テラーノベル
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「今日の戦闘は長かったね……楽しかったかい」
女が男の顔の耳元で囁く
「……スゲェ楽しかった」
魔人に傷けられた部分をさすりながら応える
「……ほぉ」
女は男の小刻みに震えている指を嬉しそうに眺める
「その割には君の震えは収まっていないみたいだけどね」
女は男の震える手をつかむと女の頬に触れさせた
「そういうアブナイ遊びを覚えちゃいけないよ。魔人だって命張ってるんだから、真剣に戦わないと」
女はそう言いながら、さりげなく男の上に覆いかぶさる
男の首元にキスをすると見定めるように目を細め、男を見つめる
「……これもアブナイ遊びって言うんじゃないの?」
男はそう言うと目を細める
「コレは遊びじゃないから大丈夫……」
女はそう男の耳元で囁いた
――――昼休み、男は一人で弁当を食べていた
「―――あッあの、一緒に食べません!」
昨日ファンと名乗っていた女がしゃべりかける
「え、ぁ、いいですよ」
男はそう言うと散らばった机の上の荷物を片付ける
「………同じ学校なんですね。なんか運、良いですね」
「シ、しかも同級生デスよッ!」
女はそう言うと近くの椅子に座り、震える手で弁当箱を開く
「……そんな怖いかな」
男は女の手を見ながら呟く
「えッいや……ファンですからッ!」
―――それから毎日、この人と一緒に弁当を食べるようになった
「なんか昨日も戦ってましたね」
女は弁当を食べながら男に話しかける
「波があるんだよ、めっちゃ戦う期間とあんま戦わない期間が」
「へぇ~」
あの女が男の顔をジッと見ながら応える
「……ねぇ知ってますか?魔人について」
「あんまり知らないかな」
男はそう言いながら弁当箱につまったおかずを口に運ぶ
男の言葉に女は目を細める
「…………私にはお兄ちゃんがいたんですよ。けど、ある日突然魔人になっちゃったんですよね」
女の言葉にと共に、喉に何かが詰まるような苦しさが襲ってきた
「いッいや!別にお兄ちゃんを倒した魔法少女を恨んでるとかではなくてですんね!なんかこう!不思議ですよねって話をしたかっただけでして!」
その様子に女はまた、まくしたてるように言葉を並べた
―――――幾度かチャイムが鳴った
「――――しゃぁー」
クラスの半数以上が声を出してないSHRの挨拶を終えると各自の掃除場所へ向かっていく
「なんか最近アイツ来ないよな。」
「部活にも来てないらしいぜ」
「アレ?アイツって吹部だっけ?」
掃除の班員どうしで他愛もない世間話をする
「俺は悪口言う奴がいなくて楽だけどな」
そう答えた男の顔は笑っていた
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