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名無しのヒーロー

40 - 第40話 熱い夜を過ごしてみませんか(R18)

2024年02月27日

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「翔也さん……」


そう呟くと体の芯に火が灯る。

お互いの視線が絡み朝倉先生のいつも優しい瞳が、今は男の艶を含み私を捉える。

手を掴まれて、その手を朝倉先生の胸の上に誘導された。その心臓がドキドキと跳ねているのがわかった。

そして、朝倉先生の声が聞こえる。


「冷えた心を溶かして動かしてくれたのは、夏希さんだよ」


その言葉に私の心は熱くなり、朝倉先生の背中に手を回しギュッと抱きしめた。

朝倉先生の胸に耳を当て心臓の鼓動を聞いた。

そして、背の高い朝倉先生を見上げてねだる。


「翔也さん、キスして」


「キスだけで止まらなくなりますよ」


「今日は、私に誘惑されてください」


「素敵なお誘いですね」


「満月が綺麗ですから……」


「夏目漱石ですね。我君ヲ愛ス」


クスリと二人で笑い合って、唇を重ねた。甘く熱く蕩けるような口づけで、息があがり、潤んだ瞳で朝倉先生をみつめた。

唇が離れた事が寂しくて、もっと欲しくなる。

「翔也さん」

と呟くと、再び唇が重なった。頭の角度を変え、貪るような深いキスをする。舌を絡め合い口に溢れる唾液を飲み込むと甘いため息が出た。


そして、二人でベッドルームに移動した。



ベッドルームに入るなり、翔也さんが後ろから抱きすくめて来て、私の首筋に顔を埋める。うなじに熱い吐息を感じる。

「夏希さん……」

耳元で、蕩けるようなイケボで名前を囁かれて心臓がドキドキと跳ね上がった。


それなのにドキドキとしている胸を翔也さんの手がそっと撫でる。

自分の心音が、翔也さんにきっと伝わっている……。

私は、首を曲げてキスをねだり、唇を合わせるとクチュクチュとリップ音がベッドルームに鳴り響いた。


熱い息が漏れ、体が火照り、体温が上がっている気がする。

唇が離れると、翔也さんの唇が私の首筋を這い、ゾクゾクと私の官能を引き出された。


チクッと首元に吸付かれて、翔也さんの独占欲の強さを感じた。そして、こんなに思われている事が嬉しくて、所有痕を付けられる時の痛みさえも快感に変わっていく。


「あぁ……」

口から出る息は、体の熱を逃がすように熱く甘い息しか出ない。

翔也さんの手がお腹のあたりから服の隙間に入りこみ、ナイトブラの間に忍び込む。


まだ、部屋の電気も消していないし、ベッドにすら辿り着いていない。

それなのにこんなに熱くされて、胸をやわやわと揉まれて、じれったい。


「ベッド……に……いきたい」

この先の出来事に期待を寄せつつ呟いた。


私が、ベッドに行きたいと言ったのに直ぐに連れて行ってくれない。

ベッドルームの入り口で抱き留められたままだった。

ゆっくりと私のナイトウエアのボタンを外して、スルリと足元に落とし、ナイトブラも肩紐をずらし脱がされると上半身を露わにされた。

胸を慌てて隠すと耳元で「綺麗だよ」と囁く。


ん、もう、ズルイ。

私が、翔也さんのイケボが好きなのをわかっていて、わざと耳に声を掛けるんだから……。


子供を産んでから丸みを帯びたボディラインなんて、見せたくないのに、電気も消さない明かるい部屋の入ってすぐの場所で、どんどん裸にされている。

いつの間にか、パンティー1枚の姿になっているし……。


翔也さんは、まだ部屋着を着たままで、人の事ばっかりこんなにして……。


仕返しとばかり、背中にいる翔也さんの方にクルリと向き直って、首に手を回しキスをした。

一瞬、驚いたような表情を見せたけれど、直ぐに私を抱きしめて、キスを返してきた。

唇を喰むようなキスをしてながら背筋を撫でられると、体に電気が走ったような感じでビクビクと感じてしまう。

唇が離れたと思うと耳元に唇を寄せて

「夏希さん、ビンカンだね」

クスリと笑い、そのまま耳朶を喰み、耳を舐められ、熱い息を吹きかけられた。


あーん、もう、そんな攻撃ズルイ。



自分ばかり翻弄されて、少し悔しくて、私も翔也さんのルームウエアのボタンに手を掛け、プチプチと脱がし始める。

シャツを脱がすと細いのに筋肉が付いている細マッチョな胸板に無駄肉の無い筋の入ったお腹、脱いでも凄いんです!って、なんだかエロい。

おまけにおへそが縦に窪んでいる!これもエロい。

って、いうか、好き。


上半身が露わになった姿もファッション誌のモデルのようで、カッコイイ。

そんなカッコイイ人の前で、丸みを帯びた体を晒すのはイタタマレナイ。

大人の女として、かっこよくベッドに誘いたいけど、そんな ”出来る女風”

のキャラではない。

翔也さんのおへそを見つめたまま固まってしまった私。


「夏希さん、視線が熱いですよ」


えっ!? まって、まって、もしかして、下半身眺めていたように思われている?

慌てて翔也さんの顔を見上げると、フッと、目を細めた。翔也さんは腕を回し、私は縦抱っこに持ち上げられ、ベッドの上に降ろされた。


私の両手をベッドに縫い留めると艶の含んだ瞳で見下ろされ、

「夏希さんの期待に添うよう、がんばりますよ」

と、キスを落とされた。


ベッドの上で腕を抑えられて、熱い口づけをされている。

いつもと違う角度で、下から見上げる翔也さんは、濃厚な艶香を放っている。

それだけでさっき飲んだワインが、甘く、熱く、全身に回っていくような錯覚に陥る。

口の中を蹂躙する翔也さんの舌が、私の眠っていた官能を引き起こす。

クチュクチュとリップ音が響き、耳からも愛撫されているようだ。



溢れる唾液を飲み込めば、翔也さんの愛を受け取ったようで、体が一層熱くなる。

キスだけで頭がフワフワしてきた。

「夏希さん、可愛い」

翔也さんの声が聞こえる。

けれど、こんなにキスだけで蕩けて、口だってだらしなく開いている。

私が蕩けて力が抜けた状態になって、翔也さんに抑えられていた両手が解放された。


翔也さんの手が、私の体を撫で上げ、胸の膨らみを包み刺激する。先端の果実をわざと避けているような触り方。


「んっ……ん……」

それでも気持ちが良くって、体の芯に熱が集まって行く。

モジモジと両ひざをすり合わせて、焦れていると、唯一身に着けている下着の上からも撫でられた。


下着が湿っているのが、自分でもわかる。

下半身に意識が行っている時に 胸の先端の果実を口に含まれて甘噛みされるとその刺激にビクビクと体が跳ねた。


「んっぁ……」

「声、押さえないで」

上目遣いにそんなことを言われて、胸を甘噛みされたり刺激されたり、おまけに下着の上から敏感な所を撫でられて、ベッドのシーツをギュッと掴んでも快感が逃がし切れなくて、どうしても嬌声があがる。


普段は、穏やかで優しい朝倉先生が、ベッドでこんなにエロいなんて、反則だよぉ。



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