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#イギ日
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#イギ日
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“Kill me”
お前の声を聞くだけで安心する。
お前が他の誰かに笑いかけるだけで、吐きそうになる。
……こんな感情、知らなければよかった。
米「なぁロシア、聞いてるか?」
露「……聞いてる」
本当は。
お前のことしか、聞こえていない。
米「あ、俺そろそろ戻るな!回るところあるし」
また別の誰かに呼ばれているのだろう。
……本当に、忙しいやつだ。
去って行く背中を、無意識に目で追ってしまう。
その先で、お前はまた誰かに笑いかけていた。
…あぁ、まただ。
また、誰かと笑い合っている。
……見なければいいのに。
俺だけじゃないってことくらい、分かってるのに。
この、胸の苦しみは。
──そう思ってたのに。
米「…なんかお前顔色悪くね?」
そう言ってお前は俺の顔を覗き込む。
米「ちゃんと寝てんのか?」
露「……問題ない」
そう答えたのに。
視線だけは、逸せなかった。
米「お前さ、無理すんなって」
露「……ああ」
米「…ならいいけどな!」
そう言ってから、すぐに別の方向へ視線を向ける。
米「〇〇もあんま無理すんなよー?」
「あっ、はい!」
言葉が喉に引っかかったまま、うまく出てこなかった。
気づけば、席を立っていた。
米「ロシア?どうかしたか?」
露「………なんでもない」
──振り返ることはできなかった。
米「どこ行くんだよ」
呼ばれているのに、振り返れなかった。
……それでいいはずだった。
それなのに、足はなぜか止まってしまう。
声が、まだ背中に残っている。
きっとまた、すぐに呼ばれるのだろう。
そしてきっと、俺はまたそれに応えてしまう。
……それでいい。
それ以外を、知らない。