この作品はいかがでしたか?
50
この作品はいかがでしたか?
50
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
彼奴がポートマフィアからいなくなってどれくらい経つだろうか。
俺はもう22になる。とすると彼奴も…。
今の相棒とは上手くやっているのか。心中する相手は見つかったのか…。
そして彼奴の優しい表情、俺の名前を呼ぶ声、任務を遂行するときの真剣な眼差し。
俺は彼奴の全部が”嫌い”だ。なのに。そのはずなのに。
俺は彼奴の全てが “ 忘れられない ” 。
彼奴がポートマフィアを抜けてから彼奴のことを考える時間が増えている気がする。
そして彼奴のことを考えるたびに “ 胸が痛くなる ” 。
でも何より忘れられないのはあの日。俺と彼奴が “ 双黒 ” と呼ばれるのも
“相棒” として共に任務を遂行するのも
最後となった日。
X年 X月X日 ポートマフィアにて
太 ちゅ〜やっ!
中 わっ!?びっくりした…
中 急に後ろに現れんな💢
太 あは、ごめーん笑
中 全く…💢さっさと行くぞ!
太 は〜い
あの日だっていつも通り任務を遂行して
太 じゃあ、ゆっくり休むんだよ〜
中 嗚呼、わぁってるよ。手前もな
太 ふふっ、ありがとう 笑
中 じゃ、”また明日”。
太 …嗚呼、”また明日”。
中 (ねみぃ…)
いつもと同じ様に別れて。いつもと何ら変わり無い日だった。
次の日も、その次の日も。これからもずっと当たり前のように彼奴は俺の隣に居るものだと思っていた。
でも、また明日、なんて無かった。
” 当たり前 “ とは何なのだろうか。
俺はこの時初めて”当たり前”のことなどこの世界に存在しないのでは無いか。
そう感じた。
俺の見る世界の色はあの日を境に失われてしまった。
でも、いつかまた今見ている世界に色がつく日が来るとするならば____。