弱いところなんて見せられない。

……でも。

「相変わらず無理してんな」

そう言って、俺の頭に大きな手を置く人の前では、どうしても全部が崩れてしまう。

彼――俺より三つ年上の、アニキ。

同じ歌い手で、別グループの最年長。

かっこよくて、色気があって、なのに笑うとやたら優しい。

えっちが好きで、俺をからかうのも、甘やかすのも上手すぎる人。

「……無理してない」

「その割には声、震えてる」

楽屋を兼ねた仮眠室。

仕事終わり、誰もいないこの空間で、彼は俺を抱き寄せた。

「今日のライブ、完璧だったな」

「……っ、そういうの……」

褒められるの、苦手なのに。

胸の奥がじわっと熱くなって、目が潤んでくるのが自分でも分かる。

「ほら、また泣く」

「泣いてない……」

指で目元をなぞられて、軽く笑われる。

そのまま、ゆっくり唇に触れられた。

キスはいつも、焦らない。

何度も軽く触れて、離れて、また重ねて。

「初心なの、相変わらずだな」

「だって……好きな人の前で慣れるわけないだろ……」

そう言うと、彼は一瞬だけ黙って、少し困った顔をしたあと――

優しく、深くキスをしてきた。

舌が触れて、絡め取られて。

息が苦しくなるほどじゃないのに、頭がぼうっとする。

「……可愛い」

「……言うな……」

抱きしめられたまま、ベッドに座らされる。

彼の手は急がない。

首、肩、背中と、服の上から丁寧になぞっていく。

「前戯、大事だろ?」

「……知ってるの、全部……」

耳元で囁かれて、身体がびくっと跳ねる。

恥ずかしいのに、嫌じゃない。

むしろ、ちゃんと大事にされてるって分かるから、安心してしまう。

服を脱がされるたびに「いい?」って聞いてくるのも、ずるい。

頷くしかなくて、そのたびに彼は満足そうに笑う。

触れられるところ全部が、ゆっくりで、優しくて。

えっちが好きな人なのに、俺に対してだけは、本当に丁寧だ。

「……大丈夫、俺がいるぞ」

「……うん……」

途中で涙が出てしまっても、彼は止まらない。

ただ、額にキスをして、背中を撫でてくれる。

全部が終わったあとも、すぐに離れたりしない。

タオルで身体を拭いて、抱きしめたまま布団に入る。

「疲れてたんだろ」

「……ばれてる……」

「当たり前」

胸に顔を埋めると、心臓の音が聞こえる。

同じ最年長で、同じ立場で、それでも――

俺はこの人の前でだけ、弱くなれる。

「なあ」

「なに?」

「明日も、仕事頑張れるか?」

「……たぶん」

「じゃあ今日は、甘やかす日な」

頭を撫でられて、また少し泣いてしまった。

それでも彼は笑って、「泣き虫」なんて言いながら、離さない。

最年長同士の、誰にも見せない夜。

俺は今日も、この人の腕の中で眠る。

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