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『   彼 と 俺 の 歩 む 道   』

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『 彼 と 俺 の 歩 む 道 』

2 - 第1話 『 運 命 の 決 ま る 日 』

♥

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2025年11月30日

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rm side


結構肌寒くなってきて、冷たい風が頬を刺す日に俺たちは屋上に集合した。


fu『よ!』


放課後すぐに屋上に集合と言っていた張本人が一番最後に呑気な顔をして、みんなどうしたんだと言わんばかりの顔でこちらを見ている。


kz『おせーよ!…笑』


sy『言い出しっぺなのにね』


遅れてきたfuをkzが茶化して、syは不満そうな声を出す。でもこの状況を心底楽しんでいるような顔をする。


fu『ごめんって〜』

〃『俺のクラスの担任話長いんだよ!』


fuも茶化されてるのに責められてるのにsyと同じ顔。そう、嬉しそうであり、この状況を心底楽しんでいるような顔をするのだ。


俺は、この空間が…雰囲気が好きだ。

いつも元気で明るいムードメーカー fu

いつも優しいみんなの癒しスポット sy

クールで負けず嫌いな、頼れる kz

この3人がいる空間が好きだ。


fu『おーい!rm何ぼーっとしてんだよ笑』


rm『あー、ごめん…笑』


このいつもうるさい緑色が俺の恋人。

まあ、fuはいつも俺のことを運命の番だなんて言うが、…。バース性すらまだ分かんないのにさ。いや、俺は ______。



fu『早速発表しようぜ!』


fuは心底楽しそうな顔をする。綺麗なエメラルドグリーンの瞳をキラキラと輝かせている、


〃『俺たちのバース性!!』


fuは楽しそうな顔で言っているが、こちらは憂鬱なんだ。

予想なんてできている。

俺は、どうせ ______ だろうな。


fu『よっし、誰から言う??』


俺の暗い考えなんて打ち消すような明るい声が、この寒空の屋上に響いた。


みんなのバース性が知れる、バース性発表。

kzは、‪α‬だろうか。‪α‬だったら、syと…

fuの、バース性はなんなのだろうか…。

と、色々な思考が巡る。


kz『俺からでいいよ』


俺がこんなことを考えている間にも話は進んでいく。kzは、得意そうな顔で俺からがいいと言う。

そんなkzを見て、syは少し不安そうな顔をする。


だって、これで俺たちの運命が決まるのだから。


kz『じゃじゃーん!』

〃『俺は、‪α‬でした〜』


kzは躊躇いもなく、俺たちに報告書を見せながら得意げに発表した。


まあ、予想出来ていた結果だった。kzは昔から本当に優秀だった。まあ、‪α‬だろう。

この結果を聞いて、syはほんのり顔を赤らめて嬉しそうな顔をする。


その顔は紅く、綺麗な夕焼けのせいだと思いたい。


fu『やっぱりか〜、でも、まあ…そうだろうな』


kz『んで、syは…?』


kzはfuの言葉にすら耳を傾けず、いや…傾ける余裕がないほどsyのことが気になるのだろう。


sy『んえ、?』

〃『次俺なの…?』


syは眉をぐっと寄せ、少し嫌そうな顔をする。だが、kzにお願いと擦り寄られて嬉しそうな顔をしてそれを承諾する。


なんてったって、恋人だからね。このふたりも…


sy『俺のバース性は、』

〃『Ω…で、した』


あー、syはΩだったのか。

そう知ると俺は不覚にも、syはkzと……。と思考を巡らせていた。


すると、みんなの反応がなく不安そうな顔をするsyをkzがぎゅっと強く抱き締めた。


kz『嬉しい…』


kzのその一言に釣られてfuも言葉を続ける


fu『 “ いいな〜 “』


何気ないそんな一言だったのに、俺の心は漠然とした不安と悲しみに包まれた。


そんな俺を置いて、syは続ける。


sy『あの、さ…kz、??』

〃『もし、俺よりいい人いたらそっち選んでも』


〃『いいん、だからね…?』


syのその一言で、その場の空気が冷たくなったのを感じた。


kz『なーに、言ってんの』


syは周りのそんな雰囲気を感じ取り、kzが不機嫌になったことを感じ取り、少し焦った表情を見せる。 この寒空の下、額には少し汗が滲んでいる。


kz『俺は、syとの赤ちゃん欲しいよ』





「赤ちゃんが欲しい」

kzは確かにそう言ったのだ。 少しその言葉の意味を理解するのが遅れたsyの顔が段々と真っ赤に染まっていく。


sy『へあ、…それって、っ…//』


kz『俺と…』


場の空気がふわふわする。甘くなる




『番になってよ、sy…』



Ωにとっては、最高の言葉。番になればフェロモンはその番にしか効かないし、性犯罪に巻き込まれることが、望まぬ妊娠を避けることが出来るようになるのだ。ヒートだって軽くなる。


sy『い、いいの…?俺なんかで、、』


syは泣きそうな、嬉しそうな表情でkzを見つめる。 kzを見つめるsyのアメジストのような紫色の瞳が揺れて綺麗だった。


kz『syがいいんだよ。』


kzのあっさりとしたその表情、クールに見えるのに聞こえるのに、甘ったるい。そんな言葉の数々を向けられるsyが心底羨ましい。


fu『お熱いね~』


fuが、kzを茶化し出す。さっきの仕返しだろうか。売り言葉に買い言葉だ。その言葉にkzは反応した。でも、kzは怒っているわけではない。


kz『はあ、?? お前らだって……』


kzが発した言葉はただの茶化し返す言葉だった。

「お前らだって…」その続きはなんだよ。kz


俺の視線に雰囲気に気付いたkzは、そこで口を噤んだ。


fu『なんだよー、』


fuも言葉の続きが気になったようで、kzの元へ行き、ゆさゆさとkzの方を揺さぶる。


こんな何気ない、楽しい日々が続けばいいのにな


kz『やめろ、やめろ!』

〃『てか、早くお前らもバース性発表しろよっ、!!』


kzのその発言でfuは我に返ったように


fu『あ、そうだった!』


kzとsyのお熱いところ見せつけられて、忘れていたのだろう。 へへ、と照れ笑いをしながら後頭部をさするfuが可愛い。


fu『うし、じゃあ俺のなー!』

〃『俺のバース性は、っ!!』


「ドゥルル」とドラムロールをし、fuは場を盛り上げる。kzもsyもfuに合わせて歓声を上げる。


fu『‪α‬、でしたー!!!』


fuは、得意そうな顔をした。そんなfuとは対極的に俺の不安は増えるばかりだった。


kz『同じかよ〜』


sy『珍しいはずなんだけどね…?』


‪そうだ。α‬は人口の10%だ。なのにこの4人の中で、2人も‪α‬がいるのだ。すごい確率だな…


fu『んで、rmは??』


fuは俺に期待の目を向ける。俺に期待するなよ。そんな目でこっちを見るな。

くらくらする。バース性なんて知りたくない。

でも、逃げられない。


rm『あー、俺紙見てないん…だ、よね。』


嘘は付いていない。今日朝イチで配られてバース性の報告書。自分のバース性なんて知りたくなくて、知られたくなくて見れなかったんだ。



昼休みにfuに放課後バース性発表会しようと誘われた時から…

俺の胸の不安は消えない。


fu『おいー、見とけよ〜』


fuは残念そうな顔でこちらを見てくる。


sy『でも、紙持ってるよね?』

〃『今日配られたんだし』


おい、syこんなところだけ頭働かせるなよ。

fuにならバレなかったのに。


fu『そうじゃん!!』

〃『見せてよ。rm』


fuがずいっと俺の顔に近付いてくる。俺が少しでも近付いたらキスできそうな距離までfuは迫ってきた。 こんな姿をsyとkzに見られているのが恥ずかしくて、じんわりと顔が熱くなっていくのが分かる。


fu『ふーん。もう勝手に漁るもんね!』


そういうとfuは俺の荷物に一直線に手を伸ばした。そんなfuを制止するように、俺はfuのパーカーのフードを引っ張った。


fu『ぐえ、っ…』


〃『rm…。フード引っ張んなよ…』


fuは不服そうな顔で俺を見てくる。


fu『なに、いやなんだ??』


rm『いや、そういうことじゃない。けど…』


少し不機嫌になったfu。いつも俺を見る優しいエメラルドグリーンの瞳じゃない。


愛おしそうに、じっと見つめる熱い視線じゃなく。冷たく鋭い視線が刺さる。


sy『ま、まあ、バース性知られたくない人もいると思うよ…??』


このピリピリとした俺とfuの間に漂う空気を察したのか、syがスっと止めに入ってきた。


fu『ふーん…』


fuはsyの制止も俺の制止も聞かず、俺のカバンをガサゴソと漁り出す。

fuのその行動に俺の心を覆っていた不安が全身を包み出した。


心臓の鼓動は速くなり、呼吸も浅くなる。

体は震えて、寒いはずなのに額には汗が滲む。


そんな俺の状況を察知して、syとkzは声を荒らげる。


kz&sy『やめろって!! / やめなって!!』


すると、fuの動きが止まった。 kzとsyが声を荒らげてくれて助かった…


と思ったのも束の間、


fu『あった…』


そう。fuは見つけてしまったのだ、俺のバース性報告書を……。


fu『なんだ…』



「β、じゃん…」


fu『隠すことないじゃ…』


あー。バレた、fuにバレた。


別に隠すことでもないのかもしれない。なんでこんなに苦しいのかも分からない。


ただただ苦しくて、泣きたくないのに俺の目からは涙が溢れ出て、視界が歪む。

前にいるfuが滲んでみえる。


fu『rm…?』

〃『ご、ごめ…ん。そんなつもりじゃ…ッ』


fuは、焦った顔をして俺の手を掴み抱き寄せようとした。

が、俺はそんなfuの手を振り解き、fuを突き倒した。


fu『わ…ッ、っ』


fuの驚いた声とともにする、kzとsyの心配する声が聞こえた。


俺は、見向きもせず、全速力で階段を降りた。荷物なんて置いて

ただただその場から逃げるように走った。




To Be Continued ______

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