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彼は、今日も何も言わなかった。
でもいいの。
これで僕だけの彼になったから。
白 : いむくんっ!おはよ笑
今日も僕は彼に挨拶をする。
これが僕の毎日のルーティンだ。
けれど今日も彼は返事を返してくれない。
ちょっとばかりさみしいな、なんて思いながら2人分の朝ごはんの準備をする。
白 : いむくん、朝はパン派やもんね笑 美味しいパン屋さんで買ってきたんだ。
準備が終わり、彼が座っている席の目の前に座る。
テレビをつけるとちょうどニュースがやっていた。
「20代のほとけさんが数ヶ月前に失踪した事件について警察はーーー…」
また、これか。
いむくんはずぅっと僕と一緒に暮らすって決めたんだからそんなことしても無駄なのに。
白 : …いむくんは一生僕と一緒だもんね?
彼の頬に手を置き、軽く口付けをする。
少し影がさした部屋には、異常な愛に囚われている一人の男と、
少し腐敗臭のする、既に冷たくなった男の二人きりだった。