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鷹槻れん

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鷹槻れん

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#年の差
水無月 京
84
#大人の恋
月詠 涼
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高井戸さんのおかげで、午前中は楽しく過ごせた。
受付として自分が今まで気を付けてきたことをレクチャーし、高井戸さんからは、資料作成のコツなんかを教えてもらう。
「へぇ、栄養士の資格があるんですかぁ」
「でも結局資格を生かすことはできなかったんですけど」
「えーでも、主婦になったときに便利そう」
高井戸さんは年上だけど、高圧的でもないし自分を卑下し過ぎるところもなくて、とても話しやすかった。
男性が多い職場で、私と彼女の話声はそれなりに響いていたと思うのだけれど、数日だけだと思っているのか文句を言う人はいなかった。
ランチは高井戸さんおススメの近くの喫茶店で、「絶品ですよ」というオムライスを食べた。半熟の卵にコクのあるチキンライスがおいしくて、食後のコーヒーまでしっかり頂いたら、昼休みも時間ぎりぎりになってしまった。
そして戻ると、深山さんが待ち構えていた。
「高井戸さん。桶川が外出に付き合えって。会議だから議事録を取ってほしいそうだ」
「えー。桶川さん、自分でやればいいじゃないですか。今日はせっかく咲坂さんがいるのに!」
「アイツに自分でやらせられるなら、俺は苦労していない」
ほとほと困ったという顔の深山さんは珍しく、私は思わず彼を凝視する。
視線に気づいた彼は、とても嫌そうに眉を寄せた。
「何を見ているんだよ。……とにかく、そんなわけで高井戸さんは外出するから、咲坂さんは受付に入っていてもらえるかな」
「え? でも私、ここの正規社員でもないのに」
「出向中はうちの社員でしょう。社長命令だよ。どうせ来客は大して来ないから大丈夫だよ」
深山さんはあっさりそう言って社長室へと入っていく。
困り果てて受付に座ってみるものの、実際はそんなに困らなかった。
来客はあまりなく、社員が外出するほうが多い。電話はちょこちょこ鳴るけれど、私がとる前に他の社員がちゃんと取ってくれる。連絡はどちらかと言えばメールのほうが多そうだ。
それでも一、二件電話を取り、行先ボードを見つめながら不在の旨を伝えたりする。
コメント
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高井戸さんとの距離感が本当に自然で、ほっとしながら読んでいました。お互いに話しやすそうで、オムライスの描写からも楽しいランチの空気が伝わってきます。深山さんが珍しく困った顔を見せるところ、思わず咲坂さんと同じタイミングで凝視してしまいました(笑)。正規社員じゃないのに「社長命令」で受付に座る展開も、咲坂さんの立場のちょっとした揺れが感じられて好きです。結果的に「そんなに困らなかった」という着地もリアルでした🌷