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おーまいごっと、、、
(:°○°:💧)わぉ…
…ブッ ツー ツー
pe「え、ちょ!らっだぁ!?らっだぁ!!!!」
pe「…切れ、た…」
夜中にいきなり掛かってきた電話。
電話越しの彼は辛そうな様子で
意味深な言葉を残し、通話を切った。
かけ直してみるが、何コールかした後
『只今、通話に出ることができません。』
と、電子音声が流れてしまう。
pe「らっだぁ…ら、っだぁ…?」
俺は気が狂って、十数回と
らっだぁに電話をかけ直した。
しかし、何回掛けても
電子音声が流れるだけ。
pe「…なにか…何か、起きたのか…?」
pe「…らっだぁ………」
俺は、ギュッと携帯を握り締める。
俺が混乱に陥っていた時、急に後ろから
扉が開く音がした。
pe「……!?だ、誰だっ!!」
俺は勢いよく後ろを振り向く。
しかし、後ろにいたのは俺の仲間の
しにがみ君だった。
pe「え、しにがみ君?どうした?なにか事件でもあったのか!?」
俺はしにがみ君にせめよる。
しかし、当のしにがみ君は
目が半開きで、とても眠そうだ。
事件が起きたことを理由に
来たようには見えない。
しにがみ君は、まぶたを擦りながら言う。
sn「んん…こっちのセリフですよ…ぺいんとさん…」
sn「急にらっだぁさんの名前叫び出して…何回も電話のコール音聞こえてきて…」
sn「ここ壁あんま厚くないんですから…夜中に大声出さないでくださいよほんとに……」
pe「え?…………あ。」
確かに言われてみれば、
今は夜中の11時50分くらいだ。
それに、しにがみ君の部屋は俺の隣。
どうやら起こしてしまったらしい。
pe「ご、ごめん…」
sn「ほんっとにもう…で?らっだぁさんになにかあったんですか?」
しにがみ君は俺を見つめてたずねてくる。
pe「……いや。なんにもない、大丈夫。」
そう、きっと大丈夫。
だって、らっだぁだもん。
ああ見えて、結構しっかりしてる奴だ。
あいつなら大丈夫…のはずだ。
sn「そうですか…じゃ、早く寝てくださいね…おやすみなさぁい…」
pe「うん、おやすみ」
大丈夫だ。心配するな。
きっと何も無い。大丈夫、大丈夫。
そう自分に言い聞かせ、
俺は自身のベッドに入った。
kr「…あ、ぺいんと。おはよ。」
電話が来た翌日の朝。
あの後、俺は特に何も無く朝を迎えた。
心配しすぎたせいか、
全く寝付けなかった事以外。
pe「おはようございます、クロノアさん…」
流石に寝るのが遅かったか、まだ眠い。
俺はあくびをしながら
会議室の椅子に座った。
…ここは、日常国。
クロノア統領を中心にできた一つの国だ。
そして俺は、この日常国の幹部。
クロノア統領に一番近い存在と
言っても過言では無い、結構凄い人だ。
俺の他に、
昨日起こしてしまったしにがみと、
筋肉馬鹿のトラゾーと、俺含め3人の
幹部がこの国にはいる。
主にこの四人でこの国を作り上げて来た。
…自分で言うのもあれだが、
この国は結構栄えていると思う。
人数も、戦力も強い方だし、
サービス業だって、
他の国に劣っていない。
そんな俺達の国は、
もちろん沢山の国と交流がある。
その中で、俺らと一番深い友好関係を
築いている国が、[運営国]だ。
運営国は、1人の頭領と4人の幹部で
運営されている面白い国だ。
統領のノリが良すぎるせいか、
国民全員、地位関係なく仲が良い。
統領でさえ国民に呼び捨てにされていて、
世界で1番と言っていいほどに
地位という壁が薄い。
それほどユニークで、珍しい国なのだ。
なぜ俺らは運営国と特別仲がいいのか。
主な理由としては3つ。
1つ目は、ただただ気があったから。
初めての交流の時から打ち解け、
みんなでどんちゃん騒ぎしたくらいだ。
ノリがいいって、やっぱり大事。
2つ目は、国同士が近かったから。
そのせいで、お互いに暇さえあれば
遊びに行ってる。
最後の理由は、
運営国の統領…らっだぁと俺が、
唯一無二の幼馴染だからだ。
幼い頃を詳しくは覚えていないが、
2人でずっと仲良く遊んでいたのは
覚えている。
…そんなハチャメチャで
大好きな幼馴染だからこそ、
何があったのだととても心配してしまう。
もしかしたら、命の危機に
陥っているんじゃないか?
もしかしたら、何かあの電話に
暗号が隠されているんじゃないか?
そんな考えが、
ずっと頭の中をぐるぐる回っている。
…らっだぁの身に、何があったのか…
tr「……ん…、…いん…、おい…」
tr「おい、起きろ!ぺいんと!」
pe「んぁ?!え?!」
トラゾーの大声で、俺は我に返る。
視界がハッキリしてくると、
トラゾーとしにがみ君が
俺の顔を覗き込んでいるのが分かる。
tr「大丈夫かぺいんと?うたた寝ってたけど。隈酷いぞ?」
sn「…ぺいんとさん…昨日あの後ちゃんと寝たんですか?」
2人は揃って呆れ顔をしている。
どうやら、ボーッとするを通り越して
寝てしまっていたようだ。
横からクロノアさんが、少し強めに
俺に言った。
kr「ぺいんと、夜更かしは程々にしなよ?体に悪いんだから。」
pe「はい…すんません…」
謝った俺を見て、
2人は自身の席に戻っていく。
俺も、今度こそしっかり椅子に座る。
…また寝ないように。
kr「さて…全員揃った所で」
kr「朝の会議兼書類まとめを始めようか。」
その統領の声で、俺らは一斉に
机に散らばっている書類に手を伸ばした。
その時だった。
急に、会議室に電子音が鳴り響いた。
誰かの携帯に、電話が掛かってきたのだ。
kr「ん?…あ、俺のやつだ。」
クロノアさんが、ポケットから
携帯を取り出す。
sn「…クロノアさん、会議中は携帯の電源切るってみんなで決めませんでしたっけ?」
kr「…あ、そういえば。」
tr「クロノアさんまで何してるんすかw」
kr「ごめんごめんw」
…クロノアさん、いつもどこか
抜けてるんだよなぁ…と思いつつ、
俺は書類をまとめる。
kr「えっと?着信は…きょーさんからだ。ちょっと出てくる。」
クロノアさんは、
携帯の画面を見てそう言った。
きょーさんとは、運営国の幹部の一人。
きょーさんはニックネームで、
本名は金豚きょー。
運営国の中では結構冷静な方で、
みんなの兄貴分みたいな人。
しかしさっきも言った通り、
運営国はノリがいい。
そのためきょーさんも暴れる時は暴れる。
クロノアさんが、通話ボタンを押して
一度会議室を出ようとした。
しかし、押した瞬間まじでビビるほどの
大音量の音声が流れてきた。
kyo「…っ!繋がった!!もしもし?クロノア統領さんか?!」
スピーカーにしていないはずなのに、
こちらにまで聞こえてくる大声量。
声で分かる、めちゃくちゃ焦ってる。
こんな焦っているきょーさんは
見た事がない。
思わず書類をまとめる手を止めてしまう。
kr「うぉ…め、めっちゃ焦ってますけどどうしました?」
クロノアさんも同じことを思ったらしく、
動揺しながらきょーさんに質問した。
しかし、きょーさんは無視して続ける。
kyo「やばいねんやばいねん!やばいことが起きた!!」
kr「ちょ、きょーさん!落ち着いて…!!」
kyo「らっだぁ…らっだぁが…!!」
kyo「”行方不明”になったんや!」
pe「………………は?」
そのきょーさんの声を聞いた時、
俺は手に持っていた書類をバタバタと
床に落としてしまった。