テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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🔺BL 短編集

第8話 - 🔺×🎻🛵 憶

120

2024年02月14日

#にじさんじBL

#VΔLZBL

あ❗❗❗❗❗❗@駄文

「ぁれ、だれ…ですか、？」

…

「はじめまして…、？」

目を覚ますと誰かの家、そして知らない人。夜色に見覚えはあるけど、けれど何もわからない。なんで家にいるっていう事実はわかるのにこの人のことはわかんないんだろう。

「あー、…っと、まず、自分の名前はわかるか、？」

目を覚ましたときに居た夜色、彼は僕を気遣ってくれている。でもどうしてだろう、彼を見ていると何処か心がざわつく感じがする、焦り、？恐怖、？

「げ、弦月、藤士郎。月の上弦とかの弦にお月さまで弦月、」

「知ってる知ってる！覚えてんならよかった」

人当たりの良さそうな笑顔を見てどうして顔をひきつらせてしまうのだろうか、彼だって優しそうな人なのに、

「どした？なんか痛いとこでもあるん？って…おれ名前言ってねえ！！」

たしかに、名前、知らない。

名前聞いたら何か思い出せるのかな、

「長尾景。」

「ながおさん」

「そ、景君って呼んで？」

「けいくん」

親しみがある気がする、というか、昔もそう呼んでいた気がする。

何か思い出せるわけじゃないけど、でもなんだかそんな気がした。

「けいくん、僕となかよしだったんですか？」

なんとなく。

「…おん、びっくりしちゃうかもしれねぇけど、俺達とお前付き合ってたんよ」

少しさみしそうな顔をして笑う貴方を見て此方も少し哀しくなった。なんでこんな人のこと忘れてしまったんだろう、恋人だったのなら尚更、忘れたくなかった、

「そ…、なんですね、ていうか、俺達…？」

「おん…？……ぁ゛おれハルに言って「ちょっと、僕は仲間はずれ？」

「…ぉ〜ん…」

けいくんより一、二回り大きい男の人が入ってくる。誰だろう、わかんない、けど、

（この二人が揃うの、なんか怖い、）

「藤士郎？」

「っぇ、ぁ、はい、えーっと…」

「はじめまして、でいいのかな。僕は甲斐田晴、晴君って呼んで？」

「はるくん、」

はるくん、けいくん、

うん、しっくりくる。

けれど何故か親しみを込めるのは難しい、恐怖が先立ってしまって二人の目を見ることも出来ない。というか、そうだ、

「あの、ここってどこなんですか…？」

「ここは僕の家、景から聞いただろうけど藤士郎と僕達は付き合っててね？それで三人で任務に行ったときに記憶弄る系の魔にやられちゃったんだ」

「んで！俺達が藤士郎ここに運んできたってワケ！ハルひょろいからほぼ俺が運んだんよ〜いや〜長尾優秀！」

「一言余計。」

「ぁたっ」

一聞いたら余計なこと百増えて返ってきたな。まぁでも平和そうで何より、先程より怖さが消えた気がする。…まぁそもそもなんで怖さを感じているのかはよくわかんないけど、

「藤士郎？」

「んはいっ！」

急に話しかけられるとびっくりするな、やめてほしい。はるくん、が僕の顔を覗き込んで目を合わせてくる。

ぁ、やば

「ぁ、藤士郎目逸らした」

目を合わせられない、怖い

どうして？

わかんないけど、でもむり、だめだ。

「ご、ごめんなさい、緊張しちゃって、」

手が震える、絶対可笑しい、なんだこれ

「…やっぱり、無意味だったんじゃね？」

「…ぇ、？」

「ああそう、やっぱり？」

「どういう、」

わかんない、なに、はるくん、けいくん、？

「っぁ」

ぼく、

ふたりから

にげようと

「また逃げようとするなんて、本当に藤士郎は悪い子だなぁ」

、

…　SideChange　…

「っはなして！もうむり、耐えられない…、」

涙を流す藤士郎は誰よりも綺麗だ。

「二人共可怪しい、もっと普通に恋人みたいな事しようよ、」

肩を震わせ訴えかける藤士郎は誰よりも魅力的

「、さよなら」

俺達から逃げようとする藤士郎は誰よりも俺達の意欲を唆る。

「ばぁ」

なんて悪戯に言えば凄く驚いた顔を見せてくれるし

「な、なんで」

絶望した様な表情も魅せてくれる。

そんな彼が俺達の元へ堕ちればどれだけ良いのだろうか。

どれだけ喜ばしいことなのだろうか、

「景？」

「…嗚呼、何、どした？ハル」

愛する相棒、俺と同じ考えを持つ人。

「考え込んでたから…どうかしたの？」

「ん〜…藤士郎が俺達に懐く方法考えてた。」

「ああなるほど…」

ふむ、なんて言って考える仕草を見せるハル。

改めてみるとやっぱりコイツ綺麗な顔面してんな

「…まぁ、閉じ込めて僕ら以外見れなくするのが一番手っ取り早いんじゃないかな」

言ってること最高に可愛くないけど

「最高。」

…　SideChange　…

無機質で、それでいてどこか不思議な雰囲気を漂わせる此処は何処なのか、

なんなのもうわかりきっている

「…二人共、いるんでしょ」

「あちゃバレた」

「うそつき、気づく様にしてた癖に。」

気配ありありだったよ。逃がすつもりはないってわからされてるような、わかってしまうような。

…でもやっぱり、

「だして、」

「「無理。」」

ほぅら、わかりきったことをまた返される。二人の真剣な声が聞こえて、でもなんだかまた怖くなっちゃって、

「っ、」

だめだ、二人を見たらだめ。

僕の意思が持ってかれる気がする、頭の中塗り替えられる気がする、

「と〜じろ」

やめて、優しく呼ばないで、また景君に頭を撫でてもらえるかもって、そんな淡い期待を抱いてしまうから、

「」

優しく微笑まないで、晴君との思い出が溢れかえってくるから、

かわらないあいをむけないで

…　SideChange　…

「おはよう、僕達のお姫様。今日はすごく天気が良いんだよ」

手を取り、髪を梳き、そう語りかける。

お姫様、だなんて言い方は嫌、そんな綺麗なものではないと最初は否定していたが僕達の中ではお姫様なのだと言ったら顔を赤らめてそれなら、と認めてくれた。

「おはよう、おうじさま。」

からかうと必ずからかわれて返ってくる。

うっとりとした表情で僕を眺めて気持ちよさそうに僕の髪を触っている手に寄りかかればもっと撫でてと催促するように、猫のように目を閉じて手に媚を売る。

「なぁにイチャついてんの、ながおも混ぜて？」

何時もより、他のヤツと話すときより何倍、否何百倍も優しい声色の景がいつの間にか藤士郎の後ろに居て藤士郎を抱きしめている。ありゃ、そんなイチャついてたつもりはなかったのだけど。嫉妬しちゃったかな？

「けいくん、おはよう」

「おはよぉ藤士郎」

ゆるゆるとした口調で話す二人を見ればやはり心が落ち着かされる。大好きな二人、愛すべき二人、ずっと離さない、離せない二人。

「…ずっとずっと、このまま暮らしていこうね」

「なに当たり前のこと言ってんのよ〜、こちらこそ？であってる？」

「ん〜…、わかんない」

わかんない、けどどうでもいいか。

今はこの幸せを噛み締めて。

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