D社
3!
🍚⛄️
ご本人様一切関係なし
「なぁ、こめさん。これ、YouTubeも見れるん?」
「見れるけど、」
「ほんま?見ていい??」
「うん。」
いつか彼女と肩を並べて映画を見る日の為だけに買ったプロジェクター。
せっかくこうして会っているというのに、おらふくんはプロジェクターに夢中だ。なんなら、編集してきてええよ?なんて満面の笑み。
少し位はプロジェクターで遊ばせておくことにしてシャルちゃんと戯れる。
あれから、数十分が立ってもおらふくんはプロジェクターに夢中だった。
「…おらふくん、何見てるの?」
「んー」
「うわ、」
スクリーンに映し出されていたのは見慣れた光景。
さんちゃんく!のアスレ動画だった。
「こめさん、アスレ上手やね、」
「なにそれ、皮肉?」
どこをどう見たらそう思えるのか。
上級者2人にキャリーされてる初心者。
そういう コンセプトで売ってるから仕方の無いことなのだが、どこをどう見ても上手くは見えない。
建築とか正解の無いものならともかく。
家のどデカいスクリーンに映し出されるものが自分の醜い姿で、それを恋人が見てるのはなんとも納得いかない。
「今度僕ともやろ?」
そう、上目遣いで聞いてくるおらふくん。自分のあざとさを理解してるのかそれとも無自覚か。
どちらにせよムカつくので言葉で返す代わりに数秒唇を重ねる。
「…ッ///」
クッションで赤くなった顔を隠すおらふくん。耳が出てるんだからそんなことしても無駄だよ。
「もう、いい?消すよ」
「あ、まだ」
そろそろプロジェクターを見てるおらふくんを眺めるのにも飽きたので強制的に消す。
おらふくんはまだ見てたと言いたげな顔だ。
「…おらふくん」
「え、ごめん。怒った?」
「怒ってないけど、」
怒ってない。ただ、これは醜い嫉妬心みたいなものだろう。
「プロジェクターで見れて面白かった?」
「う、うん。」
「そっか、良かったね」
「こ、こめさん…っ」
言うと同時におらふくんの項を撫でる。くすぐったそうに身をよじるおらふくん。
「こめさ、それ…///」
「おらふくんはあっちの俺の方が好き?」
「へっ?」
あっちというのは、実物の俺とは違う、ゲーム内の俺のこと。
「なに、言ってッ…///」
おらふくんの全身にキスを落とすことを辞めずに問いかける。逃げようとするおらふくんの腰を抑えれば甘い声が聞こえる。
「まって、や、、ッ///」
「なに?」
「すき、すきやから、」
「…」
「…僕見てる時のこめさんが1番好き、」
おらふくんの首元に顔を埋めていたせいか、いつもとは違う角度。
いつもは見慣れない下から見るおらふくん。
「…ふ、俺も好き」
「んん……/////」
さっきもより長いキスをすれば苦しいのか背中を弱い力で叩かれる。
「…こめ、、さん。」
「ん?」
「いや、、その、するの?」
「したくない?」
「…そうやないけど、」
どこか不安そうなおらふくん。さっきので怖がらせてしまったかな、なんて、
「大丈夫、優しくするから」
「…んッ」
「なぁ、こめさん」
「ん?」
「さっき、なんであんな怒っとったん?」
「だから怒ってないって」
「うそ、いつもあんな素直にキスしてこんやろ、」
「…ただの嫉妬だよ」
「へ?誰に??」
「……」
言っといて恥ずかしなりおらふくんの胸に顔を埋める。
そうすればおらふくんは優しく髪を撫でる。
「…ふぅーん。僕が動画のこめさんばっか見とったからかぁ〜」
いつも鈍いくせにこういう時は何故か鋭いおらふくん。
何を言っても肯定にしかならなさそうなので黙っておく。
「ふふ、かわえぇ、 」
「…」
「同じこめさんなのになぁ〜 」
「おらふくん見てる時の俺が1番好きなんでしょ」
「うん、でも動画のこめさんもかっこよくて好き」
「…ふーん、」
「あはは、こめさんくすぐったいw」
今だけは可愛い目をした君が悪魔のように見える。
悪い顔、
「わるふくん、」
「なぁに?ww」
「愛してる…」
「ッ///ず、ずるいわほんまに、」
「おらふくんにだけは言われたくないけど」