テラーノベル
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⚠️タヒネタです
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?「俺の事どんな人だと思う?」
お前は…
?「…そうか、答えてくれてありがとう。
そんなこと言うなんて、君は偽物だね」
?「いつ、本物が現れてくれるんだろう。 早く出てきてよ」
ねぇ、本物の俺はどんな人なの?
?「彼はね…!」
そっか…確かに、君が追い求めてるのは俺じゃないね
そして、ここに一生現れることはない。
だって、それは俺だから。
俺は今空を飛び、反吐が出そうなほどのある人物について考えていた。
名前はrt。
しつこすぎて覚えるしかなかった。
で、俺はそいつを見ているけれど…
夢の中で彼と繰り返した上記の会話。
何回繰り返そうがお前の求める俺はいない。
だって、俺の作った皮だから。
表面を褒めるコイツは凄く憎たらしくてうざったい。
皆へつらつらと俺を称賛する言葉を連ねる。
○ねば良いのに…
ふわふわ彼の頭上で飛びながら思う。
彼の想う俺は生きていたときの俺だ。
けれど、それは演じられた俺。仮初めの俺。
吐き気のするほどクサくて、醜くて、表面しかない本質とは真反対の俺だ。
俺はいい奴じゃないし
俺の本質は人の不幸のほうが何倍も楽しい方の人だった。
こんなの正気じゃない趣向だし、罵倒される趣向だ。
だから、ツクリアゲルシかなかった。
そこを褒められたって何一つ嬉しいと思えない。
逆に本質を直接現して、幻滅してもらおうかと思った。
そんなこと、当時の俺にはできないことだったけど…。
彼は今も俺の記憶を辿ろうとしていた。
必死に俺の周りや、生活範囲を嗅ぎ回っている。
そんなことしたって俺の本質には触れられない。俺を見つけることなどできない。
家族にさえ本質を見せなかったのだから。
小さい頃に頭がおかしいと非難され、 それからは親は必死に俺に習い事をさせられるようになった。
俺は音楽なんて微塵も興味無かったが、親の自慢の息子になる為にヴァイオリンを学んだ。
学校では1人になるとイケない子と言われたから誰にも好かれるイイコを魅せた。
そのためには、勉強だってスポーツだって優秀でなくてはいけないと言われて、必死に勉強も部活にも打ち込んだ。
親はその姿を見て余計に俺を自慢するからより一層イイコを演じた。
先生にも、親にも友達にも近所の人にも皆から好かれる人であらなくてはいけなかった。
自分に好きなものなどないと諦めて、隠して存在を消した。
そんな俺を過大に評価し、死後もなお語り続ける彼にはさっさと○んで欲しいと思った。けれど運がいいのかコイツは○ぬことは無かった。
間違いなくあの時は彼が居なくなる瞬間だったのに!
あの時、俺が近くにいなければ俺もまだ地に足をつけていられたはずなのに…!
そう思っても、俺に死神の力はない。コイツを殺めることはできなかった。
俺の死因は交通事故。
運転手の居眠りから起こったものだった。
俺がたまたま帰り道の横断歩道へさしかかると、目の前を歩くコイツがいた。
そして、左方からスピードを落とさずに赤信号を無視する車を見た。
チャンス!そう思った瞬間、車を約90度曲げ、俺に直進してきた。
何をする間もなく、俺はその勢いを直に受け、家の塀へ押し潰された。
骨がゴリゴリと音を立てて全て折れ、内臓がグチャリと潰れ、折れた骨がズブズブと刺さって、血が回って熱くなるはずの体温も冷たく感じた。呼吸もままならず、叫ぶ声も出なくて、ただ苦しんで、微かになっていく意識の中で死へのルートをはしるだけだった。
その最中に何より最悪だったのは最後にコイツの顔を見たことだった。
気持ち悪い顔をして身体に触れてきて、叫ぶ声をかけてきた。
こんなの、早く意識を飛ばして、死ぬならさっさと死にたかった。
なのに、それなのに…
けれど、俺は何故か幽霊になっていた。
神なんかクソだと思った。
なんの恨みがあるのかと、散歩するように町を彷徨っていると、ある建物で、俺の棺を運ぶ姿が見えた。
親も親戚も一同に集い、そこにはコイツも何故かいた。
また気持ち悪い声と顔で俺に泣き叫んでいた。
その姿を見て、嫌なものを見たくないと意識をそらそうとすると、そこの隣に居たのは両親だった。
悲しんでいるだろう両親の元へ浮き寄る。
死んでごめんなさい。と顔を窺ってみると
両親は冷たい目をしていた。
よく見ると母親の手にはベビーカーが握られていて、中にはスヤスヤと気持ち良さそうに寝ている子供がいた。
いつの間に生まれていたんだろう。
よく両親の顔を見てみると、父親だと思っていた人物は、よく母と出掛けていた人だった。
父はどこに…と思うが俺はそもそも顔を知らないことを思い出した。
この人は父ではないことは知っていたが、それ以外何も家族について知らなかった。
母親とその男の手にはお揃いの指輪がついている。
離婚…再婚……色々と頭に浮かんだが、それらの情報は全て知らない情報だった。
母がポツリと言葉を洩らす。
「どうして死んだの…この役立たず」
近くで浮いていた俺にははっきりと聞こえてしまった。
目の前が見えなくなった。
絶望。この言葉でまとめたくはないが、伝えやすいとしたらそうだろう。
何もかもを失って、何もかもが無駄だったと深く心を抉った感覚が冷たくのし掛かった。
まさか息子が目の前に居るなんて思いもしない母はポツリポツリと恨むように吐き続ける。
せっかくイイコに育ててやったのに…
この子を育てるために養ってやってたのに…
聞きたくない言葉が嫌でも聞こえて、泣き叫び、害を与えてしまいたい。
そう思った。
けれど、何もできずただ無力な俺はそのままそこに浮くことしかできなかった。
花を投げつける真似や、子供の首に手を掛ける真似をしながら怒りに満ち溢れていった。
悔しくて、悲しくて、痛くて、事故に遭ったときよりも苦しかった。
零れない涙を流しながら必死に母親の涙を待った。
いくら待てど零れるのは小言だけだった。
そこへフラッと腫れた目をしたコイツが両親に声をかけにきた。
また俺を良いように話してくる…。
自慢話はどうせ俺を囃し立てるためのものだ。両親への挨拶程度のものだろ。
そう思ったが、コイツの口から放たれたのは怒りだった。
「うっしーを侮辱するな。」
と、 俺の両親に話していると知らないかのように話し始めた。
コイツは俺の学校帰りにストーカーをしていたから知っているはずなのに、怒りに任せて全てを吐き出すように力強く言葉を並べた。
「彼は貴方の期待に応えようと無理をしながら必死に応えてきた。」
「貴方は夕食を済ませた後、彼が夜遅くに、貴方に隠れて煙草を吸っていたことを知っていますか?」
「今時高校生で9時に寝ませんよ」
「十分な勉強時間も与えず、成績優秀であれと言う。」
「貴方、彼が苦手な教科何だかわかりますか?」
「そもそも、彼は勉強が苦手なんです」
「貴方は彼について知ってることなんて無いでしょう?」
「貴方達ってバカだから笑」
その言葉を発した途端コイツの左頬にバチンと手形がついた。
母は怒って鼻息が荒くなっている。
あぁ、やめろよ
この人の逆鱗に触れちゃうじゃん。
そしたら何倍も後が苦しくなる。
そう思いながらコイツの顔を見ると嘲笑っていた。
その様子を見て、また怒りを沸き立たせる母は再度拳を振り上げようとした。
しかし、さすがに子供相手に問題だろうと男の人が止めに入った。
けれど、コイツは挑発をやめない。
口論はエスカレートしていった。
コイツは俺の優れているところ。好きなもの。好きなこと。全部的確に当てて激化させる。
その言葉を聞いて耐えきれずに俺はまた涙を流してしまった。
今度は母へ対してではなく、コイツに対して。
そんなこと言ったら死んだことを悔やんじゃうじゃん。
せっかく、”お前”のために駆け出して良いところ見せれたと思ったのに。
必死に走って突き飛ばしてやったのにさ。
想いが心で重複して苦しみが羅列され、泣き崩れるように浮く力を無くした。
あの日は俺の姿を見失ったお前が哀れに探す姿を見て楽しんでいた。
遊んでいるみたいで楽しかった。
けれど、車にも気づかずキョロキョロしていたから。お前を助けなくちゃと思った。
最後に見たお前がぐしゃぐしゃになった遺体なんて嫌だったんだよ。
俺は、お前が俺を想うように、お前のことを想ってた。
毎回想ってたよ。
お前と一緒に過ごせたらって
けど、イイコって嫌われものにもなれるんだよ。
だから周りの人間も同種として嫌いの一員にする。
お前と俺とでは全く違うのに、こんなに俺のことを優しく、楽しそうに笑って話してくれる人なんて居なかった。
お前だけなんだよ。俺のことを見てくれていたのは。
だから、傍にいてはいけないと思った。
お前には自由に、俺に縛られずに生きていて欲しかった。
初めて、お前だけは泣かせたくないと思えたのに
結局、こうやって俺のことで苦しませてしまっている。
泣き顔ばかりの人にしてしまった。
1番苦しめて、不幸にしてしまった。
1番最後に残した君の顔がくしゃくしゃな顔なんて最悪だった。
どうしてこんなに無力なんだろう。
そんなに必死に俺を探さないで、もう苦しまないで欲しい。そのために、お前を殺せたらきっとお前は解放されるんだろう。
なぜ、神は俺を幽霊にしたんだ。
これほどの罰を受けるまでに俺は何かをしたのか。
もう、何も見ていたくない。
そう想って、 俺は今日も想いを募らせながらコイツの頭上を飛んでいる。
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