今思えば、朝から気だるかったような気がする。いつもなら少しでも体調が悪かったら俺に言えと言う彰人の言いつけを守ってすぐ報告するところだが、今日はあいにくそうにもいかない。なぜなら今日は彰人と俺が付き合って2年の記念日だからだ。
(流石に今日ばかりは無理を言うことはできないよな)
と思い薬を少し飲んで気を紛らわせることにした。実際のところ効果があるとは思えないが、、、。
待ち合わせ場所まで向かう途中、なんどか足元がふらついてかべに這うようにして歩いてきたからか、予定の時間ちょうどの時についてしまっていた。
「お!とーやいつもより遅かったなどうかしたか」
「なんでもない、少し寝坊してしまって、すまない」
「別いいけどよ、、なんかあったらすぐ言えよー」
「ああ」
なんとか誤魔化して目的地に向かう。今日は前から彰人が行きたいと言っていたカフェへ行くことになっていたため心なしか彰人が嬉しそうだった。
(やっぱり帰り際まで黙っておくことにしよう。)
彰人とたわいもない会話を少ししながらカフェに着いた。
「とーやは何食いたい?」
「俺は、ブラックコーヒーでいいぞ」
「ん、わかった」
「それよりも彰人、トイレにいいってきてもいいだろうか?」
「おう」
正直なところ体は結構限界に近かった。目の前がぼやけて腹の奥が痛かった。しばらくトイレで縮こまっていると急に吐き気が襲ってきた。
「ゔ、ぉえ」
吐いてしまった。
俺は罪悪感と気持ち悪さでごちゃごちゃになった頭を使ってなんとか吐瀉物と口周りを綺麗にすることができた。
(はやく、いかかなきゃ)
そう思いながら立ち上がると目の前が真っ白になり足がもつれた。
(あ、たおれる)
そう思った瞬間だった。
「あっぶねぇ大丈夫か冬弥!、、、いや大丈夫じゃねぇよな」
「あきと?、、ごめ「謝んなくていい。取り敢えずおぶって帰るからお前は寝とけ。」
申し訳なさでいっぱいになっていたが彰人の背中は暖かくて気づいたら彰人の部屋だった。
「あき、、とありがとう」
「感謝される筋合いはねぇな俺のほうこそごめん」
「なんで、あきとがあやまるんだ?」
「本当は最初っからそうなんじゃないかって薄薄思ってだんだよなだから、、、ごめん」
「ふふっ、あきとはやさしいな」
「顔真っ赤にして言うことじゃねえだろ」
そう言うと彰人は顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった。
「あきと、いっしょにねよう?」
「いいけどよ、、」
「ほら」
そう言って手を広げると彰人は「お邪魔します」と言うかのように腕の中に入った。
「あきとはあったかいな、」
「冬弥が冷たすぎるだけだ俺があっためるからほら寝るぞ」
「ああ、おやすみ」
「ん、おやすみ」
(やっぱりあきとに嘘は通じないな)
なんて思いながら眠りについた。
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ッッッッッッ尊ッッッッッッッッッッッッ