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Episode…3 : side / N :
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「ねえ今日さ…「ごめん!今日、相葉くんに誘われちゃってさ?行けないや!ごめんね…?」
「そっ…かあ…」
相葉…くん、まただ。
今までの子達に声をかけても何かしら相葉と約束ごとをしている。
まあ、別に、女の子しらみ潰されてもまだ二人残ってるし…
いや…大野さん今日サークルの集まりがあるんだった…
もー…こういうときに限って都合悪いんだから…
あ、そういや櫻井くん…あれからどうなったんだろ。
いやあ、モテるだけあって顔は良かったなー。
なんだろう、キリッとしてて、フワッとしてる…
たぶん違う。
壁ドンなんて久しぶりにされたから一瞬ビックリしちゃったなー。
する側…だったけど、案外悪くなさそうだね。
…まだ認めた訳じゃないけど。
それにしても…大野さんのことといい、女の子のことといい…
なんなんだ?相葉は。
相馬鹿って読んでやろうかな。
あーもう!暇すぎる…
どうしようかな…
ん、そうだ。あの子なら誘われてないかも。
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やっぱりね、そういうタイプでもないし。
誘われても断ってるだろうなー。
でもどんな約束ごとか気になる…
あーいやいや!
折角の暇潰しがダメになっちゃう!
はぁ、今日はこの子でいっか。
あんまり好きなタイプじゃないけど。
自分のクラスに帰る途中の廊下で話しかけられる。
「なあ、お前が二宮和也か?」
うわー…柄悪そ…
うーん…っあ、美桜ちゃんだっけ?
その彼氏だった気が…
ん、この展開危ないな。
「ちょっといいか?」
うわーめっちゃやだ。
これから昼食行きたいんだけど…
「用事あるんで。」
さっさと逃げよ…
めっちゃ雰囲気悪いし…
「待てよ。」
肩を掴んで止めてくる。
うっわ…っ…ヤバいか、ヤバいな。
「何?」
「ちょっとで良いんだ、な?」
それよくないやつ…
無理無理無理無理…
本当に…急になに?
「はぁ…美桜ちゃんだっけ、の彼氏さんだよね?執着強いと嫌われるよ?」
実際そうだし。
なんも嘘は言ってない。
「いいから、来いよ」
やだーめっちゃこわ…
なにする気なの本当
予想できないから怖いなぁー
「だから用事あるんで。」
人の話聞けないタイプ?人としてどうなんだろうね。
だから美桜ちゃんに嫌われ…
「お前、中学の時教師になんかやられたって?その時のことバラしても良いのか?」
耳元で囁くようにして話してくる。
は…?な…どうし、て、
なんでそのこと、なんで、なんで…
え…?誰にも話してないのに、
なんで?どうして?
あ…あぁっ…やだ、ぁぁ…っ
思い出させないで、いや…っ
あんな、あんなやつなんて…
この世に、いていいわけ、
ない、ないだろ…っ
いやっ…ちが、そんな、
ちがう
そんなの、俺はしらない
いやだいやだいやだいやだいやだ…
「っ…ぉま…っ…」
「あれ?さっきまでの元気はどこに行ったんだよ。あ、もしかしてマジだった?」
全身が震える。
脳裏に焼き付いて離れない記憶が一気に俺の精神を蝕む。
息が詰まる。
心臓の鼓動が早くなる。
変な汗が出てくる。
苦しい、いたい…
自己嫌悪にさらされて、徐々に自分が自分じゃなくなっていってしまう気がする。
こんなの、こんなのちがう
「ま、取り敢えずそれが嫌なら大人しく着いてこいよ。」
半強制的に腕を引っ張られてつれていかれる。
周りの目なんて気にしている暇はない、
俺の記憶は落ち着くことも許されないほど繊細に頭のなかに流れてくる。
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気がつくと、人気のない場所に何故か縛られていた。
さっきのことなんて、ほとんど覚えてない、
思い出そうとしても嫌な記憶だけが蘇る。
「____」
なにはなしてんだろ。
ジンジンと腹の辺りが痛む。
殴られた?
腹の辺りを中心に背中まで激痛が走る。
いっ…は…いた…っ
意識するとこれ、やばいな…っ
あ゛っ、…はっ、はぁ…
あまりの痛さに必死に足をもがいて痛みを分散させる。
物音に気が付いたのか、先程まで背を向けていた奴の顔がこちらを向く。
あ…、あいつ、
「起きたか、お前にはこれから美桜たちの痛みを思い知ってもらおうと思って。」
ノロノロとこちらに歩み寄ってくると、顎をつかんでくる。
…なんだよこの状況…
頬をグッっと押して強制的に口を開けさせようとしてくる。
俺はそんなのに屈しない…
早く離せよ。
俺はそれに対抗するように必死に口を閉じる。
「やめたげなよ、可哀想。」
愉快で聞き馴染みのある声が聞こえる。
まさ、か…
油断した。その一瞬の隙を狙って俺の口を開けると液体を口に流し込まれる。
!…やば、完全に気を取られてた。
卑怯な真似を…
「畜生が…」
「は?同じことお前もしてんだよ。」
一気に多くの薬品を体内に入れたせいか、食道ら辺がチクチクと痛み始める。
そんな、馬鹿みたいな、…
俺は、してない…
「別に、相手も…っ嫌がってなかったし…んだよ。」
意識がぼんやりとして来たかと思えば、指先から徐々に感覚がおかしくなってくる。
毒か?…でも、なんか、違う。
なんだこれ…、
「___」
撫で回すように変な手つきで俺のことを触る。
…きったねぇ、手で触んな…よ、
必死に抵抗をしようとしても足に力が入らない。
あ、くそっ、だめだこれ、
「こ…の、野郎…」
「なんだって?あ?その口塞いでやろうか、なぁ?」
グイッとネクタイを引っ張って顔を近づけさせられる。
ぃ゛、っ…
不気味な笑みを浮かべたかと思えば、ゆっくりと顔を近付けてくる。
ま…゛!くそくそくそくそくそっ、やめろ、やめろやめろやめろ!
あと少しのところで目を強く瞑るとさっきまで感じていた目の前の人の気配がなくなる。
ゆっくりと目を開けると、目の前に誰もいなくなっていた。
あ…あれ、んだ…誰か…居…っ、
見渡すと、居た。
さっきの声の主が。
助けるなら初めからこんなことすんなよ…
「くそ…ぁぃ、馬鹿…」
嬉しいけど必死に思いを抑えてるような、
その顔変わんないな…
「ぁ…っぅ…、に…にの…にのちゃん…!」
うわこのくそ…抱きついてくんなよ…
状況知ってるくせに…
キッツ…
「やめろ…この、馬鹿…」
犬のようにすがり付いてくるのどうにかしてくれよ
う、まじでこいつっ…!
「ご、ごめ、ごめん、こんなことして、だって、だってにのちゃんが、あんな、あんな態度とるから、だってさ、ね?う…ごめん…、」
だらだら泣きながら必死に…
う…うわっ、ちょ、この…
離れろ…ぁぁもう!
「泣くぐらいなら早く手!お前、あと約束ごとは?」
ゆっくりと拘束を解きながらずーっと言い訳してる
人の話本当に聞いてないんだから…あーもう、なにしてくれんだよ
この…あぁもう!この相馬鹿!
台無しじゃん、笑うの我慢してたのに!
この、変わってねぇなぁ!
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そのあとなんか、もう、あの頃に戻ったみたいだった。
一番楽しかったあの頃。
もう二度と戻れないと思っていた。
正直嬉しかった。楽しさもあって
ああ、これが一生続けば良いな、なんて思ったりもした。
本当に、もう…手放したくはなかった。
でもこんな時間は二度と、作れない
俺は俺のやることがある
ん…っはぁ、_
あいつ、絶対許したりしねぇからな…
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