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柚「わかってるよ〜」
「柚菜、もう宿題あるの?」
新学期なのに早いなぁ。
柚「2年生の目標を書いてくるの。宿題。まだ思いつかない〜」
うーん、うーんと悩みながら鉛筆を握る柚菜。
目標か。私の目標はなんだろう。
勉強で1番になる?
スポーツで1番になる?
いや…
涼風くんと友達になる。
柚「ん〜〜〜きめた!これにしよう」
拙い文字で書かれた、
「人にやさしくする」
我が妹ながらいい目標じゃないか。
私たちの年齢なら、「いままで優しくなかったのか?」なんて疑問が浮かんでもおかしくない。
でも小学2年生の裏表のない、純粋なことば。
私たちはもう、柚菜みたいにはなれない。
柚菜には今を大事にしてほしい。
「人に優しくしてたら、きっと返ってくるから」
柚「うん!」
柚菜の宿題に付き合っていたら、いつの間にか外は薄暗くなっていた。
カーテンを閉めて柚菜に声をかける。
「そろそろご飯、食べようか。手、洗っておいで」
柚菜は「うん!」と返事をして宿題を片付けて洗面所へ走る。
私はお母さんの作ってくれた料理をあたためる。
その間にお皿やコップを戸棚から取り出して準備をする。
柚「お姉ちゃん、ご飯食べよー!」
「はいはーい、じゃあこれ、お茶入れたから持っていってくれる?」
柚菜と一緒に食卓に今日の晩御飯を並べる。
2人で椅子に座り、いただきます。