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(兄弟パロ、順番は公式通り)
side.Pr
「ぷりちゃーん!!あっきぃー!!ちぐー!!お皿並べるの手伝って〜!!」
「「「はーい!!」」」
けちゃ兄に呼ばれてキッチンへ行く。綺麗に盛り付けられたサラダと2個載せられたコロッケ。ほかほかと湯気を立てるコロッケはとてもいい匂いがする。俺が皿を運ぶとあっきぃとちぐが全員分の箸とコップを用意する。味噌汁は”危ないから”という理由でけちゃ兄が運んでくれる。
「まぜち呼んできて〜!!」
「あ、俺行くわ」
「ありがとぷりちゃん!!」
2階に上がり、まぜ兄の部屋の扉を開けて叫ぶ。
「まぜ兄!!ご飯できたよ!!」
「ふぁーい」
気の抜けた返事と共に広げていた参考書を閉じて出てくるまぜ兄。服の襟で隠れているようで隠れていない場所に付いている噛み跡にクエスチョンマークが浮かぶ。気の所為と割り切って俺もまぜ兄の後ろに着いていく。
キッチンに戻ればいつ帰ってきたのかあと兄がみんなのコップに水を注いでいた。みんな急いで席につく。
「「「「「「いただきまーす!!」」」」」」
やっぱりけちゃ兄が作るご飯は世界一美味しい。優しい味で体の内側から暖めてくる感じがする。
食べ終わったあきちぐが皿をシンクに置き、ソファに座りテレビを見ている。その後すぐに俺とまぜ兄が食べ終わる。あと兄とけちゃ兄はゆっくり食べて俺らの事を見守っている。
「ぷり〜?やることなかったらもう風呂入っていいよ」
「あ、はーい」
「あっきぃとちぐも風呂入る?」
「「はいるー!!」」
こんな時まで揃って仲が良いなと思いつつ3人で風呂に入る。まだまだ冷えるこの時期だが湯加減は熱すぎず冷たすぎずちょうどいい。
「ねぇねぇぷり兄」
「どした?」
「まぜ兄とけちゃ兄ってなんかすごい距離近くない?」
あっきぃとちぐに言われて思い出す。確かにまぜ兄とけちゃ兄はいつも近くにいる、もしくはくっついている事が多い。この間はまぜ兄の膝にけちゃ兄が乗ってバックハグ状態で普通にしていた。
「た、確かに……」
「だよね!!ぷり兄はなんでか分かる?」
「んーーーー、わからん」
「あ、俺先出るね!!」
「俺もー!!あと兄に髪乾かしてもらお!!」
先に出ていったあきちぐを見やり、俺も出る。まぜ兄とけちゃ兄は一体どうしてあんなにも距離が近いのやら。
「あと兄〜上がったよ〜」
「はいよ〜。なんか飲むか?」
「オレンジジュース!!」
「OK、座って待ってな」
あと兄がジュースを入れるのを待っている間、まぜ兄達の方へちらりと視線を向ける。何かを調べているけちゃ兄とそんなけちゃ兄に寄りかかってスマホを触っているまぜ兄。
……どう見ても距離が近い。けちゃ兄は割と兄弟みんな近いけどそれの比じゃないしまぜ兄に関しては有り得ないくらい近い。これは絶対何かあると思いながらあと兄が入れてくれたジュースを飲む。
その予感が当たったのは1週間ほど後のこと。
深夜、喉の渇きを覚えて起きた。水を飲むためにリビングへ向かうとまぜ兄の部屋から誰かの嬌声が聞こえてきた。聞くべきではないとわかっているけど好奇心に負けてそっと聞き耳を立てる。
『ねッ♡みんなおきちゃ…ッ♡』
『じゃあ頑張って声抑えて♡』
『まぜちの…ッ♡いじわるッッ♡』
呼び方的にきっと相手はけちゃ兄だろう。そうなるとこれまで疑問に思った2人の距離感にも納得がいく。
さすがにあきちぐにこの事は言えないな…。そう思いながらそっと引き返す。そそくさと部屋に戻り、聞いたものを聞かなかったことにする。
まだ冬の寒さも明けない頃、知ってしまった2人の兄の秘密。
今回短くてすみません。
そろそろ特殊殲滅部隊の方も進めます……。