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A「あ、ここ。美味しくてオススメの場所」
案内されたのは高そうな個室居酒屋。
K「…」
所在なさげにおずおずと入室する。
個室で2人きり、という場面を俯瞰で考えて、これは不味いんじゃないかと思うが、もう戻れない。
少しだけ、少しだけ話してすぐ帰ろう。
A「カノンくん何飲む?」
メニューをこちらに返して渡してくれる。
ルックスだけじゃなくて行動も紳士的。
お酒、久しぶりだな…ルイさんとまだ飲んだことないっけ。
家飲みをしないから、お酒は誰かに誘われた時だけだ。確か、半年前に実家帰って友達と飲んだ以来かな。
K「じゃあ、とりあえずビールで」
本当は甘いお酒が好きだけど、ここは暗黙のルールに乗ったほうがいい。
A「ふーん、俺はワイン〜♪」
K「ぇ…」
合わせにこないアダムさんに思わず声が出てしまった。
面白い人だな。
K「…ふふ、はははっ」
A「面白いでしょ、でさぁ、」
アダムさんが次々と繰り出すルイさんのエピソード。ウィットに富んだ言い回しにすっかり緊張がとけている。それと共にお酒も進んでいる。
職場でのルイさん、格好良い所しか想像してなかったけど、可愛い部分もあるんだなぁ。
新しい発見があってワクワクする。
それにしても、アダムさんはルイさんの事色々知ってるんだ…。
また嫉妬の感情が湧いてきてしまって、それをかき消すようにお酒を飲む。
その一口で頭がグラっときてしまった。
A「カノンくん大丈夫…?」
K「すいません、飲み過ぎちゃった、ちょっとトイレ…」
テーブルを支えにしながら立ち上がる。
K「わっ…!」
足に力が入らない。
なんか、視界が回ってる…。
A「大丈夫?少し横になる?」
K「ごめんなさい…」
壁にもたれようとした時、
グルンとした感覚があって、いつの間にか天井を見あげていた。
K「…????」
視線を少し移すとアダムさんが馬乗りになっているのが見える。頭の上で、俺の両腕を片手でホールドしている。
なんでこの態勢…?
頭の中も目の前もぼーっとして考えが及ばない。
K「…アダム、さん…?」
A「カノンくんは素直だね。すぐに人のこと信じる」
さっきまでとは違うチクチクした雰囲気がする。
A「ルイの秘密、教えてあげよっか?」
そういえばそんなこと言ってたなと思う。
K「…なん…ですか…?」
A「俺とルイ、付き合ってたんだ」
え?
K「そんな…ルイさんから聞いてな…」
A「言わないでしょ、一ヶ月前まで付き合ってたんだから」
K「?!」
俺の頭が一生懸命冷静になろうとしている。
A「気になる子がいるからって一方的に振られちゃって、カノンくんの事だったんだ。でもまぁ、またすぐに他の子の所へ行っちゃうんだろうなぁ」
意地悪く笑う。
K「そんな…」
そんなことない…っ
A「ねえ、ルイとはどこまでシたの?あの子、可愛い声で鳴くよねぇ」
考えたくないけど、ルイさんとアダムさんが肌を合わせてる所を想像してしまう。
K「…やだ…ね、離して…っ」
腕を解こうとするけど、俺よりも大きなアダムさんの身体だ。びくともしない。
アダムさんはふっと鼻で笑うと、
A「フられた悲しみをカノンくんが癒して…」
前髪をかき上げられる。
K「っ…触らないで…」
A「ふーん…目、綺麗…そそられる…」
そして、服のボタンに手をかけられる。
K「や、やだ…っ」
A「嫌じゃないでしょ?ルイがやったことの責任、カノンくんが取ってよ」
責任?なんで俺が…。
でも、もし二人が付き合ってた事が本当で、アダムさんが別れた事に納得いってなかったら?ルイさんにまだ気持ちがあったら…?
K「アダムさん…まだルイさんの事好きなんですか…?」
A「んーどうだろうね♪」
含みを持たせた言い方。
K「もし…もし、俺にこうすることでルイさんをちゃんと諦めてくれるなら……」
A「理解が早いじゃん」
強引に肌着を捲し上げられる。
K「っ!!!」
A「わ、恥ずかしい格好」
俺は目を固く瞑ってただ耐えるしかない。
チュ…ッチュ…
K「…ッ…ッ」
首筋にキスされる。
こんなの、気持ち良くなんかない… 。
A「カノンくんの声聞きたいな」
乳首を舌先で円を描きながら舐められる。
K「ッッッ!!」
ビクンッ…!
腰が浮いてしまう。
A「ここ?」
コリッ…ッ
K「んぅッ…!!」
歯で刺激されて声が出てしまった。
A「可愛いじゃん、ルイの時より気持ち良くしてあげる」
K「っや、やだ…こんな…」
A「今さら」
ジュルジュルッ…コリッ…ッチュパ…ッ
K「ッ!!!…ッん”…うぅ…ッ」
唾液をヌルヌルと塗りたくられながら、吸われて噛まれて…嫌なのに、身体は熱くなっていく。
ルイさん…ごめんなさい…。
頭の中に、大好きと微笑んで抱きしめてくれるルイさんが浮かんで、
K「っふぇ…っえ…っ…」
涙がボロボロと溢れてくる。
A「何ー?泣いてるの?男のくせに」
K「っ…うっ…うぅ…っ」
ルイさんの為と覚悟を決めたのに…なんでこんなに弱いんだろう。
A「泣かれるとさすがに萎える…。いつもだったら、みんな喜んでくれるのになー」
首を傾げながらアダムさんが手を離す。
押さえつけられてジンジンと痛む腕で、俺はそそくさと服を閉じる。
A「お金置いとくから、あとはゆっくり。バイバイ、カノンくん」
俺は乱れた服のまま、小さく蹲ってただ泣くしかなかった。