⚠センシティブ表現注意
「なんでさっきからずっと壁見たままなんだ?」
普段、赤城は人の目を見て会話をするタイプだ。さっきの提案があったとはいえ、いつもの調子なら顔くらいはこっちに向けるはず。
問いかければ赤城はピタリと動きを止めた。
「……え?」
「こっち向けよ」
「え……なんで」
「なんでじゃないって。なんか都合悪い事でもあんの?」
「いやぁ、まさか。ね 」
明らかに返事に困っている。図星か。
赤城の後ろに移動し、肩を掴む。
「ちょっ、何して」
「マジで嫌がるじゃん。どうした?」
手から逃げようとして体に力が入る赤城に困惑、心配する小柳。
壁の方に何かあるのかと思ったが、白い何の変哲もない壁が広がっているだけで何もない。
「大丈夫?」
「……うん」
依然として顔を見せようとしない、俯いたままの赤城。
見れば耳が真っ赤だった。
「具合悪い?」
「や…ううん。大丈夫だから」
「ちょっとごめん、触る」
後ろから手を回して額に触れる。振りほどこうとはしなかった。熱は無さそうだ。
であればなぜ顔を見せようとしないのか。
体を寄せて、肩越しに赤城の体を見下ろす。
「…あ」
原因が分かって思わずぱっと離れた。
赤城のモノが半勃ち状態でズボンを押し上げていたのが見えた。
やばい。
見られた。
引かれた。
動揺と切迫感で心臓が痛い赤城。
なぜこの状態になってしまったのか。
理由は簡単、小柳に対して好意があるから。
恋心に近いがそこに満たない程度の好意を抱えてこの部屋に入ってしまったのだからもうしょうがない。
嫌でも色々想像してしまってダメだった。
好意は隠せていた自信があった。自分の気持ちに確信が持てるまでは誰にも言わずに隠し通そうとしていた。
それなのに。
絶対引かれた。
終わった。
「……溜まってたのかよ」
「……あ………うん」
あれ、引いてない?
「………引いた?」
「……生理現象は仕方ないだろ」
ほっと胸を撫で下ろす。どうやら興奮によるものではなく生理現象として処理したらしい。小柳はやっぱりピュアだ。それに助けられて安堵した。
「……それ、俺がやろっか?」
「………は?」
安心したのも束の間、突然爆弾を落としてきた。
「え……マジで何言ってんの?」
「ウェンのその……発散になって瓶も満たせたら一石二鳥だろって」
「や、……え、僕、手使えないんだよ…?」
「……だから、俺やるって言ってるだろ」
「………えぇ、ダメだよ」
「………俺もその、誰かのをやったことないけど……ウェンは俺にされるの嫌?」
コメント
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本当にありがとうございます、一生ついていきます…🫠🫶🏻
最高に好きな展開です。ほんとに天才です…続きも待っております…🤩🍀