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⚠️シークレットエージェント⇄インターン←ハーロウ先生、狂気的なハーロウ先生、取り合い、純粋ぴゅあぴゅあインターンくん
休憩時間、受付には穏やかな寝息だけが聞こえた。シークレットエージェントは自身の膝に頭を乗せて眠るインターンの頭を、起こさないように優しく撫でている。ふわふわの毛並みを指で梳かし、整える。時々インターンが無意識に頭を擦り付けてくるのが愛おしい。
病院の玄関から来訪者を知らせる鈴の音が聞こえてくる。シークレットエージェントがそちらに目を向けると、来ていたのはハーロウ医師だった。
「…こんばんは。ハーロウ先生」
「調子はどうかね。」
冷たい目。こちらがどうなろうとも何も思わないであろう無関心さが視線に滲み出ている。
「滞りなく進んでいます。患者の死亡、アノマリーの受け入れは今の所なし、病院内の異変も対処済みです。 」
「そうか。」
ハーロウ医師の視線が下がり、シークレットエージェントの膝で眠るインターンに向けられる。すると彼の目が何か素敵なものを見つけたかのように細められる。
「…彼は上手くやっているか?」
それに続けてシークレットエージェントもインターンを見下ろす。
「はい。まだおぼつきませんが、物覚えの良い子です。」
「…随分と君に懐いているようだな。」
「…まあ。」
シークレットエージェントが視線を逸らす。だがどこか満更でもなさそうだった。
「…仲が良いのは悪いことではない。しかし君ばかりが彼を独占するのは如何なものかと思うのだが。」
「…彼は望んで私の元に来たんです。独占しているなどと言われる筋合いはありません。」
ピリついた空気。
「…まあいい。私は彼に用がある。渡せ。」
「今はシフト中です。」
「彼がいなくても回せるだろう。看護師二名もシフトに入っているからな。」
「…」
「どうした。早く渡せ。」
シークレットエージェントは守るようにインターンの頭に手を置く。
「今は寝ています。」
「…」
「…」
空気がピリついている。大の大人二人が穏やかな寝息を立てている若者を巡って静かに争っている。
携帯のタイマーが鳴る。休憩時間の終了、業務再開を知らせる、耳をつんざく音だ。その音を聞いてインターンが目を覚ました。
「ん…ん〜…?」
今頭を置いている場所がシークレットエージェントの膝の上だとわかると、インターンは頭を擦り付ける。
「インターン。仕事の時間だ。起きろ。」
「ん〜…」
優しく揺すってインターンの意識の覚醒を促す。ようやく彼は頭を上げ、あくびをする。
「ふわあ…しくちゃん…おはよ〜…」
「今は午後六時だぞ。」
「えへへ…」
ふと隣から気配を感じ、顔を向けるとようやくハーロウ医師の存在に気づく。
「あ、ハーロウせんせー。おはよーございまぁす。」
「…」
ハーロウ医師は挨拶の一つも返さない。無言からくる怒りの圧にインターンは気づかない。シークレットエージェントだけが警戒してハーロウ医師を睨みつけている。猫耳がぺたんと寝る。所謂イカ耳。
ハーロウ医師は一つ息を吐くと、インターンに言う。
「シフトの後、私と一緒に来なさい。話がある。」
「え?お話?」
「そうだ。とても重要な話だ。」
彼が何しでかすと察したシークレットエージェントの毛が逆立つ。
「…それって長い?」
「…それは君次第だ。」
インターンは少し考えるように視線を動かした。
「…五分で終わるなら…いや…んー…」
ハーロウ医師がインターンの答えを待っている。断りはしないだろう。そんな余裕が見えた。
シークレットエージェントの尻尾は無意識にインターンの手に巻きついていた。
「…メールで送ってもらっても良いですか?」
「…は?」
「シフト終わったらシクちゃんと映画見にいく約束してるんです。」
約束。ハーロウ医師がシークレットエージェントを睨みつける。溢れ出る憎悪に背筋が冷えるが、シークレットエージェントは何事もないように振る舞う。
「そういうことですので。先生もご自身のお仕事があるでしょう。そろそろ行ったらどうですか。」
「…はあ。わかった。今回は手を引こう。」
ハーロウ医師は病院の奥へ引っ込んでいった。その足音には不機嫌が表れていた。
「…シクちゃん、ハーロウ先生いつからいたの?」
「ついさっきから。」
「ふうん。…大事なお話ってなんだろ?」
「気にするな。どうせ碌なことじゃない。」
「そっかあ。」
インターンはもう一つあくびをすると、伸びをして受付にシークレットエージェントと並んで立った。
「映画楽しみだねー」
「そうだな。」
コメント
1件
うわっ、この取り合い構図めっちゃ好き…!シクちゃんの膝で寝てるインターンくんを守るように撫でてるとことか、ハーロウ先生が来た瞬間のイカ耳とか、もう尊すぎて倒れるかと思ったわ。最後の「シクちゃんと映画見る約束してる」でハーロウ先生を華麗にスルーしたインターンくん、まじでぴゅあぴゅあでしゅき…。シクちゃんの尻尾が無意識にインターンくんの手に巻きついてる描写も刺さった。続き気になる〜!