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美味そうな匂い…!!ラーメン屋に着いた。人生初の友達と人生初遊びに来て、人生初友達とラーメンを食べる。豪華なセットに僕はワクワクが止まらないっ!「蒼っ!何味食べる?」蓮が満面の笑みで楽しそうに聞いてきた。「蓮のおすすめでっ!」僕もワクワクしながら答えた。
ラーメンが僕たちの元へ近ずくにつれて、匂いが強くなり、ヨダレが止まらなくなっていた。「ヘイッ!塩ラーメンお待ちどうさま!」お店の店主が机の上にラーメンをそう言いながら置いてくれた。どうやら蓮のおすすめは塩ラーメンらしい。目の前に来てますますヨダレが止まらなくなった。「塩ラーメン!ここではこれがいっちゃん美味しいよ!」蓮が目を輝かせながら言っている。「ラーメンなんか久しぶりだよっ!ありがとう蓮!」僕もそう返した。改めて二人でラーメンを見る。行き良いよく割り箸を割、お互いの顔を見合わせる。二人で深く頷くと、再びラーメンをみた。「いただきますっ!!!」二人で大きく言うと、店主は嬉しそうに笑っていた。 ズズーッズッズッとラーメンを食べる。僕はその美味しさに感動し、足を小さくバタバタさせながらラーメンの煙が漂う天井を見て拳を強く握った。 「美味しいっ!なんだよっこれっ!」僕は感動しながら蓮に言った。「だろっ!?蒼なら分かると思ってたよっ!」蓮が誇らしげに返してくれた。 そうこうしてるうちに、気づいたらお腹は膨れ、ラーメンは空になっていた。「ごちそうさまでしたっ!!!」食べ始める時よりも強く、大きく言った。また来たい、僕はそう思った。僕には朝からドキドキやワクワクが耐えず心にあった。楽しい。僕は「今までのどんなことより楽しい」と思った。 ラーメン屋を出ると「どう?美味しかっただろ?まだまだ、楽しいことが続くぜっ!」蓮が楽しそうな顔で僕にそう言った。「ああっ。美味しかったよっ!ありがとよっ!」僕はそう返す。蓮は俺の顔を見ると微笑み僕の手を引いて歩き出した。
それからも楽しいことは続き、気づけば空がオレンジ色に染まり、日が沈み始めていた。僕はこの日、生まれて初めての「遊び疲れた」とゆう感覚を知った。その感覚は、苦しくも痛くも無く、ただ「楽しかった」とゆう感情だけが残っていた。
帰りがけになり二人出口に向かっていると「蒼っ!僕ちょっとトイレ行ってくるよ!少し待っててっ!」蓮が慌てながらそう言って、走り去って至った。「分かったっ!」その蓮の背中に向け僕も返す。僕は近くのベンチに座り一息ついた。何か忘れている気がしたがそんなことはどうでもいいくらい僕はワクワクしていた。しばらくして遠くに蓮の姿が見えた。蓮ははしゃぎながら僕に手を振っていた。いつもの蓮の静けさからは想像できなかった光景に、僕は笑いが込み上げてきた。小走りで近いてくる蓮に合わせ、僕はゆっくり蓮の方へ歩き出す。「お待たせー!ごめん遅くなって!トイレが遠くてさ!」蓮が笑いながら僕に言った。「全然いいよ!さっ、帰ろ?」僕も笑いながら蓮にそう返した。蓮は笑顔で頷き二人でまた、歩き出した。
帰り道、夕焼けの中二人で歩いていると蓮が立ち止まった。「蒼、渡したいものがあるんだ!」蓮が緊張した様子で話し出した。「渡したいものの?」気になって僕は返す。顔を少し赤らめながら僕と目を合わせ、僕の手をそっと握ってきた。「どしたの?蓮…」僕は少し緊張しながら蓮に聞いた。蓮は、そっと僕の手を話した。手元を見ると僕の手には小さな箱が置かれていた。「それ、あげる。友達になった印…!」蓮が照れくさそうに頭を撫でながら僕に言った。「…っ!開けて、いい?」僕が聞くと蓮は深く頷いた。僕はドキドキした。初めて貰ったプレゼント。それも初めてできた友達からの「友達の印」。僕はそっと箱を開ける。「こ…これって、」箱の中にあったのは、僕が今朝釘付けになっていた物だった。「それ、見つめてたからさ…」蓮が照れくさそうに答えた。「これ…腕時計だろ…高かったよね…」僕が申し訳なくなって謝ると、「言っただろ?友達の印って!受け取ってくれなかったら困るよ?」蓮が照れながらも誇らしそうに言ってくれた。そう、僕が今朝見つめていたのは「腕時計」だ。その腕時計を見た時、兄さんが付けていたことを思い出したから。何よりそれが「兄さんの腕時計とよく似ている」。小さい頃の僕は、そんな兄さんの腕時計に憧れを抱いていた。あの時、何かを考えているような様子の蓮。これだったのか…。さっきトイレから戻るのが遅かったのも…。そんな蓮の優しさに僕は涙が滲んできた。「ありがとう…蓮!一緒大事にする!宝物にするよ!」僕は力いっぱい蓮に言った。「ああ、ありがとう!」蓮は嬉しそうに微笑んでくれた。「帰ろ…!」そう言うと蓮は、僕の手を引いて歩き出した。「うん!」そう言って僕も引かれるがままに歩き出した。
「今日はありがとう!楽しかったよ!」僕が言うと蓮は、後ろを向きながら手を振って「また、学校で!」そう言った。
家に入ってからも、僕は嬉しい気持ちで胸が溢れていた。そのままお風呂に浸かり一息つくと、僕は思い出した…。兄さんのこと、聞くの忘れてた…。でも、それだけ楽しかったってことで…またの機会に…!僕はここ数日、蓮のお陰で明るくなってきてると自分でも思う。ポジティブ思考になってきていると思う。蓮のお陰で…。