この作品はいかがでしたか?
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この出来事は今でも夢なのか現実なのかもわからない。不思議なお話。
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愛され姫の言うことには
この日はなんの変哲もない朝から始まった。小鳥の囀ずりも木々のなびく音も全てがいつも通りで俺は目を擦りながらリビングに向かった。階段を降りて見えるのは四つの頭。何の話をしているのか皆盛り上がっている。俺が眠そうにソファに座ると俺の存在に気がついたテヒョナが声をあげた。
🐯「ユンギヒョン、おはようこざいます!」
🐱「…ん、おはよ。」
眠そうな返事をすると隣にいるジミナが溜め息をつきこちらを見つめてきた。
🐥「ユンギヒョン、また夜中まで作業していたんですか?睡眠不足は体に悪いんですよ!」
🐱「…わりぃ…」
心配性のジミナはいつもこんな感じだ。朝から元気なテヒョナもいつも通りだし、コーヒーを飲むナムジュナも俺より眠そうなホソガもいつもと変わらないが俺は何故か違和感を覚えた。何かいつもと違うような…あっ、
🐱「ジニヒョンは?」
俺が言葉にした単語にコーヒーを飲む手を止めナムジュナが口を開いた。
🐨「まだ起きていないみたいです。朝起きてもジニヒョンの姿はありませんでした。」
おかしい。ジョングガのように朝弱いわけでもないジニヒョンが起きていないだなんて。この時間ならいつも朝ごはんが出来てる時間なのに。どうしたんだ、と俺は首をかしげた。
体調が悪いのか。ただ単に寝ているだけなのか。それとも何か他の事情が…
🐰「ジニヒョ~ン!!!!!何で起こしてくれなかったんですか!?って…いない?」
急に飛び出してきたジョングガはお望みのジニヒョンの姿がなかったからか思いっきり眉を下げてこちらを見つめてきた。悪かったな、俺で。
🐯「まだ起きてないみたいなんだって!」
🐰「起きてない!?あのジニヒョンが!?」
そうだ。もう一度言うがジニヒョンはいつも朝一番に起きるしこんなに遅いわけがないし何より一番最後だなんて。絶対にない。
🐰「それなら、僕が見てきますよーー!」
🐯「ズルい!俺も行く!」
ジョングガの発言にすかさずテヒョナが口を開く。そりゃそうだ。ジョングガやテヒョナのようなジニヒョン大好き勢がジニヒョンの寝起きなんて譲るわけがないのだ。まぁ、俺も譲らないけど。でも、口を開くとまたなんか言われそうなのでここは口をつむぐことにしよう。
ジョングガとテヒョナが大きな音をたてて階段を上っていく。ジョングガなんかジニヒョンの部屋へ行くだけなのに髪の毛セットしてたし。うるさいやつが去ったあとのリビングはどこか物足りないがすぐに家中に叫び声が響き渡った。
🐥「えっ!?何!?何事!?」
🐴「…ん、なに?なんか誰か叫んでなかった…?」
🐱「何してんだ…?彼奴ら。」
ホソガが叫び声にうんざりして目を擦る。ジミナは安定のビビりでより場を盛り上げる。ナムジュナは持っていた本にビビって珈琲を溢していた。どんどん広がる珈琲の染みにリンクしているかのようにナムジュナの眉は下がっていった。
心配になって俺たちはジニヒョンの部屋に向かう。本当に何事だ。眠そうなホソガの背中を押しながらナムジュナがぼやいた。
🐨「…ど、泥棒とかじゃないですよね……?」
ナムジュナの一言でジミナが顔を歪ませる。おい、ナムジュナ。弟をビビらすなよ。しかもジミナだなんて。怖がりのジミナは俺の腕にしがみついた。こいつも可愛いとこあんだなぁ。流石あざと王。
🐥「本当はジニヒョンが良いけど……まぁ…仕方ないか…。」
前言撤回。最低。一発殴っていい?ねぇ?殴っていい?
しょうもないことを頭の中でぼやいているとジニヒョンの部屋の前についた。ドアは半開きになっていてギリギリ中が見えない。俺はドアをそぉーっと開くとそこにはあり得ない状況が繰り広げられていた。
目の前にいるのは小さい小学一年生ぐらいの子供と唖然としているマンネたち。
どういうことかわからず俺の頭には?しか出てこなかった。そこで活躍するのは冷静なナムジュナ。こういうとき場を納めるのはナムジュナだ。
🐨「えっ……誰?」
ド直球にいったナムジュナの言葉にマンネ達も「知らない」と首をふる。ナムジュナの発言で俺はいつもの冷静さを取り戻し脳を働かせる。
🐱「…どこの子だ…?…まさか…」
🐯「いっ、言っときますけど!!俺の隠し子じゃないですからね!?俺では絶対無いですから!!」
🐰「いや、僕でも無いですよ!!!」
そこは疑ってない。小学校からの下校中家を間違って入っちゃったとか。ほら、最近隣の家の人、息子が小学生になったって言ってたし。でもそれならジニヒョンはどこにいったんだ…等と俺は皆に意見を伝えた。皆なるほどと納得し隣の家に訪ねてこの子を返す作戦に出た。いや、別に盗んでないんだけど。
🐨「…あのぉ、君…名前は何かな?」
そうだ。まずそこだった。名前を聞いてどうにか距離を掴んでこの子を返さなければ。ナムジュナの質問に男の子はくりくりなお目目を大きく見開いてぷっくりとした唇を動かした。あれ、この子。どうにもジニヒョンに似てるな…まさか、いや、そんなわけないか。
俺はもうすぐ明かされる本当の答えをこの可愛い可愛いお口から出るのを待った。
🐹「…何言ってるの?ヒョンだよ!忘れちゃったの!?」
第一話 いつも通り 終わり
おもち様、リクエストありがとうございます。一話ごと短いですが連載です。投稿頻度遅すぎますがこれからも宜しくお願いします。
コメント
9件
凄い✨大好きです! じながかわいすぎだよぉぉぉぉぉ! ゆんぎひょんとじみなのやりとりかわいすぎぃぃぃ!
ヤバいです好き好き過ぎます〜! しかも自我を持ってる、、、、もう好きです!(2回目) 続きが楽しみです!AKO様これからも頑張ってください!これからも応援しております♪