TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
BIRDドクター《2》

BIRDドクター《2》

「BIRDドクター《2》」のメインビジュアル

9

第9話 先生失踪 #2

♥

100

2023年03月08日

シェアするシェアする
報告する

サーガラの言葉にハッとし、街の端をよく探した。

すると、魔王城から左の小さな町中に先生はいたのだ。

「先せ…」

一瞬声をかけようとしたが

眼の前の光景に目を疑った。

(魔王の部下が…生き返ってる?!)

そう。魔王の部下等が生き返り

先生と何かを話していたのだ。

(盗み聞きしてやろうか…)

大事なことだろうが、突然の出来事に

好奇心が隠せなかった。秘密の話は誰でも興味が湧く。

そう。これは仕方がないことなのだ。

「ドクター。元魔王様をどうするのですか?」

「ドロップ様の件もあるでしょうに。」

魔王が問いかけると、先生が息を吐いた。

「元魔王はクルルたちが片付ける…と思う。」

「確信はできないが、直感だ。」

先生の言葉に魔物らが頷く。

元魔王じゃないなら狙いは何なのか。そこが気になる。

「だが例の伝染病は異常だ。適切に対処できなかった

魔界とは同盟も組めぬ。そこから部下の言葉で

上級魔物をまとめ上げてほしいと考えている。」

「それと竜の皮を売るな。我が種族として不快だ。」

「もしも売るなら俺はお前の皮を剥いで売る。」

どうやら伝染病のことが気になっているらしい。

俺も同感だが、先生の母さんの件について凄く問いたい。

なんで見世物にされたのかとか…色々聞きたいし知りたい。

正直先生のこと何も知らないから、知りたいし…。

「…………母さんの件だが、幹部の半分ほどが

関わっている。流石に俺でも幹部は無理だし

医者として薬に頼るしか…」

ん?待てよ?話がなんだかヤバくなってきたような…。

「おい。居るんだろ?クルル。」

「えっ」

終わった。バレた。

けど、どんな顔して話せばいいか分からねぇ…

「あ…あのー…喧嘩の件は誠に申し訳ございません。

俺があのとき怯えてなけりゃどうにかなったのに。」

俺が肩をすくめると先生が首を振った。

「いいや。俺が悪いし、

クルルとサーフィーは何も悪くない。

…いや、あれは確実に言い過ぎた。すまん。」

俺は先生の言葉に驚いた。

謝られるとは思わなかったのだ。

「と、とんでもない。謝らないでくださいよ。」

俺が言うと先生が頭を上げた。

「無理するなよ。あんな言われて許せないだろう。」

先生がしょぼんとした顔をした。

確かにかなり心に刺さったが先生だから別に良い。

「えっ…許しますよ全然。先生だし?恩師ですもん。」

そう笑顔でいうと、先生もホッとした顔をした。

「…許してくれるか。なら話は変わるが_。」

「えっと…話聞いてたよな?今さっき隠れて。」

「あっ、はい。盗み聞きしてました。」

「うーん。できれば聞かないでほしかったんだがな〜」

先生が目を瞑ってうつむく。

「え〜。母さんの件について気になるだろうが

今は言えない。話は西海に行ってからだ。」

「え…西洋って…聞いてたんですか?」

まさか…盗み聞き?

「あぁ。その通りだ。扉の裏に隠れて聞いていた。」

「…マジですか。」

「仕方ないだろう。そうするしかなかったし

西海の龍王が捕まえてくれるなんて聴き逃がせない。」

「まぁ、サーガラの弟が協力するとか、

予想もできませんでしたよ。」

俺が苦笑いすると

先生が頷いた。

「俺も意外だが、今回ばかりは

サーガラに感謝するしかない。」

「…俺からしたら、サーガラがグーロと

肉体契約してることが不思議でたまらん。」

先生がボソッと言った。

BIRDドクター《2》

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

100

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store