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愛の病

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愛の病

3 - E p i s o d e .Ⅲ 過去があるから

♥

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2025年08月28日

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愛の病(Ai No Yamai)


attention

・ブルーロック本編とは別軸です

・虐め、嘔吐、自傷や暴力、差別的な表現があります

・烏が先天性難聴、パニック障害

・手話、または普通に会話してる場合、『”』はとっております。

・烏『』凪「」

・決して虐め等を助長する意図ではございません

・誤字脱字もあるかも

・烏、凪sideあり


大丈夫なら本編どうぞ!



烏side


夏ももう終わり。しかし、この暑さは未だ収まる気配がない。


夏休みがいつの間にか終わっていた。また学校が始まる。また鬱な日が続く。

───はずなのだが。

『な、い゛…(呟』

「呼んだ?」

『ぅあ”ッ、?!(吃驚』

「驚きすぎでしょ、…」

『ぁ、うぁ、…/』

「どしたの?」

『…/(手話』

「?」

『”世話になってばっかりやから…せめて、名前ちゃんと言えるようになりたくて、…”』


ちょっと引かれるような事を言った気がするが、凪は喜んでくれていた。


「えっ、…嬉しい…/」

『ッ、!』

『ッ、ふっ、…(微笑』

「あっ、今、…、!」

『、?』

「笑えた、よね、」

『そう、やっけ、…?』

「すごいよ、烏、…!」

『ッありがと、…/』


自分の喜びを

自分ではない誰かが

一緒に喜んでくれる


今までこんなことなかった。


”嬉しい”





だが、最近、凪に頼ってばかりで。今のままでええんかって改めて思った。


授業時間も削った。

よくわからんようになるぐらいまで考えた。

寝る間も惜しまなかった。


そして決断したのだ。


俺は、凪と関わるのをやめる




凪side


「おはよ〜烏」

『…、 “おはよ”』

「あれ、紙で、…?」


いつもは手話で返してくれた。なのに、今日は”文字”で。

いつもと違う烏の反応に、少し動揺した。




烏と喋らず、早1週間。

なんだろう、このモヤモヤした感じ。

というか、なんだろ、これが…「感情」?




俺は幼い頃から、「感情」というものがなかった。

親が超放任主義だったからというのもあるけど。

まわりの人達が感じている「喜び」であったり、「悲しみ」であったり、「怒り」や「憎しみ」。何もなかった。


昔、虐められもした。

「感情を持て」と。

でも、俺の考えは全て「めんどくさい」と諦めることだった。

めんどくさいって言ってたら、何からでも逃れられる。自分でやりたいことは自分でやるし、めんどくさいことは自分でやらない。

他人任せはよくないけど、そういう奴なんだ、『俺』は。




実は烏とは、小3から一緒だった。烏は覚えていなさそうだけど。

小3の時、俺が転校してきた。変わった髪型の奴だなと思って、気になってた。


数日立って烏が虐められていることに気づいた。俺は気弱だったし、自身も虐められてたから、その事には関わらず、見て見ぬフリをしていた。

今思えば、これも『虐め』なんだろうな、ごめん烏。



あの時からもう10年も過ぎてるのか、…。

俺は段々、文武両道、誰とも仲良くなれる王子的な存在になっていた(なんでだろ)。

虐められることなんてなくなり、友達(と呼べるかはわかんないけど)が増えた。




──あれ、ていうか、なんで今思いだしたんだろ…?自分のことなんて、気にもしなかった。なのに。



今でも虐められている、『彼』と昔の自分を重ねてしまって。



「そんな”俺の過去があるから”…俺は、烏を助けたいんだ…」





烏side


知らん間に1ヶ月も経ってた。嘘やん。

凪と関わらんようにしてたら、また虐められることが増えた。

「凪様が可哀想」

「彼奴に迷惑だろ」

「お前なんかが凪と連むな」


…そんなことばっか言われた。

正直、辛い。何度も言うが、凪に頼ってばかりだった。凪から離れただけでこんな目にあう。

世の中は理不尽だ。不公平だ。

『神様は微笑む』という言葉を聞いたことがある。

俺には、一度も微笑んでくれた事はなかった。生まれながら耳が聞こえず、上手く喋れない。勉強、運動は出来たものの、虐められる。恵まれなかった人間。

いや、一回だけ、ホンマに微笑んでくれたことがあった。

“凪と会った時”だ。


トイレで意識飛びかけてた時、助けてくれた。あれは紛れもない『奇跡』、『偶然』。



そんな事ばっかり考えてる1ヶ月。

あかんやん、俺…彼奴の事、ずっと忘れられてへん。


自分を落ち着かせる為、また自傷行為を繰り返した。この時だけは、全てを忘れられた。

腕を切り、自分の首を絞め、眠気防止薬を過剰摂取し、カフェイン中毒になって病院へ連れてかれたこともあった。特によくやったのが首絞める事だった。



『ッか゛、ぁ゛っ、…(ギリッ、…/首絞』

『カヒュッ、ッゲホッ、…ヒュッ、(ボロボロ、』


ッくびしめてたら、あたま まわらんくなるから、いやなこととか、わすれられる。


『はぁッ、はーッ、゛、ふッ、ぁ”(ビチャビチャッ』


あと、くび しめるときは 、ぱにっくは、あんまおこらんだ。




『ッ、またやってしもた、…』

つい憎悪や苦しさで力を強めてしまう。

『跡…残ってんなぁ、』


こんな姿、

凪に見られたら笑われてまうなぁ、(笑)




ℯ𝓃𝒹

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