「すみません。お母様、お父様。お願いがございます。卒業旅行に彼氏と行きたいです。どうかお許しを。」と土下座をして頼んだのだが。。。
「なんでこーなるん???」なぜか私の家族+彼氏で卒業旅行の夢を叶えた私。
「まぁ別行動すればええやん!2人で回ってきいや!」父と母の言葉に当たり前や。という視線を向け彼氏と別行動をした。
「そんなに怒らんでも良いじゃん?美味しもの食べて楽しもう?ね?」という彼の言葉に素直に頷き楽しんだ。
アイスを食べたり、地元のラムネを飲んだり、美術館や博物館を回ったり、少しいい値段のランチを食べたり。
その後は母と合流し一緒に買い物をした。
17時ぐらいになり辺りのお店が徐々に閉まってきた。
近くに空いているお店が1つしかなく私と母と彼氏はそこに入ることにしたのだが
「ちょっと!すぐ出てきて!」と母に言われ
「いや、まだ見てないけど?」と言返すと
「いいけん!早く!」と怒られてしまった。
その後お店を出てホテルに行き少し休んでから市内に出ている父たちと合流をして食事をすることになった。フロアに降りて母になんであの時止めたん?と聞いたがあそこはダメとしか言われなかった。
「けど!私はママが奥に行ったけんついて行ったんよ?」というと隣にいた彼氏の顔が青くなった。
「どしたん?顔青いけど?調子わるいん?」
「いや、え?お母さん、あのお店入口までしか入ってないよ?」
「いやいやーまたまたそんな冗談ええって!」
「だって俺ずっとお母さんの隣居ったし。」
確かにあの時、母の後ろをついてお店の奥に行ったが母に名前を呼ばれたとき、母はお店の入口に居た。お店の内装は1周出来るようにはなっていない。あの姿が母でなかったことを理解した瞬間、激しい腹痛が私を襲った。
「ちょっとトイレ行ってくるね。」
「え?大丈夫?」
「大丈夫大丈夫!」
少し薄暗い通路にあるトイレに駆け込んだのだが付いていたはずの電気がチカチカし始めた。偶然でも今のタイミングはやめてほしいな。と思いながらトイレにこもっていると3分ぐらいして母が声をかけに来た。
「大丈夫なん?もおタクシー来るよ?」
「ママ、ごめん。ちょっと怖いけんさここ居って貰ってもええ?」と言ったのだが
「あ、パパから電話やわい!フロアに居るけん早うしいよ!」と言って母はフロアに戻ってしまった。
私は母が戻ってすぐにトイレを出てフロアに戻った。
するとちょうどよくタクシーが迎えに来ており市内に移動した。
しかし、食事をするお店に着いても誰かに見られているような気がして気持ち悪さからまたトイレにこもってしまった。
何とか食事を終えタクシー乗り場に移動してタクシーに乗るが不思議なものを見てしまう。
友達にLINEを返して居たのだがバグか何かで画面が暗くなった時にタクシーの後ろの窓に何か張りついて居たのが見えたのだ。
なに?あれ?と不思議に思いながらもまぁ良いや。と気にしないことにした。
ホテルに着くと父が
「せっかく来たんやし!ドライブ行くか!」と言い出し夜景を見に行くことになった。
自家用車に乗り換え再度出発した。
その時もまだあのお店の事が頭から離れていなかった。しかも目をつぶると血まみれでこっちを睨んでいる女性が居るのである。
もしかして、この人?と思い心の中で何も出来ないから私から離れてくださいと伝えると目をつぶっても見えなくなった。
安心してその後の夜景を楽しんだ。
ホテルに戻ると23時を過ぎていた為、お風呂に入って少し家族と話して寝てしまった。
寝てから数時間、トイレに行くために目が覚めたがベッドの足元に誰か立っているような気がした。金縛りではなかった為、彼氏の名前と母を呼んだが2人とも返事がなく。怖くなりそのままに布団に潜っていると
「何しとるん?そんな寒い?」
「ほんとよーせっかく彼氏と来とるんやけん相手してあげな可哀想やんねえ!」と母と彼氏が布団をめくって話しかけてきた。
「え?寝とったやん!さっきまで!」と言うと
「いや、まだ風呂も入ってないですよね?」
「ねぇ、ほんまにテンション上がりすぎよね」と彼氏と母が話した。
「んじゃ私、パパらの部屋にお風呂入ってくるねー」と母は部屋を出ていった。
スマホで時間を確認するとホテルに帰ってきた時間から数分しか経っておらず不思議な気持ちになりながら、今起こったことを彼氏に伝えた。信用して貰えなかった。
結局それからお風呂に入り、ゲームをして1時半ぐらいにベッドに入った。
なかなか寝付けないためテレビを付けたがテレビの電波が悪くチカチカしていた為、消して布団に潜りスマホをみていると肩を叩かれた。
「どした?」と言っても応答はない。
彼氏か母だと思い、布団から出たが2人とも寝ていた。気のせいだと思い寝返りをうった時、扉に向かって歩いていく人影が見えた。
やはり、ホテルまで付いて来ていたのだ。
すぐに母と彼氏を起こし電気を付けて寝ることに。
その後は何も起こらず朝になった。
「何もなくて良かった。。。」とつぶやくと
彼氏と母から衝撃的な言葉が返ってきた。
「いや、昨日の夜、電気つけたのは良いけどチョロチョロ動きすぎ!」
「そおよ笑 寝れんなら起こしてや!」と言われたのだ。
「それ私やないし!」と言っても2人とも信じてくれなかった。
彼氏は霊感は無いし見たことも無い、母は霊感があるしみえる。それなのにその2人が口を揃えて同じことを言っていることに不思議に感じたが証明できるものもなく。ホテルを後にした。
旅行先から自宅までは約3時間、みんなで喋りながらの道のりだったため一瞬に感じた。
帰宅すると家で待っていた祖母にひと言
「あんた、連れて帰ったやろ?」と言われ驚きを隠せなかった。
祖母にはその話をしていなかったのだ。
さすがに家まではまずいと塩をまいたがその後3日ぐらいは金縛りにあったりした。
それから半年後、卒業旅行で行ったところがテレビで特集されているのを目にし、その出来事を思い出した。
あの時のお店、そおいえばどこなんやろと気になりネットでそのお店を探したが私たちが入ったお店を見つけることができなかった。
今考えるとあの時開いていたお店はあそこだけだったのに私たち以外誰もお客さんがいなかったこと。レジに店員さんが居なかったこと。を考えるとこの話のつじつまが合うのかもしれない。そのお店は未だに見つけることはできていない。
その後すぐに彼氏とは別れてしまったためその話をすることはもお無いが、きっとあの場所に行くと卒業旅行のことを思い出してしまうだろう。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。楽しい思い出にしたい時に限って怖い体験や不思議な体験をしてしまいがちですよね。今回は実際に私が体験した話を書いてみました。怖いと思わず気軽に読んでいただけると嬉しいです!
またあなたにお会いできる日を楽しみにしています!ではまた!
UU
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