本人様には関係ございません。
本人様にご迷惑のない様にお願いします。
フィクションです。
ギルドパロです。非常に捏造多いです。
青さんがずっと眠ってます。
ぱちりと目が覚めた。
夢は見ていなくて、久しぶりに身体の疲れがきちんと取れたように思える。
ベッドで寝る俺の足元にはスマイルが突っ伏していて、一人掛けの小さなソファではきりやんがいびきをかいて寝ていた。
俺を見張るって言って出ていかなかったのに、結局寝てるじゃんか。
「……」
しっかり寝たおかげか、思考はクリアだった。
今なら、きんときに会いに行っても酷いことを言わないかもしれない。
少し前、きんときが眠り始めて2週間くらいの時だった。
その時俺は、眠っているきんときに心にもないことを言ってしまって。
心がぐちゃぐちゃで、何もわからなくなって。
きりやんが物音に気づいて止めに来るまで、俺は一人で医務室を荒らしていた。
頭に血が上りきっていたからか、忘れたいからか、その時の記憶はあまりない。
きりやんが俺の意識を落としてくれたらしく、起きた時にはベッドの上だった。
その日から、俺はあの夢を見るようになった。
夢を見るようになってからは、きんときに会いに行くのが怖くて。
また自分が、きんときが起きないことをきんときやぶるーくのせいにしてしまうんじゃないかと怖くて、動けなかった。
でも今なら。
今は、きんときに会いたい。
そう思ってからは早かった。
2人を起こさないようにいそいそとベッドを抜け出し、医務室へ向かった。
夕日が廊下を照らして、オレンジ色に包まれた空間が感傷を誘ってくる。
どうにか振り切ろうと足を早めて、医務室に入った。
久しぶりに見たきんときは、少し痩せてしまったように思える。
なんとも言えないただ安らかな表情は、彼の優しい内面が浮き出ているようで。
彼は、俺が八つ当たりをしたことを許してくれるだろうか。
いや、許されなくたっていいんだ。
ただ、声が聞きたい。
「きんとき、起きてよ」
「俺さ、みんなとうまく話せなくて」
「すぐに感情的になっちゃうから、シャークんと言い争いもしちゃうし」
「だめだって、わかってるのに」
「今まで通りが崩れて、新しい当たり前が出来るほど、ぶるーくもスマイルも悲しそうにするんだ」
「俺だって、変わりたくないよ」
「でもきんときがいなきゃいつも通りなんてできないの」
「俺、いっつもきんときに支えられてたから」
「ひとりじゃ、立ってるので精一杯で…」
「力不足だってわかってる、今まで甘えてたってことも、わかってる」
「きんときはいつも笑顔で支えてくれて、それが当たり前になってて」
「でも、その当たり前は、変えたくないんだ」
「成長なんて、したくない………」
弱い俺を見てきたのは、いつだってきんときだった。
俺が苦しいと言えば、寄り添ってくれた。
俺が辛いと嘆けば、背中を叩いてくれた。
筋肉が落ちて細くなった足を見る。
管が数本繋がっている腕を見る。
閉ざされたままの、目を見る。
青色、綺麗な海の底から取り出してきたかのような青色は、まだ眠っている。
「ねえ、きんとき」
胸が苦しい
「いつまで寝てるの」
頭が痛い
「どうして起きてくれないの」
きんときもこれくらい痛かったのかな
「声、聞かせてよ」
ああ、だめだ
「いっしょに……わらおうよ……………」
涙が
「俺のそばに、…いるって……いってくれたじゃん……」
まだ生きてる
「…あれは、うそだったの?」
まだ息をしてる
「そばにいてよ………」
まだ、ここにいるのに
「きんときっ……………」
名前を、呼ばれた気がした。
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