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次は涼ちゃんと出会えるでしょうか?
なんか字が太字になってたみたいなので今回からこっちにします。
なんか変だなぁとは思ってたんです。
初心者🔰と言う事でお許しください💦
入学式典での大成功…とは裏腹にその後始まった大学生活は味気ない、少し気の重いものだった。
入学式典で派手に目立ってしまったせいでどこに行ってもキャーキャー騒がれるし、バンド加入希望者は後をたたない。
しかし、どうもその気になる人物がおらず、その度に気を使いながらお断りする日々が続いて気が滅入ってしまったのだ。
それに加えてなんだか敵対心のこもった視線が常に向けられ正直言ってそれが一番鬱陶しかった。
この大学には普通科の他に中等部から持ち上がりの音楽科があり、それがこの大学を選んだ理由の一つだった。
だが、クラッシック音楽を主流とした音楽科はなんだか気取って上から目線の奴らが多く最初から感じが悪かった。
そんな中、入学式典でバンドで目立ってしまった俺たちは完全に音楽科の奴らに目をつけられてしまったらしい。
若井は必死に加入希望者の相手をしていたが、基本人間関係が苦手な俺は早々に逃げ出してしまった。
それは、どこか隠れてのんびりできる場所はないか大学内を探索していた時だった。
どこかからピアノの音が聞こえてくる。
音楽科の誰かだろうか?ふと興味がでて覗き見してやろうと言う気になった。
あそこだ。
うん。まあまあ上手いかな?けっこう綺麗な音色だと思ったのでドアが開け放たれた廊下からそっと覗いてみる。
その人はとても幸せそうな顔をしてピアノを弾いていた。優しい、綺麗な微笑みに目を奪われる。彼はスラリとした手足に淡い髪色をしていた。
なんだか自分でも不思議な気分で彼の演奏が終わるまで見続けてしまっていた。
演奏を終えた彼はこちらに気づく事はなく、一瞬何かを考える様なそぶりを見せた後、うん、とうなづいて次の曲を弾きはじめる。
…これは。本当にびっくりした。
それは俺が入学式典の時に演奏した曲だったからだ。完全なオリジナル曲で今回のために作成したものなので皆の前で演奏したのはあの時一回だけ。
彼は先程の静かで優しそうな表情とは違い、とても楽しそうにピアノをならす。
もしかしてあの一回で耳コピしたのだろうか。
呆然と見つめていると、突然ふっと彼の視線がこちらに向けられた…。 途端にガタッと音を立てて彼が真っ赤な顔をして椅子から立ち上がる。
「えっ、えっ?もしかして聞いてた?」
うなずいてみせると、彼はうわ〜っと真っ赤になった顔を両手で隠して座り込んでしまう。
なんだか可愛い反応する人だなぁ。
「はっ恥ずかしい!めちゃくちゃな演奏だったのに〜。お願い忘れて!」
やっとわれらが涼ちゃん登場。やっと2人が出会ってくれた。
さてこれからどうなるのでしょう?