テラーノベル
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帰り道。
らんはいつものように、少し後ろからこさめを見ている。
元気に歩く背中。時々振り返っては、にこっと笑うその顔。
(ほんと、目が離せない)
そんなことを思っていた、そのとき。
「らんくん!」
くるっと振り返ったこさめが、急に距離を詰めてくる。
一歩、いや半歩もない距離。
「ん?」
返事をした瞬間。
ふわり、と。
唇に、やわらかい感触。
「……は?」
何が起きたのか理解するまで、ほんの一瞬の空白。
目を見開いたまま固まるらんの前で、こさめはにこにこと笑っていた。
「びっくりしたー?」
いたずら成功、みたいな顔。
「お前……」
らんの頬がじわじわと熱くなる。
耳まで赤くなっていくのが、自分でもわかる。
「ほんとそういうの、急にやるなって……」
声は小さく、どこか照れが混じる。
でも、こさめはまったく気にしていない。
むしろ、もっと楽しそうに一歩近づく。
「だって、らんくんのびっくりした顔好きだもん」
そう言って、少し背伸びをする。
「ほら、らんにぃも!」
自分の唇を、ちょん、と指で指しながら。
「して?」
あまりにも無邪気で、まっすぐで。
逃げ場なんて最初から用意されていない。
らんは一瞬目を逸らす。
(……ずるい)
そう思いながらも、結局抗えない。
「……一回だけな」
そう言って、そっと顔を寄せる。
今度はらんから。
触れるだけの、やさしいキス。
離れた瞬間、こさめの顔がぱっと明るくなる。
「えへへ」
心から嬉しそうな笑顔。
その無防備な表情に、らんの中で何かが切り替わる。
(……あ、これダメなやつだ)
スイッチが入る。
「……こさめ」
名前を呼ぶ声が、少し低くなる。
「え?」
きょとんとしたその隙に、らんは手を引いた。
ぐっと距離を詰める。
さっきとは違う、逃がさない近さ。
もう一度、唇を重ねる。
今度は少しだけ深く、長く。
こさめの肩がぴくっと揺れる。
「……ん」
小さな声。
けれど、嫌がる様子はない。
むしろ、らんの服をぎゅっと掴む。
離れたとき、こさめの頬もほんのり赤くなっていた。
「……らんくん、今のちょっと長い」
くすぐったそうに笑う。
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𝕪𝕦𝕒#⌒ 🎼🌸 🎼📢 復帰!
「お前が可愛いことするからだろ」
らんは軽くため息をつきながらも、視線は優しいまま。
「……またするね?」
こさめが悪びれもなく言う。
「……ほどほどにしろよ」
そう返しながらも、次もきっと拒まない自分を、らんはもう分かっていた。
夕焼けの中、二人の距離はさっきより少しだけ近くなっていた。
【補足】
🦈は🌸の反応がみたくて自らする。でも🌸からされたらドキドキする。
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