オレはどうして此処にいる?
オレはどうしてショーをしている?
オレはどうしてスターを目指している?
オレはどうして、
どうして生きている。
「すまない。今日限りでワンダーランズ×ショウタイムを辞めさせてもらう。」
「…はぁ?何言ってんの。」
「そうだよ司くん!エイプリルフールはもう過ぎちゃったよ〜!」
「そうだよ。まだまだやってほしい事はあるしね。」
「…もううんざりだ!お前の毒舌も!お前の突撃も!お前の演出も!」
「「「は?」」」
「何?私が悪い訳?ホントの事言ってるだけ。」
「確かにオレが至らない所もあったな。済まないな。だが、オレが何時までも我慢出来るとでも思っているのか?」
「お前は才能があるからいいな。オレの気持ちを少しでも考えた事があるのか?」
「なっ、なんなのアンタ!」
「そうだよ司くん!いつもは受け止めてくれるじゃん!痛くないでしょ?」
「はは、そうか。じゃあこの痣。どう説明する?」
そう言うと司は自分の腹を見せた。そこには青黒くなった痣。痣、痣。痣が無数にあった。とても痛々しかった。
「ひっ…!」
「ちょっと!えむにそんなもの見せないでよ!」
「そんなもの、か。オレじゃなかったら多分訴えられていたぞ。感謝しろよ。」
「…僕の演出に12000%答えると言ったのは誰だい?言ったからにはきちんと実行してもらわないと困るのだけど。」
「確かに言ったな。済まないな。実行できなくて、でも、お前はただ自分の演出を付けれる人なら誰でも良いのだろう?じゃあオレじゃなくてもいいじゃないか。実際、オレより体力がある奴はごまんといる。勿論、オレより才能があるやつもな。」
「司!いい加減にしなさいよ!冗談は辞めて!」
「は?これが冗談だと言うのか?…もう辞表は出してある。じゃあ、3人で頑張ってくれ。」
「…もう限界なんだ…!お前らの相手をするのは…!」
「「「司!/司くん!」」」
司はフェニックスワンダーランドから出た。足が重い。頭が痛い。えむに突撃されたお腹が痛い。類の演出で怪我した節々が痛い。歩くことすらままならかった。力が抜けていく。やっと開放された。正直、今の司の状態はあまり宜しいものではなかった。メイクで隠しているが、目の下にはクマが出来ている。指には絆創膏が。背中には無数の湿布が。
そして、体力に限界が来たのか、地面に倒れ込んでしまった。
「う、うぅ…。な、んで、おきあがれな…い」
「そ、か。おれ、しぬのか?」
早く死なせてくれ。
どうせもう生きる意味なんてない。
ショーももうやりたくない…
全部
全部消えてしまえ…!
ワンダーランドのセカイが消滅しました。
「ふんふ〜ん。今日は新作のコスメも買えたし、帰ろーっと!…って、誰か倒れてる?」
あれは…?
司先輩?
コメント
1件
最後の子は瑞希…?